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隠者の手記

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hiddenとは何者なのか? 過去から現在までに歩いた道をここに綴ります。
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記事一覧

26:眼差しの先に

5歳ごろ。 一緒に暮らしていた祖母は私にとって「厳しい人」だった。 褒められた記憶はない。…

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11日前
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25:憧れの蓄積

4歳ごろ。 いまはまったく観ないのだが、かつてのテレビ番組というのは「知ること」の入口だっ…

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1か月前
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24:異邦の香りによせて

4歳ごろ。 母の知人宅へ、私も連れられて行った。 私はそういう、なにげなく過ごした時間の記…

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2か月前
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23:板の節を見つめて

4歳ごろ。 家族で、父方の親戚の家を訪ねていったことがあった。 このときの訪問の名目は、子…

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4か月前
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22:木馬の背から眺めて

4歳ごろ。 訪れた遊園地は2箇所あり、いま思い浮かべる記憶が、どちらの場所での出来事だった…

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5か月前
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21:ぶどうの園を訪ねて

4歳ごろ。 写真というものの役割は、デジタルへの移行によって、さまざまに変化したのだと思…

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6か月前
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20:オルゴールの音色に寄せて

4歳ごろ。 まだ幼稚園へ通っていなかった私は、家で過ごす時間が多かった。 多かったというか、ほぼ家である。 そもそも出不精の性質が強いので、自分からどこかに行こうという気もない。家がニュートラルな状態である。 私は、大騒ぎする子供が苦手だ。 幼稚園に行く前は、近所の子供と顔を合わせる機会も、そう多くはなかったと思う。 以前にも書いたが、4つ離れた姉が夏休みとなれば、朝はラジオ体操に連れて行かれた。そこで集まっている子供たちを遠巻きに見ては「苦手だな」と感じていた。 親のつき

19:憧れなのか違うのか

4歳ごろ。 当時も、世の少年たちに人気だったのはやはり『仮面ライダー』だったようだ。私は保…

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7か月前
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18:波打ち際に残したもの

4歳ごろ。 あの時代、夏休みになると家族で海水浴に出かける、というのは定番のレジャーだった…

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8か月前
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17:棒か縄か

4歳ごろ。 両親は、車で30分ほどの場所にある「寺」に足を運ぶようになった。 祖母も行くとす…

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8か月前
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16:開かぬ扉の鍵と

4歳ごろ。 過ごした実家にあった、いろいろを思い出してみた。 プラスチック製の大小の刀のこ…

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8か月前
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15:私が最初に描いた絵は

4歳ごろ。 私はいつから絵を描いていたのだろう。 4つ離れた姉がいるので、一緒に描いたりもし…

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9か月前
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14:西へ遊び記す

4歳ごろ。 私はある映画を観た。 『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』である。 その後もテ…

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9か月前
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13:組み合わせの夢を

4歳ごろ。 よく覚えている玩具がある。 それを使えば、そこにないものを作れた。 思い浮かべたものをカタチにして、それを使う真似ができる。 車や家、恐竜や、刀だって作れた。 アイデアをカタチにしてしまう「ブロック」である。 ブロックといっても、デンマーク生まれの有名なレゴブロックではない。 もっと大きめで、はじめからテトリスのブロックのように、いろんな形状のものが用意されているものだ。 やや厚さのあるプラスチック製で、なかは空洞。型をとって貝殻を合わせるようにして作られ