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追悼と未来へ 青空悠々と

550匹のこいのぼり(東松島市)

 震災で犠牲となった子どもたちの鎮魂と今を生きる人たちを後押しする「青い鯉のぼりまつり2024」が5日、東松島市の矢本海浜緑地公園パークゴルフ場第3駐車場で開かれた。「青い鯉のぼりプロジェクト」として続けてきたが、今年から名称を変更。550匹が晴天を泳ぎ、市内外から2千人を超す集客があった。

青いこいのぼりと一緒に子どもたちも空を泳いだ

 震災時、大曲浜で家族4人を亡くした同市職員の伊藤健人さん(31)が、弟の律君(当時5歳)が大好きだった青色のこいのぼりを命日に掲揚したことが始まり。今年から復興後の今を生きる人たちも遊べる場にしたいと、新たに同実行委(鎌田司郎委員長)を立ち上げた。

 この日は県内外から家族連れが訪れ、掲揚作業を体験。大小さまざまなこいのぼりが泳ぎ始めると歓声や拍手に包まれ、子どもを抱えて一緒に泳がせたり、記念撮影を楽しんだ。会場では太鼓演奏や獅子舞披露もあり、「こどもの日」らしいにぎわいが見られた。

 多賀城市から家族6人で来た小山蓮さん(9)は「泳いでいる姿はよく見るけど、自分で取り付けるのは初めてで、揚がった時はうれしかった。数も多くて迫力がすごい」と楽しんでいた。こいのぼりには、能登半島の復興を願う寄せ書きもあった。【横井康彦】

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