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vol.2 石巻市保健福祉部子育て支援課

子どもを“まんなか”に。 誰一人取り残さない仕組みを

石巻市保健福祉部子育て支援課 課長
津田 まりえさん

 次代の子どもたちや孫たちの世代へ、どのような地域を引き継いでいくかは、今を生きる私たちの課題です。世界中の人々が安全安心に暮らす社会を作るため必要な17の目標を掲げたSDGs(持続可能な開発目標)にも考えるべき、行動すべきテーマが掲げられています。地域で未来を育んでいくために、私たちにできることはあるのでしょうか。今回は子どもたちの視点、子育ての視点で石巻市のSDGsを紹介します。

石巻市保健福祉部子育て支援課 課長 津田 まりえさん


 まずは、大人がSDGsを意識し、生活の中で実践することではないでしょうか。
 例えば、電気をこまめに消す、ごみの分別やリサイクル、キャンプや海水浴ではごみを持ち帰るなど、お父さんやお母さんの行動を見たり、親子で一緒に学び、考え、体験することで自然と子どもたちのSDGsの実践に繋がるはずです。

 昨年度、困難を抱える子どもたちへの支援として、市職員に対し、着なくなったリクルートスーツや制服等の物品提供を呼び掛けたところ、学生服23着、リクルートスーツ10着、ネクタイ、バックなど、多数の支援をいただき、支援団体である石巻圏域子ども食堂連絡会議へお渡ししております。この活動は、今後も継続し実施していきたいと考えております。

 核家族化の進行や、地域のつながりの希薄化など、子育てをめぐる環境が大きく変化する中で、子育てが「孤育て」化し、悩みを誰にも相談できず、一人で問題を抱え込んでしまうことが課題となっております。子育ての孤立感やストレスが増幅する前に支援や手助けを受けられるよう、地域全体で子どもを育む環境整備や子どもの育ちを見守る機運が醸成されることが大切かと思います。

 子どもに対する虐待や不登校の増加など、子どもを取り巻く状況について、課題が多く複雑化しております。
 本市の子ども・子育て支援事業計画である「第2期石巻市子ども未来プラン」では、「子どもの幸せを第一に考える支援」、「親としての成長の支援」、「地域全体での支え合い」を基本理念として掲げており、子どもや子育て世帯が安心して暮らせるよう各施策を展開しております。
 次期計画においては、さらに、子どもの権利を推進し、子どもや子育て当事者の声(意見)を聴くことで、子どもをまんなかにした「誰一人取り残さない」仕組みづくりを目指してまいります。

 石巻市は、SDGs推進に賛同する団体等を「いしのまき圏域SDGsパートナー」として登録し、連携して普及啓発に取り組むことで、SDGsの目標達成と持続可能な地域づくりにつなげています。今回はNPO法人ベビースマイル石巻の取り組みを通じて身近な「SDGs」について考えてみたいと思います。
 持続可能な地域社会の源は子どもたちの笑顔と考える同法人は、子どもも親も安心できる子育て環境作りを通して、地域課題の少子化対策に寄与しようと切れ目ない支援体制作りに取り組んでいます。
 よりよい子育て環境作りで大切なのは「地域のつながり」。市民同士で子を預かり合うファミリーサポート事業や父親の子育て参加事業、子育てひろばスマイルや子どもセンターらいつの運営など居場所作りを核として地域に働きかけています。

よりよい子育て環境作りには、地域のつながりが欠かせません

 同法人の荒木裕美代表理事は「社会全体が子どもの声や気持ちを聴いたり、子育て分野に関心を寄せたりと関わることがすでにSDGsと言えると思います。市民の皆さんの行動の機会につながるような活動を今後も展開していきたいです」と話していました。


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