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会社をやめて、自分の人生を始めようと思った

昨日、仕事を辞めました。

上司に仕事を辞めたいと伝えたのは1月の半ば。

今日こそ言わなくちゃと何かに急き立てられるような気持ちで、私は、上司に少し時間をくださいと頼みました。そうして上司と話し始めたその瞬間、私はわっと泣き出してしまいました。

社会人としてどうなのか、と自分でも引くくらい感情が溢れて、全然言葉にならなかったのです。

会社への愛着。
未来への不安。
今日まで面倒をみてくださった感謝。
今の仕事は違うという痛みに似た違和感。
夢である「書く」仕事したいという熱い想い。

全てが一気に溢れてしまったのです。

思えば、3人目の上司が急死されてから、私はずっと、何かの狭間にいたように思います。

志半ばで亡くなってしまった上司の夢の実現に、少しでも貢献できたらと切望していました。
その一方で、人生が明日終わるなら、今日、私は、この仕事をしている場合じゃない、とも思うようになったのです。

そして、11月。
5人目の上司との初めての面談が、私の方向性をはっきりと決めることになりました。

「社内に尊敬できる人は?」とか、「これからどんな仕事をしていきたい?」とか、初めての面談らしく、色々と尋ねられた記憶があります。

けれど、私はどの質問にもまともな回答ができず、申し訳なく思いながら会議室の白い机を見つめていました。

上司の方も、あまりに何も聞き出せないと思ったのでしょう。しばらくして、ガラリと変わった質問が飛んできました。「もし、今からどんな仕事でもできるなら何をしたいですか?」と。もしも、スキルや環境が整っていて、自分がなりたい職業に今すぐポンと就けるなら、何を選ぶかと。

考えるより先に言葉が出ていました。

「書いてたいですね。文章を書くことを仕事にしたいです」

言いながら、自分で自分の想いにショックを受けていました。

あまり考えずに発した言葉とはいえ、それが本心からの言葉だということはすぐに分かりました。
そして、今、自分の置かれた状況は、就いている職業は、私が本心から望んだものではないということも。

それは、私にとって、ある意味、不都合な真実でした。

なぜなら、それは、今の自分の生活を根底から変えてしまう考え。これまでの人生のレールからは大きく外れる考えだからです。また、就活の時に諦めた道に自ら飛び込む考えでもありました。

好きなことを、書くことを仕事にする。

その考えが危険なものなのか安全なものなのかは、分かりませんでした。

ただ分かっていることは、私がこの道を望んでいるということだけ。

自分の心からの本心に気がついてからの日々は、目まぐるしいものでした。夢を言葉にするたびに、自分の人生が音を立てて動いていくような感覚がありました。

でも、会社にいる時の私は、全然未来なんか見えなくて、「ここじゃない」という激しい違和感に苦しみました。

そのギャップに心が引き裂かれそうになりながら、私は、考えました。

もしも、世界がもっと広いなら。
私は、もっと世界を見てみたい。
色々な人に会ってみたい。

今の仕事は、違う。
私の仕事は、居場所は別にある。
私は、今、ここにいちゃいけない。

この想いが高ぶるままに、上司と話そうとしたから、私はきっと泣いてしまったのです。後日、人事の人と話した時、「元町さんは今、壮大な就活の続きをしてるんだね」と言われました。

学生時代のオドオドした私を知っていたからこそ、今の私が生き生きしていることが分かったのではないかと思います。

就活の時、「この会社でいいのかな」って心のどこかで思っていたこと、少し見抜かれていたのかもしれません。まだ自分が何をやりたいのか、何をやれるか分かっていない様子が、その頃はにじみ出ていたのかもしれません。

けれど、今の私は、きっとそうではないのです。

あたたかい同期に恵まれ、5人の上司それぞれから仕事との向き合い方や命の使い方を学ばせてもらって、私は変わったのです。

社会人になったら自然と辞めるだろうと思っていたnoteを書き続けるなかで、私は、自分のことをまた少し理解したのです。

だから、いい会社だと分かっていても、私が本当にやりたいことのために離れる決意を持つことができたのだと思います。

会社を辞めるか、続けるか、毎日のように考えていた時、私の目の前には2つの道が見えていました。

まさに、私は分かれ道に立っていました。

それは、苦しい道と楽しい道、ではありません。正しい道と間違った道、でもありません。

会社を選んでも、夢を選んでも、不安や悩みがついて回ることを、私は、痛いほど理解していました。

でも、だからこそ、本心に従って、夢を、人生を選ばなくちゃと私は思いました。

会社をやめて、今日から、
人生の新しい章が始まります。
今、私の心には春が来ています。


研修の頃、見るたびに感動していた、田んぼ。
(同期には不思議な顔をされました…笑)
過去には戻れないけれど、あの3ヶ月は、
大切な思い出として抱えて生きていく気がします。
サムネイルは、研修中の"我が家"からの眺めです。

せっかくなので、研修や会社に関連した記事を集めました。本当に宝物のような記事ばかりです(素敵な会社だったということがお分かりになるはずです)。まだお読みになったことのない方は、ぜひ以下よりご覧ください。






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