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私の好きな利用者さん


私は訪問看護の仕事をしている。
退職に向けて、そろそろいつも訪問してる利用者さんに、退職する旨を伝えておこうと思っている。

昨日、もう2年くらい訪問してる80代の女性の利用者さん(果物の柿が好きなので、柿さんと書くことにする)がいる。

柿さんに妊娠したことを告げると、
「え!?びっくり!!おめでとう!!」
とめちゃくちゃ笑顔で喜んでくれた。

訪問してる利用者さんはだいたい皆さん良い人が多いけど、
この柿さんは特に、朗らかで周りの人を優しく包んでくれるようなあったかい人。
優しいおばあちゃんって感じ。

柿さんは私が大好きな人で、
こんな風に歳を重ねてたいと憧れの人でもある。

旦那さんも優しくて、子供たちも近所に住んでいて、近所付き合いも良好。みんなに好かれるタイプ。

九州弁で「そうね〜(そうなんだ)」
「大丈夫サ」などをよく言うのが可愛らしい。
物腰柔らかで、「ありがとね」と感謝の気持ちを言葉にすることが多い。

退職することは残念だけど、なにより2人目妊娠できたことが嬉しいと自分のことのように喜んでくれました。

柿さんも、心臓疾患があり結構重い病気で1年に何回も入院している。
食事制限などもあるのに、文句言わず「頑張らないかんね」と言っている。
身体もしんどいのに、家事などできることは自分でやって頑張っている。

夫も優しげだからお互い助け合いながら生きてる理想的な夫婦。
頼れる子供も近所に住んでるし、孫も時々会いに来てくれるみたいだから、幸せそうだな。
柿さんをみてると、家族って大事だなって思う。

柿さんが入院したら近所の人が皆んな心配したり、デイサービス先でもスタッフさんたちに好かれて心配されたり、、退院して家に帰ってきたら、皆んなが喜ぶ。

人から愛される人って、人を愛することができる人なんだろうなと思う。
人の喜びは、自分のことのように喜ぶし、人の痛みは自分のことのように悲しむ。

職業柄、いろんな人と関わる人が多いけど
老年期に病気になっても
自分らしく、自分も大切に、それと同じくらい周りを大切に生きてきた人が
幸せそうなお顔してる。(ほどほどのお金も大切。)

そんな柿さんからの学びは、お金には換えられない価値があった。
出会いに感謝です。

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