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【機材紹介】Tom Anderson Angel

やってしまいました。買ってしまいました。Tom Anderson Angel Natural Arctic Blue Burst。

ツイート(ポスト?)の文中にも書いていますが、東京に住んでいるうちに自分用にBirthday New Gearしたいなあとは思っていたんです。まいけるは8月末日が誕生日です。

振り返ってみると、地元の田舎に住んでた頃は、ギターを取り扱う楽器店は2つしかありませんでした。それと比べると東京は店舗数が充実しているので、機材関連の知識量はかなり増えましたね(それでもまだまだ浅学ではありますが)。今までは水たまりでパチャパチャする程度だったのですが、東京という街に巣食うデーモンハンドによって、深い機材沼へと引き摺り込まれてしまいました。

これ、牛みたいなやつがデーモンハンドだと思ってたけど、背景にある無数の手がデーモンハンドなのか?

東京が教えてくれたものの中に、ハイエンドギターの存在があります。Fender Master Built Series, Murphy Lab, Suhr, Tom Anderson, James Tylerなどの面々です。 中でも興味を惹かれたのがTom Andersonでした。理由は複合的だと思います。ブランド名の響きがかっこいいとか、ロゴがいかしてるとか、Twitter(X?)のフォロワーにトムアンジャンキーが居たからとか…

主張強めな”A”の文字が最高にクールです。

というわけでここ数ヶ月くらい、楽器店を見るたびにトムアンを探し、気になる個体がいれば試奏もしていました。最終的に購入したのはAngelになったんですが、元々はClassicのBora Bora Blueが気になっていました。某楽器店で触らせていただいた際、JVMで鳴らすと最高に気持ちよかったのです。

青と緑の中間のような塗装がgoodです。
ナランチャってこれ以降ボラボラしたことあったっけ?

あまりにも好感触だったのでかなり揺らいだのですが、そこはやはりハイエンドギター。購入に踏み切るには小さくない決意が要求されます。結局その日は購入を見送ったのでした。

しかしその後もClassicに恋焦がれるまいける。楽器店を訪れる度に、「あ、まだ売れてない…」「あ、今日もいる…」なんてのを5,6回繰り返しました。こんなに何回も顔を見せてくれるのは運命だと思っていましたし、こいつはぼくの女にしなきゃいけないと本気で思っていました(?)。

ただ、その個体は中古だったんですね。トムアンデビューをするからには新品がいいなあと思っていたので、同モデルの新品個体をデジマート上で探し、別店舗で改めて試奏しました。



「あれ…?」



なにかが違います。なにかが違うのです。あの日あの時あの場所で感じた、臓腑を唸らせるような響きが感じられないのです。理由は色々あったのでしょう。個体差かもしれませんし、アンプの違いかもしれませんし、空間の違いかもしれませんし、自分自身の違いだったかもしれません。しかし現実として、ぼくの脳内に住んでいるマイニューギア裁判官が、審判を拒否しました。これが蛙化現象というやつか…と思いつつも、この瞬間にClassicは当落線上から転がり落ちてしまいました。

その日は色々な楽器店を転々としながら、トムアン以外にもSuhr, Ibanez, T's, Mayonesなどを試奏しました。トムアンというブランドに大きな魅力を感じつつも、ブランドイメージに騙されず自分で見て聞いて決めるべきだとも思っていたのです。とりあえずステンレスフレットが欲しかったのでCustom Modern, Prestige AZ, Aquila Elite S6なんかを試しました。中でもT'sのDST-Pro24は見た目もスペックも音も最高だったので、MNG裁判官も頭を悩ませます。しかしその場で即断はせず、もう1店だけ立ち寄って、それでも魅力的な個体がいなかったらこの子にしよう…と思いながらその場を後にしました。

DST-Pro24です。こういう見た目のギターが好きというのがバレちゃいますね。
Prestige AZもかなりよかったです。でもIbanezはもうRGを持ってるんだよなぁ…ということで第三候補くらいの位置付けでした。
Aquila Elite S6はかなり魅力的なスペックでしたが、PUが少し低出力な気がしました。

そしてその日最後に立ち寄った店に…

いました。

まさに天から舞い降りたようなAngelが、フロアの隅に身を隠すように鎮座していました。Classicと一緒に気になっていたのがAngelシリーズで、ド派手なキルト、24フレット(もちろんステンレス)、HSH配列、Switcheroo搭載と、ぼくが求めているものを全部載せしたような夢のスペックです。
ビンテージトレモロ搭載というのが地味に大事だったりします。ロック式トレモロのチューニングの安定性は確かに素晴らしいのですが、ものぐさな性格なので、扱いには手を焼くんですよね…アームをぎゅわぎゅわするプレイスタイルでもないし…(長いことレスポールしか弾いてなかったので、アーミングしないのが当たり前になっているのです)。

さらに驚いたことに、ギターの無金利分割ってMax 48回が一般的だと思うんですけど、この個体は60回まで無金利で行けるのです。

その事実を知った瞬間、MNG裁判官は凶弾に倒れてしまいました。もはやぼくの脳内に法という秩序は存在しません。無政府状態です。

いちおう試奏はしましたが、もうアンプに繋ぐ前からほぼ決まっていましたね。ただちにJACCS。ローンの審査結果が出るまで落ち着きません。近くにあるレスポールカスタムを眺めるなどウロチョロしながら、電話がかかってくるのを待ちます。







通りました。

というわけでその時に、店員さんに用意していただいたケースに身を休めるAngelちゃんの写真を撮りました。

写真だとキルトトップがかなり鮮やかなブルーを発色しているように見えますが、肉眼だとダークな印象を受けます。

暗めの部屋で写真撮るとこんな感じです。明るい部屋とか白を基調とした部屋は眩しすぎて苦手なんですよね…

購入店舗が家からかなり離れていたので、ずっしりと重いハードケースを右手に左手にと持ち替えながら家路を行くのはかなり大変でした。

そしてご開帳…いちばん最初に載せた画像はその時のものです。何回見てもかっこいいので再掲。

うん、文句のつけようがありませんね。最強です。職場のPCの壁紙もこれにしました。パワーをもらえる気がします。というかもらってます。

Even Taperのネックも細すぎるということはなく、しっかりと左手にフィットします。ハイポジションの演奏性も問題なし。6弦12F始まりのEmスケールも弾きやすいので、これは表現の幅が広がるなぁと感服しました。レスポールだと、このあたりのポジションはどうしても弾きにくくなってしまいます。

そしてステンレスフレット、びっくりするくらいスライドがスムーズに弾けます。ローション塗ってんのかってレベルでスベスベぬるぬるです。B'zのC'monという曲のギターソロは、途中でスライドの嵐になる部分があるのですが、もう涙が出るレベルで弾きやすかったです。ぼくが今までに弾いたギターソロの中でも1,2を争う仕上がりになりました。

ところで、ピックガードが無いギターを弾くのはこれが初めてです。フルピッキング系のフレーズだと右手の指をボディにつけちゃうタイプなので、それで塗装が剥がれないかなぁと少し心配ではあります。剥がれるころには技術的にも相当習熟しているでしょうし、名誉の負傷ということでいいのかもしれませんが、リセール価値は下がりますね。もちろん当面は売却しない予定ですが、先々何があるかわかりませんので…

付属品が充実しているのも嬉しいポイントです。さすがにこの価格帯になると、細かいところまで行き届いています。特にトムアンストラップは嬉しいですね〜。まだライブなどに持って行く勇気が出ないので、しばらくは使わないけど。
写真がほぼTwitter(X?)ベースですみません。一緒に写っているキャラメルメイプル指板もセクシーです。


というわけでAngelちゃんの尊容をご覧いただきました。2023年はぼくがギターを始めてからちょうど15年にあたる節目の年で、この記念すべきタイミングで出会いがあったのは何とも素晴らしい縁です。やっぱりいいギターはずっと握っていたくなる魅力がありますね。時間がどんどん溶けていきます。

このギターも、制作過程で多くの魂を注ぎ込まれたことでしょう。ぼくも負けじと魂を注ぎます。このロゴの下で演奏するからには、下手くそなのは許されませんからね。

しかし残酷な事実として、ローンが一つ増えてしまいました。金欠で死んでしまっては本末転倒ですので、慎ましく生きていきます。









次はSuhrが欲しいなあ…


(投稿直前のタグ付けで気づいたのですが、#tomandersonのタグがついているのはたった2件でした。みんなでトムアンnoteを書きましょう。)

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