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3週目:休まないと染み込まない

 この記事は無料マガジン
 『偏光点字技術』中の
 「偏光触読まとめ」に添付します。

(文字数:約1200文字+図2枚)



  何事においても実は、
  力を入れ過ぎない事がわりと重要、
  という話。

  見出し画像のエピソードだって、
  「うわぁ黒丸書き並べなきゃだ。大変」
  と思い込む前に、

  ちょっと冷静になって周りにでも聞いたら、
  そうではないと気付けたはずだ。

  それよりも点字用の道具が、
  その辺の文房屋さんで気軽には買えない事も、
  結構問題な気がするが。


今週触れた六文字

  ……の前に点字についてもうちょっと。

ちょっと引いて読む

  分かりづらいからって指で押さえつけたら、
  スキマ部分に空気が入らなくなって、
  余計に感じ取りづらくなるんだぜ。

  読める読める、と気を落ち着けて、
  自分の触知覚を信頼して
  (触知覚、ってそれこそ点字でしか使わないが、
   面白い言葉だよな)、

  文字の上に指を乗せる、
  そして滑らせる、
  くらいの意識でいたほうが良い。

  文字が読めるのは面白い事なんだ。
  しんどい思いをしてどうなる。

まとまりごと、を意識する

  点訳ボランティアの方でも意識しているんだが、
  文章を読む段階に入ってきたら、
  一音一音を拾うのではなく、
  言葉をまとまりごとに口にするんだ。

  「き れ い な あ な た」
  ではなく、
  「……きれいな ……あなた」
  といった読み上げ方をする。

  単語が把握できるまでの、
  タイムラグが生じるのは全く問題が無い。
  それよりは文章全体の意味も、
  把握できながら読む必要があるので。

  だから新人ボランティアさんにも、
  「目を近寄せて一文字一文字を追うよりは、
   ちょっと身を引いて背も伸ばして、
   全体を眺めるように読んだ方がいいですよ」
  と教えたりしている。

  (点訳ソフトや校正時には、
   それこそ黒丸を並べたような、
   目で見られる墨点字を使っています。)


そもそもボランティアを10年以上

  なんで続けてこられたかって言ったら、
  人によってやり方は違うから、
  あくまでも私の場合だけども、

  私一日に1時間くらいしか、
  点訳に使わない事にしているから。

  週に一度ボランティアセンターに持ち寄って、
  私以外の誰かに校正してもらい、
  私も誰かの点訳を校正する。

  校正は半日作業だし、
  新しい書籍をもらったら、
  読み込んだり頻出語を調べたり、
  レイアウトを決めたりする時間が、
  別途で必要になるけれども、

  基本的に余暇を充てているから、
  無償奉仕で大丈夫♪
  ……じゃねぇんだよ言っとくけど。

  目に肩に神経が消耗して、
  点訳物のクオリティが下がるから、
  一日あたりはそのくらいの作業量にしておいた方が、
  結果的に無難なんだよ。

  結構な神経労働であり、
  対価が欲しいとは正直前々から思っている。  



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