hengeni books

活動人数4名の雑文集。 週1更新だったり、隔週更新だったり、不定期更新だったり。 それ…

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活動人数4名の雑文集。 週1更新だったり、隔週更新だったり、不定期更新だったり。 それぞれの色のあるマガジンをぜひご一読ください。

マガジン

  • 取るに足らない頭の中を、とりとめもなく書き綴る

    七緒栞菜です。書かない日常より書く日常の方がほんの少し心躍る。楽しい日でも、寂しい日でも。毎週月曜夜更新。

  • 真面目に不真面目録 山中りんたそ

    山中りんたそです。週に1度エッセイを更新します。 文章は三浦しをんさん、内田樹さん、星野源さん等に影響を受けている気がします(多分)。よろしくどうぞ。

  • 今日もいい出汁取れてます

    秋豆 絹(あきず きぬ)です。 豆といえば豆乳、きなこ、味噌、最中、黒豆茶、豆皿、など様々思い起こされますね。 豆腐は絹派ですが、カラオケでは木綿のハンカチーフという曲を十八番にしています。 隔週日曜更新します。

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最近の記事

私は私が3人ほしい。 七緒栞菜

 私は私が3人ほしい。  ひとりは、新しいことを学ぶ私。 興味の対象が多くある。圧倒的に好きなことがいまいちわからないからこそ、いろんな分野になんとなく興味がある。だから、とりあえずいろんなことを知ろうとする。そんな知りたがりの私を、思いきり解き放ちたいという欲がある。  もうひとりは、今やらなければならないことを遂行する私。 アクセサリーを作ること、読書会を企画すること、きゅうりをもぐこと(!)、塾講師としてはたらくこと。不足のない生活を送るのに必要なお金を得られるくら

    • 休日は仕事のためにあるんじゃない 山中りんたそ

       世間では仕事がない日のことを一般的に休日と呼ぶ。休む日と書いて休日。つまり、仕事がない日は体力を回復させなさいというわけである。  冷静に考えておかしくないでしょうか。  休日というネーミングでは、まるで仕事をしている状態が通常みたいだ。そして、そのじ状態に戻るために1日を使いなさいというわけだ。この解釈だと、仕事のために休日があるみたいではないか。  しかし、私たち労働者は本来、休日のために仕事をしている。休日に楽しむためのお金を得るために働いているのだ。  それ

      • 初めての坦々そうめん 秋豆絹

        我が家に揖保乃糸が来た。友達ではない、そうめんだ。 実家の食料便からのご登場だったのだが、先日実家に帰った際に食べたそうめんがやたら美味しかったのはお主のせいか、と人間だったら両肩をガシッと掴んで身体を前後に揺さぶる感じで鷲掴みした。 これを日常で食べてしまったらもう戻れない。でも送ってもらったわけだから食べるしかない。よき頃合いを見つけて美味しく頂こう、と食材の詰まった段ボール箱に丁寧に戻した。 そして数日が経ち、とある日。 機は熟した。猛烈にそうめんが食べたい。 私にと

        • 話す・聞く、伝える・伝わる 七緒栞菜

          話すのが苦手だとずっと思っていた。中学生くらいまではそんなことはなかったのだが、だんだんと人と話すのが怖くなって、ずっと何かのお面をつけて自分をパペットのようにして話しているような気分だった。 だから、はじめましての人と話すとき「私は話すのが苦手です」と先に伝えるようにしていた。ずるいなあと思いながら、そうしていた。人と話す時に必然的に生じる空白の時間さえも恐ろしくて、黙り込みながら静かに怯えていたり、話さねばと咄嗟に言葉を発して後悔したりすることが多かった。だから、自分が

        私は私が3人ほしい。 七緒栞菜

        マガジン

        • 取るに足らない頭の中を、とりとめもなく書き綴る
          21本
        • 真面目に不真面目録 山中りんたそ
          21本
        • 今日もいい出汁取れてます
          9本
        • ⠀ ⠀
          1本

        記事

          人脈という言葉への後ろめたさ 七緒栞菜

           人脈があると言われると、どこか後ろめたさがある。  そもそも私に人脈はないし、利害関係が透けて見えるような関係性はどちらかというと苦手だ。でも、ここ数年、私は人脈を広げようと努力してきたような気もして、なんだか少し気持ちが悪くなる。  興味のある分野の活動を調べたり、実際に飛び込んだりしているのは確かなので、他者を知っていることは多いかもしれないが、それは人脈ではなく一方的に知っているだけだと私は思っている。相手は私を知らないことのほうがずっと多い。だから、私の顔が広い

          人脈という言葉への後ろめたさ 七緒栞菜

          want to do ではなく want to be 山中りんたそ

           今年の夏から、山梨県から富士山に登る場合は2000円の通行料の支払いが義務化され、1日の登山上限人数も4000人に制限されるという。富士山の課題になっている、自然環境の保護や弾丸登山問題の解消に、一役を担うことになるだろう。  山中は大学生時代に2回、富士山に山梨県側から登っている。今、考えれば弾丸登山と批難されてもおかしくないが、朝一のシャトルバスで五合目まで行き、体力のポテンシャルのみで昼過ぎころに登頂、そのまま下山するという日帰り登山だった。  そもそも、富士山に

          want to do ではなく want to be 山中りんたそ

          顔見知り以上しがらみ未満

          今日は、前々回の続きを書こうと思う。 こちらの続き。 今日はおばちゃんがうちに来た。 うちの近所に住む、私のおばあちゃんの親友。 雨の次の日だから庭の草むしりをしてくれるというのだ。確かに、最近の暑さと雨のせいか、雑草たちはみるみる伸び、花々が咲くきれいな庭の邪魔者になっていた。近くに来る用があったから寄ってくれたのだという。毎度のことながら本当にありがたい。 おばちゃんは家の西と裏の草むしりを、私は先週見ごろを迎えたけれど昨日の雨で落ちてしまった大量のバラの花びらを片づ

          顔見知り以上しがらみ未満

          貴様は日本のオーロラで満足するのか 山中りんたそ

           週末の2日間は太陽フレアの活発化により、世界中の低緯度帯においてオーロラが観測されるという現象がみられた。日本ではTwitterなどのSNS上で北海道や能登半島、東北地方にいる人たちから目撃情報が多数寄せられていた。  車で行ける範囲で観測されたという情報が寄せられたら、高速かっ飛ばして向かうことも考え、21:00頃からしばらくTwitterに張り付いていた。が、願い虚しく空振り。しかし、Twitter徘徊している間、一体どこまでだったら、自分は車を出して見に行くかを考え

          貴様は日本のオーロラで満足するのか 山中りんたそ

          華金とは思えない帰り道の話 秋豆絹

          仕事で、今までしたことがないタイプのミスをした。しかも不可逆のミスだ。つい先ほどまで、ようやく落ち着いた職場の空気をのほほんと吸い込んでいたのに。交感神経が働き体中が粟立つ。お腹も痛くなってきた。 ミスが多いくせにミスが大の苦手な私は、退勤後も体が緊張状態から解放されず、完全に気が動転していた。 そんな調子のまま自宅の最寄り駅まで運ばれてしまったせいで、すぐ近くのガストでマルゲリータとちょい盛りポテトを頼んでしまった。 最悪だ。料理はまだあと半分くらいあるが、すでに満足し

          華金とは思えない帰り道の話 秋豆絹

          味わう読みと、噛み砕く読み 七緒栞菜

           久しぶりに本に線を引きながら読んだ。逆接の接続詞は三角形で、順接の接続詞は丸で囲う。用語にはまっすぐな線を引き、その説明には波線を引く。中学生の頃から決めているマイルールだ。本当は、国のことに関しては青色、人のことに関しては緑色を使うのだけれど、本に有色ボールペンを使うことにはためらいがあるから、シャープペンシルの細い線で読みの跡を残した。  読みの跡を残すと、読みを辿れる。読みの跡が残っている文章を読み返すと、そのときの感覚が手に取るようにわかる。この時の私にはここが刺

          味わう読みと、噛み砕く読み 七緒栞菜

          お前は死んでもいいんだぞ! 山中りんたそ

           日常的に「殺せ!」とか「刺せ!」とか「死んでいい!」などのフレーズを他人に向かって言ってたとしたらだいぶヤバいヤツだ。しかし、総務省のデータ(社会生活基本調査 2021年)によると、日本の6.3%の人は日常的に言っているはず。私ももれなく、その1人である。  この6.3%という数字は人口に対する野球をしている人の割合である。  野球というスポーツはどうしてこうも言葉遣いが悪いのか。「前のランナーを殺してから・・・」「外野、刺せる位置・・・」「お前は死んでいいんだからバン

          お前は死んでもいいんだぞ! 山中りんたそ

          健やかなご近所づきあい 七緒栞菜

           私は精神的に豊かであると思えるつながりを取り戻したい。  家の近くの川沿いをパートナーと散歩していたら、近所のおばちゃんに遭遇した。私の祖母の親友。昔から仲のいい大切な近所のおばちゃん。  いつものように挨拶をすると、 「栞菜ちゃん、けんちん汁は飲むかい?」 とおばちゃんは言う。 「うん、飲む飲む!」 「じゃあ、散歩が終わったらうちに鍋もって来な!」  散歩を終えて、2人で鍋をひとつずつ持ち、いそいそとおばちゃんの家へ向かう。ひとつは空の鍋、もうひとつは前日のカレー

          健やかなご近所づきあい 七緒栞菜

          街角で食パンをくわえた転校生にぶつかることはあるのか

           漫画やアニメ、映画をみていると、「現実でそんなことにならないだろ。」と思うあるあるの演出に出くわすことがある。  例えば、私はこの世に生まれて24年、一度も食パンをくわえて走っている高校生を見たことがない(高校生に限らず)。あるいは、好意を寄せている異性とのデート中、あまりの幸せさに夢と現実の区別がつかなくなってしまい、頬をつねって夢でないことを確かめるシーン。または、空手の都大会で優勝した女子高校生が、近距離の銃弾を避ける演出。  こういう演出が出てくると「ちょっと、

          街角で食パンをくわえた転校生にぶつかることはあるのか

          セブンイレブンで昼食を 秋豆絹

          OL歴3年目を迎えた私。昼食は専ら「セブンイレブン」である。 午後の私のモチベーションを上げるべく、オフィスレディにあるはずのキラキラ感をかなぐり捨て、その時1番食べたいものを買っている。 社内の休憩室、他の社員の目がある中、カレーも食べるしななチキも食べるし、なかなか自由にやっているのだが、それでもさすがに購入を控えている「ツワモノ商品」があるのだ。 今回はそんなセブンの「ツワモノ商品」を紹介する。 エントリーNo.1 【とみ田監修デカ豚ラーメン】 こんなもの社内で

          セブンイレブンで昼食を 秋豆絹

          霞が晴れることはなくても 七緒栞菜

          学生時代をあまり思い出せないのが悩みだった。 学校へ行き渋っていたという記憶だけが頭の中でずっと霞んでいた。 情けないくらいほとんど毎日腹痛がして、それでも毎日どうにか切って貼ったような笑顔で通い切った。そんな記憶。そんなものだから、あまり思い出そうともしていなかったのかもしれない。 8年ぶりくらいに中学時代の生徒会の友人たちと会った。みんなは、月日を経ても、変わっていながらも変わっていなくて、これからも会い続けたい人になっていた。出会いなおした気分だ。 私の中でぼんや

          霞が晴れることはなくても 七緒栞菜

          自分の人生をライブ配信したい 山中りんたそ

           cotenラジオの「樋口聖典とは何か」という番外編回で、当人である樋口さんが「僕の関係者が許すのであれば、自分の人生をずっとライブ配信していたい。」という風に発言していた。樋口さん曰く、「自分の人生は、誰かの人生に必ず影響しているはずで、自身の人生の役割がそこにある。」というようなことである。  「何をお前がえらそうに。」と思われることを承知で申し上げるが、私自身も同じように考えている節が多々ある。  現在の山中は教職に就いており、日々子どもたちを相手に無駄な知識ばかり

          自分の人生をライブ配信したい 山中りんたそ