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最近観た映画の感想


こんにちは。
昨日は地震が多い一日でした。

今日は風がつよいですが、関東は久しぶりに太陽が顔を出して、気持ちいいお天気です。

最近観た映画についてつらつら書こうかと。

去年から観たいと思っていた、こちらの作品⬇︎

【PERFECT DAYS】
ヴィム・ヴェンダース監督作品


https://www.perfectdays-movie.jp


前情報として、ドイツ人監督作品で、
役所広司主演、トイレ清掃員の日常を描いた
ストーリーということだけは頭に入れいた。

以下、ネタバレがあるので、これから観る予定の方はここまでで。

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役所広司さん演じるトイレ清掃員、
平山がとても魅力的で、潔い生き方をしていると感じた。

公園で迷子になった子どもや、トイレの使い方がわからない人に対して、言葉は少ないが親切に接していた。
掃除中無作法に用をたしに来た人に対しても、すぐに席を外すなど、人を人として扱い、尊重している姿に感心する。

対照的に、柄本時生さん演じる平山の後輩・
タカシの行動が調子良すぎて腹が立つ。笑

平山の音楽のカセットテープを売り飛ばそうとするわ、
先輩に金をせびるわ、
挙げ句、シフト入ってるのに突然仕事辞めるわ…しっちゃかめっちゃか。笑

タカシの友だちで、ダウン症の男の子が仕事中に遊びに来るシーンがあるのだが、
その子といる時のタカシは、自然体で魅力的に映る。
お調子者だけど、面倒見が良くて、優しい表情をしていた。
恋がしたいなら、等身大の自分を見せられる人と付き合ったらいい。
金はなくても、恋はできる。笑

ホームレス役の田中泯さんは個性が強すぎて、一目でご本人だとわかる。
セリフもなく、身のこなしからしてホームレスにはとても見えなかった。笑
エンドロールまでずっと大道芸人かパフォーマーを目指している役だと勘違いしていた。

以下、個人的に引っかかったシーンや、気になったところ、刺さったセリフなどなど。

◎平山が通う古本屋にて、パトリシアなんとかという作家の作品を手にした時
【恐怖と不安はまったく違うものだと教えられたわ】と言う店主のセリフが刺さった。

恐怖と不安。深く考えたことがなかったが、
どちらも似て非なる。

◎平山が読んでいた、幸田文の【木】という小説を読んでみたい。

◎平山が通う小料理屋のママ役に石川さゆりさん。ファンには堪らない、ご本人が一節唄うシーンも。
その別れた夫役に、三浦友和さん。
身の上話をしながら平山と影踏みをするシーンがあるのだが、見ていて切なくなった。

◎エンドロールの後、木洩れ日について書かれた一文を見て、光と影の美しさを再認識する。
その一瞬だけの綺麗な光は、シャッターを切る理由になる。

平山には、居場所がたくさんある。

朝、仕事場へ向かう時の、音楽がかかった車の中。
夕方、仕事終わりに向かういつもの居酒屋。
顔馴染みがいる銭湯、
贔屓にしている小料理屋、
休みの日に向かう古本屋。
撮りためたフィルムカメラの現像しに行くカメラ屋。

一人で生活しているけれど、孤独ではない。

自分の心地よい距離感で人と繋がることを自然とやっている。

平山の日常を観ていて、清貧であることの意味を考えさせられた。

生きることや生活することは、考えている以上にシンプルで簡単なことだと思う。

食う、
寝る、
遊ぶ、
仕事。

これを自分が心地良いと感じながら日々を重ねていくだけで、心は満たされる。

むずかしく考えず、シンプルに潔く生きていけたらいい。

そんなことを考えさせられる映画だった。


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