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なぜポケモンランクマッチで「地雷」調整を使い続ける初心者が勝てるようになりにくいのか

先日から複数回、ポケモンに関する記事を書かせていただいています。
ランクマッチで勝ちたいなら「ダメージ計算」をできるようにしよう!|へる (note.com) 
「初手出し負けリスク」からプレイングで重要なことを学ぼう|へる (note.com)
なぜ飛行ポケモンに対して「じしん」を打てるのか|へる (note.com)
やたら細かい努力値の振り方ができるためにはどうすればいいのか|へる (note.com)
「ダメージ感覚」を身に着けて効率的に上手くなろう|へる (note.com)
なぜ初心者は「過去にだけ流行した型」を使うべきではないのか|へる (note.com)
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ポケモン対戦の初心者が自分のプレイングの間違いに気づく方法とは?|へる (note.com)
初心者が絶対に触りつづけるべきではないポケモンやパーティーはなにか?|へる (note.com)
ポケモン対戦の「リスクケア」とはつまりなんなのか|へる (note.com)
ポケモン対戦の初心者が作る構築に一番欠けているものはなにか?|へる (note.com)
ポケモンのランクマッチでは、「十分に勝てていない」パーティーを使い続けないようにしよう|へる (note.com)

 多くなってきましたのでいくつか削っていますが、もしご興味があれば私の記事履歴をご覧いただけますと幸いです。

 いつもの私の記事は、「こうしないようにしよう」とか、「こうしたほうが一定ラインまで早く伸びれる」といった内容なことが多いのですが、今回は特に切り込んだ表現を使うくらいに初心者の方にとって重要だと思っていることをピックアップして書きたいと思います。

 それがこの、「地雷を使い続けるな」ということです。

 私は今こそポケモンに取り組んでいますが、プロフィール欄のとおり、以前はカードゲームを中心に活動し、ある程度成果を出せたこともありました。
 私がやっていたリセというカードゲームは、固定日に「公式大会」があり、7回戦前後の1マッチスイスドロー形式で大会が行われていました。
 この大会形式は、「同じ相手に同じ大会で2回対戦することは絶対にない」という特性があるため、「相手が知らない武器」を使うことのアドバンテージがかなり大きく、私は比較的他の方に比べてもオリジナルの構築を使う頻度は高かったと思われるプレイヤーだったのですが、そういった経歴があるからこそことさらここが重要だと考えています。

 なぜなら、ポケモンのランクマッチは全く求められる要素が違うからです。

〇「意表をつけば強い」という思い込みがある方がいる

 さて、地雷とはなにか?という話をする前に、まずちょっと前提についてお話ししましょう。

 どちらかといえばハイパーボール級にはあまり見かけず、マスターボール級のあまり高くない順位にいらっしゃる方に見かけることの方が多いのですが、「他の人と違う型で使えば意表をつけて強いんだ」という勘違いをしている方がいらっしゃるように思います。
 そのため、「なんでそうなるん?」という摩訶不思議な「地雷」がパーティーに入っていて、しかも積極的にそれが投入される傾向にあります。

 おそらく原因はいくつかあって、先月の上位者の構築といった中で、他とは違うような型を使っているものが目立ちがち、特に普段あまりランクマッチをやらない方には目立ちがちということだったり、あまり技術が身についていない方だと予想外の行動に弱かったりするため、意表の突き方が強いか弱いかに関わらず、それで押し切れてしまったり、そういったものがあるような気はしています。

 これはびっくりテラスとかでもよく言われることですが、確かにそういったものが刺さることはありますし、それで押し切れることもあるのは事実です。しかし、じゃあ比較的安定した成績を残していくような方々の多くは、そういったものを使わないことが多いですよね。
 ランクマッチは、いい成績を維持するには仕様上「ただ強い」だけではダメで、対戦回数が一定以上あって実際に勝ち続けられないといけません。
そして、当たり前のことですが、それだけの対戦回数を重ねるということは、それだけの人数の対戦相手が存在するということですよね。

 はっきりとマッチングする範囲のキメが公開されているおけではありませんからあくまで仮定の話ですが、例えば10万位の方の「近いレート」の方は上下20000位くらいいてもおかしくありませんが、上位層の方にとっては近いレートの方は何百人といった世界になり、個別の肉体をリアルに持つ人数は当然それより少なくなります。
 それだけの対戦回数を重ねつつ、でも現実に存在する人聞は少ないということは、再戦が珍しくないということであって、「変に目立つようなびっくり筋」で動かしていると相手にパレパレになってしまい勝てなくなる。多くの方が最終日は最終日用の構築に変えたりする理由にはそのあたりもあるわけです。

 つまりそれが仮に一定の勝ちを生むとしても、通用するのは限界があるから結局勝てなくなるぞ、ということですが。

 ということは、「バレたら弱いもの」と、「バレても弱くないもの」があるということになり、その区別はおそらく非常に勝率に影響してくる大事な要素となってくるはずです。

〇ここでいう「地雷」とはなにか?

 お待たせしました。いよいよ地雷とはなにか、という話です。
 
 私は以前の記事で、こういったいわゆる普通ではない型を、「変態」と「地雷」と呼び分ける表現を使っていますが、今回もそれを使用します。

 私としては以前の記事もお読みいただけると嬉しいですし、相応のお役にたつ内容もあると思うのですが。
 一応この場でまるっといえば、「変態型」は環境を考慮・適合したもの、多少局地的であったとしても、ちゃんと理屈が通るし、普通に強さを維持している、いわゆる「新型」といっていいものであり。
 「地雷型」は環境適合単に相手の思っていないことをやって都合よく通ったらいいなという願望の塊の一発芸的なもの。
 というイメージでまずはよろしいかと思います。

 これは、例えば「初手氷テラス」をする型があったとしたら、過去現在未来全てにおいてそれは変態型あるいは地雷型ということではなく、ありえるかはともかく例えば環境の中心構築が「カイリュー」「ランドロス」「フライゴン」の3体選出になっているタイミングでは、変態型といえる余地があってもおかしくありませんが、そういったよほどの状況でない限り、ほとんどは「ただのびっくり氷テラス」でおしまいの地雷型にジャンルわけされるのではないかといった「動きがある」ものになります。

 しかし、そうはいっても。
 環境がどうとか理屈がどうとかを超越して、問答無用といってもおかしくないレベルに存在する「地雷」というのも残念ながら存在するとも思っています。
 例えばですが、もしハパタクカミがAS物理パンチャーとして運用されていたら、皆さんどう思いますか?仮に対戦相手の方ど会話する機会があって、その方なりの理由を説明されたとして、「なるほど確かに物理で殴る選択もあるな」となると思いますか?
 ありえないものはありえない、とかいうのが冗談に見えるほど、多分みんなが「なんでやねんJと思うのではないでしょうか。
 あ、まあ、ちなみに私実際ランクマッチで当たったことありますけどね。

 もちろんこれはあまりにも極端な例ですが、そうはいつでもあくまでそれは程度の差があるだけであって、そういう評価しかしょうがないものというのは残念ながら存在するわけですよね。
 じゃあ実際問題「それは・・・ただの地雷としかもう言いようがないんじゃないかな・・・」というボーダーはどういったところにあるのか、という話になってきます。

〇「地雷」といわれるようなボーダーとはなにか?

 まずはっきり述べておきたいことがあるのですが、私は「地雷」のボーダーを個別にはっきりと定める意味は全くないと思っています。
 なぜなら、「変態」と「地雷」の2つは中間点はない、つまり「変態」と認定されないものは全部「地雷」だと思っているからです。つまり、どういったものが他と違う型であっても一つの型として認められるのか、を整理し、それに該当できないものは全て地雷、ということです。

 いわゆる上位構築の中に含まれるような「変態」には、環境の適合性があったり、バレたとしても戦える要素がちゃんとあったり、「そういった範疇の中で」それまでの常識からズレたものです。
 つまり、それまで「プラス」とはズレた発生であっても、ちゃんと「プラス」が安定して発生し、その中で環境上ちゃんと存在する特定条件状況を踏んだ時に一番プラスになるだけともいえます。

 例えば電気テラスクリアチャームカイリューは、「環境上カイリューを電磁波でとめにいくことがまた増えた」 とか、「いかくやあまえるで見られることが増えた」 という要素をメタっているところが目立つところではありますが、そもそもの強さの大元は「あまえる」とか「いかく」とか「電磁波」というよりも、「邪魔されずにカイリューがしっかり積めたら強いだろう」という部分ですよね。
 だから極論ですが、電気テラス自体はしなかろうが、りゅうのまいさえちゃんと積めれば最低限の働きはしますじ、技構成がとんでもないことになっているわけもないので、これはクリアチャーム電気テラスカイリューだ!と仮にパレていたとしても、普通にちゃんとした強さで戦えるわけですよね。

 つまり、「自分の意図が意図どおりに都合よくきまらなかったとしてもちゃんと戦えるもの」、言い換えれば意図どおりに決まるかはプラスの伸び幅にしか影響ぜず、意図通りに決まらなくてもプラス自体は発生しているものが変態が地雷とは言われないだけの強さを示す部分です。

 ということは、「自分の意図が意図どおりに都合よくきまらなかったとしたら役に立たない」あるいはそれに近い「かわったもの」は全て「地雷」、そう考えてもよいと思います。

〇「地雷」を使い続けてしまうのはなぜなのか

 「変態」なのか「地雷」なのかを区別するうえでなぜ環境を考慮する必要があるのか。どうして最終的にちゃんと成果が出せるのは変態だけなのか。ここまでのそうした話からいえるのは、ポケモンのランクマッチ対戦においては、「意図したとおりに通せたとき」のことだけしか考えなくていいわけではなくて、「通らなかったとき」のこととか、「そもそもどれくらい通るのか」も考えないといけないことですね。

 つまり、冒頭で述べたような、「他の方と違ったことをすれば強いみたいな勘違いをして地雷を使ってしまっている」ような方々、言い換えれば「地雷かどうかの判定がちゃんとできておらず、結果として地雷を使い続けてしまうような方々」が、そもそもなにが原因で「勘違い」し続けてしまうかというと。

「都合よく最大を通せたら強いのかしか見ていない」

 ということなんですね。

 この方々には、「通った時の強さ」のことしか見えないんです。
 だから「他の方とちがったことをしている」ことしか見えず、「変態」と「地雷」の区別がつかないんです。
 そもそも「せっかく都合よく最大を通せても勝てない」といったことがあったら、それは地雷以前にただの失敗作ですから別の話です。
 正しい手順でナンバーを押しても扉が聞かないナンバーロックはただの不良品。それは実戦でどうかという段階以前に、検査確認で廃棄になる段階の話ですよね。
 だから、通った時に強いことがその型が強いことの根拠にはならないんです。

 そしてこれは、どれだけの知識があるのかとか、どれだけちゃんと調べられるのか、という段階の話より前の段階に問題があることになります。
 だって、知識や特別な技能がなくても僕らにはインターネットがあります。でも「気にしない」こと自体はもはやどんなツールもなんの役に立つことができません。

 だから、こうなっていることが「致命的な問題」なんです。

〇「地雷を使い続けてしまう」のは「地雷を使い続けてしまう」だけにとどまらない

 まずそもそもの話なのですが。どうしてこれほど私がボロクソに言っているような地雷も、時々都合よく思った通りに爆発するのでしょうか。
 それは、相手がそれを警戒していないから。そうですよね。
 ではなぜ警戒していないのでしょうか。

 初心者どうしの戦いでは、相手の単純な技術や知識量といったものがあるかもしれません。でも地雷は時々順位が相応ある方でも刺さったりしますから、同じ理由だけではないことは明らかです。
 簡単に言えば、「地雷を警戒していない」ではなく「地雷のことを無視している」からです。

 今回の作品では特に、見た目が同じでも使える型が多く存在するため、対戦の時に考慮しないといけない範囲はかなり広くなっています。
 つまり、全てを見ることは不可能で、あり、あまり広く見すぎても強みが薄まり、しかし見るのが狭すぎても勝ちにくい、という状態になっています。その中で、「まあこれは見なくてもいいや」というものを正しく見ていかないと、勝率は高くなっていきません。

 なにを見ないで済ますべきか。その判断は人によって異なるものの、対戦での実数が少ないものだったり、そんな強くない型を見てもしょうがない的な判断だったり、要するに「そこは気にしても勝率が下がるだけ」的な理由で決定されていきます。

 地雷が思った通りに爆発して気持ちよくなる試合があったとして、地雷を使っていた側が「対策してないのは勝てないでしょ!ほら1実際に今自分が勝ったし!」と主張し、使われた側が「いやそんなん気にしてたらろくに勝っていけないでしょ!」と主張した時、客観的な正解になるのは概ね使われた側ということです。
 つまり、先述したような視点しか持たない方は、そもそも自分が「たくさんの勝利回数を積み重ねることが必要な場にいる」ことが理解できていません。
 目標地点がどこなのかで要求される水準が変わるとしても、カジュアルバトルのように戦績が累積しないため目先を楽しめばいいようなものではないのですから、今勝ったかどうかより通算でどれくらい勝ったかに価値があるのがランクマッチという「場」の基本なのに、そのことに気づいていないのです。

 だからこういった方々は、必要がないのに命中不安技をやたらと乱発してきたり、初手びっくりテラスでなんとかできると思い込んでいたり、初手の出し負けをしないようにすることを考えないことが、ある程度の期間をやっているはずなのに直せない方が多くなります。
 当たった時の強さとか、初手に出し負けなかった時の強さにしか目がいかず、命中率が低いことは頭にあったとしても、出し負けたら総崩れになることが頭にあったとしても、それを重要視しないからです。

 でもふとある日、対戦前に「〇勝〇敗」という数字や順位をみて、「まあまあやってるのに勝てないなあ、向いてないのかなあ」と成果が出ないことで心が折れて引退してしまう、といった流れになりがちなのです。

 いや、そうじゃないんです。
 どうでもいいやって思って聞いていた研修の中身なんてろえに頭に残らないのと同じです。長くやってるのになもなにも、どうやったら勝てるようになるかを気にしてやっていない期間が長くても身につかないだろってことですよね。
 友人にどんなにダメージ計算が大事かやそのやり方を教えてもらっても、ちゃんと計算すれば命中不安の技じゃなくてもダメージが足りるのに、それをさぼって命中不安技を撃って外して、勝てたはずの勝負に負けます。
 90%命中の技に勝負をかけるということは、10%の確率で負けるということです。たくさんの試合を繰り返すんだということがちゃんとわかっていれば、「できる限りは使いたくないなあ」と、今上手いか下手かとか関係なく、普通考えますよね。
 そして、ここでいう「地雷」を仮に一度使ったとしても、「どう考えても役にたつ場面が少ないな」とか、そういったところにちゃんと目が行くなら、その「地雷」を使い続けるようなことはないと思いませんか。

 そう。
 本来ちゃんと見れていないといけないことに目が行っていないから、「地雷」を使い続けるといった、「するべきでないこと」をたくさん、延々と繰り返し続けてしまうんです。

〇まとめ

 ということで簡単にまとめてみましょう。

・「他と違うもの」には、「地雷」となるものが多数ふくまれているので、「他と違うもの」を使えばプラス要因になるわけではない。
・「地雷を使い続ける」というところは、あくまで「目に見える表面」の部分であって、さかのぼれば上達しない原因に行き着く
・気にするべきことをきにしていないと、勝つためにしてはいけないことを延々繰り返してしまいかねない

 いかがでしたでしょうか。
 さすがに丸めすぎだ、別にみんながみんなそこまで極端じゃないだろ、と思う方もいると思いますが、ちゃんとこのあたりを理解している方であれば、地雷を使い続けようといった発想には怖くてならないので、本当にそれが地雷じゃないのかは随時考えるんですよね。

 勿論をどうやって楽しんでいくかというのは個人の自由なので、極論地雷を使い続けるのも個人の自由なのですが。
 楽しみ方の自由というのは、どういった場に自分が身を置くかという意味での自由であって、今自分がいる場の前提を無視する自由なわけではないはずです。
 ランクマッチという場に参加しよう!と決め、実際に参加するのであれば、ランクマッチなりの取組をちゃんとしていかないと、ランクマッチという場をちゃんと楽しんでいくことは難しく、いつか心が折れてしまうものです。
 対戦という場で、どれだけ勝てなくても関係なくすごい面白い!と言い続
けられる方は、まあなかなか普通はいませんからね。

 なので、「ちゃんと気にすべきことは気にして」対戦していただくことをおすすめしますし、だからこそまずは自分が「地雷」を使い続けていないか、もし使い続けているなと感じたらどうして使い続けてしまっていたのかを見直してみるのがよいのではないでしょうか。 
 


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