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【モデル紹介】"Scoop Tail" by Thomas Surfboard

こんにちは。
先日入荷したThomas Surfboard。
その中に、YRでは初めて入荷した「Scoop Tail」モデルが含まれていましたので、この機会にこのモデルをご紹介したいと思います。

アウトライン

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まずは、アウトライン。
トーマスのラインナップにおいて、最も幅が広いと言えるノーズエリアが最大の特徴。テール幅も広いと野暮ったくなってしまうので、そこはあえてバランスのとれたサイズ感。全体を見てもストレートラインが少なく、ノーズライド時のレールコントロール、トリム時のレールの抜きさし、ターンの容易性を確保しています。

ノーズライダーは時にもってり、と野暮ったくなりやすいですが、このスクープテールモデルは、その心配が少ないですね。ウェルラウンドノーズライダーです。

ロッカーバランス

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次に、ロッカーバランス。
ノーズはデッキ側を控えめにしながら、ボトム側のアールは十分。直進性を保ちつつ、パーリングも防ぎやすい構造。テールはキックが強めに効いています。このキックが、ノーズで自分の体重を支えてくれる要素です。もちろんピボットターンも、少ない力で反応してくれます。

ピボットターンをメインにウォーキングを楽しめる、オーソドックスなデザインです。

ボトムデザイン

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そして、ボトムデザイン。
ノーズコンケーブが標準装備。アップレールにコンケーブのフチをしっかりとつけた、浅くもなく深くもない、細めのコンケーブ。細めにすることによって、水が止まることなく、うしろに流れやすいので、極端にスピードが落ちることもなく、快適なスピードでノーズライドが楽しめます。

ボードのセンター付近は、ロールドボトム。決して弱くはないロールは、ボトムの水捌けがよく、レールの抜き差しが用意です。ロールが強すぎることでウォーキングのぐらつきが発生しますが、ストリンガー付近はフラットな部分も残っています。従って、安定感とコントロール性を両立させたようなデザイン。

テールエリアも、ロールドボトム。ロール具合は、センター付近に比べるとごくわずかに弱くなっていますが、それでもしっかりとロールしています。ピボットターンがなめらかに決まるほか、ウォーキング/ノーズライド時、テール上に水が巻き上がり乗ってくる動きも妨げず、先端に向かうほどホールド感を高めます。

Scoop Tailとは?

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Scoop = すくう。すくいあげる。の意。
リーシュホールからテールエンドにかけて、デッキ側におおきなくぼみを施してあります。ピボットターンやチェックストールの際、テールは海中に沈みますが、ウォーキングに移行する際にテールが浮いてくるわけです。その際、このくぼみがあることで、海水をデッキ側にすくいあげる働きが起こり、必然とテールのデッキ側に水が乗り、ノーズのリフトを生み出します

その他にも、このくぼみに水が流れることで、ウォーキング/ノーズライド時の横振れを防ぎ、安定感を高めます。また、このくぼみがあることで、部分的にテールは薄くなるので、ピボットターンやチェックストールが、少ない体重や力で働くため、テールでのコントロール性能もアップします。

これが「Scoop Tail」であり、このスクープテールを活用したノーズライダーとなります。

さいごに

ノーズライダーと言えば、「ノーズライドだけ」に特化しがちですが、やはりヌーサに拠点を置くThomasならではのデザイン性として、ターンもトリムも考慮したバランスのとれたノーズライダーです。ノーズライダーとしてはもちろん万能ですが、1本しかボードを持てない(もしくは1本しかボードを海に持っていけない)方にも、お勧めいたします。上記のデザイン性ゆえ、波のサイズもひざもも〜むねかたまでは楽に対応してくれます。風が強い日やオンショアでも、取り扱いには比較的苦労しないでしょう。

さいごに、その他の写真とトーマスホームページの説明文を簡単に翻訳して転載します。

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以下、トーマスのホームベージより、「Scoop Tail Noserider」の説明文を引用、翻訳しました。

The Scoop Tail Noserider is new to our lineup and inspired by Californian noseriders. It has a little extra tail flip in the tail, a generous nose concave and bit more width up front for idiot-proof noseriding. The tail increases stability and hold in the pocket, which helps to keep you on the nose for longer. The scooped-out tail gives throwbacks to old Rick noseriders and also to Dennis Anderson, an underground legend Aussie shaper. It also helps to add more stability and hold on the nose and gives a unique look that sets it apart from other boards.

新しくラインナップに加わった、このスクープテールノーズライダーは、カリフォルニアのノーズライダーに影響を受けています。テールにつけくわえたキック(テールフリップ)、たっぷりしっかりのノーズコンケーブ、そしてボード前方エリアの幅を広げることで、笑っちゃうほどのノーズライディングを可能とします。そしてこのテールは、波のポケットにおいて、安定性とホールド感をもたらします。これは、できるだけ長くノーズにステイすることを助けます。このスクープされたテールは、過去のリックノーズライダーや、あまり知られていないオーストラリアの熟練したシェイパー、デニスアンダーソンへ遡ります。そのテールはほかのボードとは一線を概しており、見るだけでワクワクさせてくれます。

翻訳がテキトーすぎて、すいません。笑
でも、ニュアンスは伝わっているかと。

文中の「idiot-proof Noseriding」という表現が、いかにこのボードのノーズライド性能が高いか、というトーマスの気概が伺えます。idiot(イディオット)はかなり強い表現ですので。ある意味、「こんなにノーズライドが調子良いなんて、もううバカでしょ?」ぐらいの表現ですし、もっと言えば、「ほかのモデルと比べて、おまえは本当にノーズライドだけが取り柄だ」ぐらいです。トーマスからしたら皮肉った表現にも聞こえます。それだけ、ほかのモデルも精密にデザインされていますし、なおかつウェルラウンドであることから、こんな表現にしたのだと解釈します。

参考動画

9'6 Scoop Tail に乗る、Thomasファミリーのフスニ。at 小波のヌーサ。
動画では、フスニがノーズへ歩く際や、ハングファイブからテンに移行する際に、ノーズがググッとリフトするのが見てとれます。したがって、ウォーキングバックはハイラインからのエントリーです。ご参考までに。

いかがでしたでしょうか?
さらに詳しいことはメールもしくはお電話にて、お気軽にお問い合わせ/ご相談くださいませ。心よりお待ちいたしております。

P.S
今日紹介したボードは、9'6 - 23' - 3'のScoop Tailモデルで、お店にストックしています。実物を見るのが一番ですので、お気軽にご来店ください。心よりお待ちいたしております。

Yuta

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