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ショートショート(と、朗読) 猫の街

あなたは、バケツの中を覗きました。


SAND BOX 015

 声のお仕事をされている(詩や小説も書いておられます)水上洋甫さん(文学フリマ岩手にブース番号ア-02「ポライエ書房」として出店されるそうですよ)にお願いして、朗読をしていただこう、のシリーズ「SAND BOX 1099」です。毎週金曜日にお届けしています。

 昔、実家で野良猫を飼うことになりました。いじめられたことでもあるのか時折怯えたりとっさに噛もうとしたりするのをだんだんと慣らしていくと、ある日から玄関に獲物をとらえておいていくようになりました。おはなしにあるようなネズミやモグラです。
 日中おいていくので、発見するのはおもに家にいた母で「またおいていって」と苦笑いしながら庭に埋めていました。
 おかげで畑のモグラが減って、はからずも猫の恩返しは成功したようです。

 この猫は生き物より色に興味がある設定にしました。猫の目からは街はどんな風に見えているのだろう。

 前回のSAND BOXはこちら。

 このお話のオリジナルはこちらです。