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エッセイ集 へいたのはなし

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エッセイ集です。ここに書いていることだけは本当の話です。おそらく、多分、だいたいは。
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記事一覧

エッセイ お客さまは厳しくて、意外と優しい(#仕事のコツ)

エッセイ お客さまは厳しくて、意外と優しい(#仕事のコツ)

 春に会社でちょっとした異動があり、席が変わらないまま立場が変わった。
 やっていることは変わらないし、むしろ雑務が増える傾向にはあるものの、移った職位に見合うようにと、自分なりにではあるが色々とジタバタしている。

 数年どころか数十年同じ会社にいるのに、まだ学んでいかないといけないことがあるのは有り難いような、情けないような、複雑な気持ちがする。「長く続けることに価値がある」などと言う気は毛頭

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エッセイ 水深二尋【ねこの悪だくみ2024年5月】

エッセイ 水深二尋【ねこの悪だくみ2024年5月】

 毎月、月初めに計画などを書いています。
 達成できたりできなかったりします。悪しからず。

 6月に文学フリマ岩手に参加します。有給もちゃんと取得済みです。
 今年は何を見て、何を食べようかな……とか、観光計画を立てる前に、本を作ろうと思います。「面白すぎないおとぎ話」のその2です。

 去年作った本にはいくつかの反省点があります。いちばんの反省点は余白が異常に少ないことだと思う。本を印刷するの

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エッセイ ねこのひと、行きまーす(ネコ戦記2024年4月)

エッセイ ねこのひと、行きまーす(ネコ戦記2024年4月)

 毎月、月末あたりにその月の公募活動などをあけすけに書いています。なんてあけすけな! 恥を知れ!

 ええわたくし、産まれて初めてガンプラというものを作りました。小学生の頃からなんとなく存在は知っていたものの、近くのプラモデルやさんには目ぼしいものが置いておらず(かつガンダムの知識もなく)棚の目立つところにあった彦根城やら大阪城やらを買い求めては黙々と作っていました。最近機会があって購入し、組み立

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エッセイ 顔の見える本(#わたしの本棚)

エッセイ 顔の見える本(#わたしの本棚)

 noteやXなどのSNSを始めて4年めになる。明らかに変わったことが、本棚の中身で、見知った方の書いた本が増えた。正直、そんな日が来るだなんて思わなかった。

 4年も続けていれば、それなりにフォローしてくださる方も増えて(読んでくださってありがとうございます)、投稿を始めた時には思いもよらなかった大きさになったけれど、特に収益化しているわけではないから、たくさんの方の目に触れても実は「いいこと

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エッセイ 洗濯という選択(#休日のすごし方)

エッセイ 洗濯という選択(#休日のすごし方)

 休日は晴れている方がいい。洗濯物がよく乾く。
 新しくできた店を見に行きたいとか、桜を見に散歩に行こうかとか、色々やりたいことがあっても洗濯物が優先だ。早くしないと乾かないから。

 控えめな洗濯機だ。できることなら二回はしたい。欲を言うなら大物でもう一回。シーツを一枚洗えれば、夜気持ちよく眠れる。(干し切れるかはかけです)

 一回の洗濯はだいたい45分。三回で2時間と少し。回している間に朝ご

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エッセイ ポケットに、旅(#私のコレクション)

エッセイ ポケットに、旅(#私のコレクション)

 手ぬぐい派である。他になに派があるのかわからないが、自分は生粋の手ぬぐい派なんだろうなと思う。

 スーツの時も、ジャージの時も、家事で手を拭くのも、何もかも手ぬぐいを使う。ハンカチを持っていないのだ。昔はタオルも持っていなかった。
 理由は至って実利的なもので、会社に務めて一番はじめに住んだ集合住宅は日当たりが悪く、晴れた日に一日中ほしてもバスタオルが乾かなかった。天気によってはハンドタオルも

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エッセイ 朝のこころうきうき(#習慣にしていること)

エッセイ 朝のこころうきうき(#習慣にしていること)

 朝にコーヒーを一杯淹れて飲む。社会人になって一人暮らしを始めてからずっと続いている習慣である。

 人生で一番コーヒーを飲んだのは多分高校3年生の頃だ。楽しみのためではなく、遅くまで勉強するために飲んでいた。

 普段は麦茶を入れている容器を母親から借り受け、インスタントコーヒーの粉を入れ、水で溶かして冷蔵庫に置いておく。苦い味は苦手だったが、目が覚めるから逆に良かった。夕食後に机の上にこの容器

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エッセイ 備えて備えて備えて備えよ(#仕事について話そう)

エッセイ 備えて備えて備えて備えよ(#仕事について話そう)

 以前、突然の相談業務をお受けしたお客さまと個室で1時間ほどお話をしたことがあり、終わった後に、部屋にその方の匂いが残ってしまって困ったことがあった。
 建物全体の部署が共通で使う応接室な上に、建物のセキュリティの都合でドアを開け放しにできない仕様で、窓もなく、困ってしまって応接室の管理部署に相談をかけた。次に使う部署に迷惑をかけるかもしれないと思ったので。

 当然、どうしてこの匂いが残ってしま

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エッセイ 三文欲しい! (ネコ戦記2024年3月)

エッセイ 三文欲しい! (ネコ戦記2024年3月)

 毎月、月末あたりにその月の公募活動などをあけすけに書いています。
なんてあけすけな! 恥を知れ!

 わたくしごとで恐縮ですが(わたくしごと以外書いていないような気もしますが)今月、公私共にめちゃくちゃ働いたような気がするんです。なんか、もう、めちゃくちゃ働いた。

 それで、手帳(私はnoteに何を書いたのか手帳に記録をとっています)を見直したら、ほとんどnoteを書いていなくてですね、非常に

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エッセイ 「悪いこと(ではない)」(ネコ戦記2024年2月)

エッセイ 「悪いこと(ではない)」(ネコ戦記2024年2月)

 毎月、月末あたりにその月の公募活動などをあけすけに書いています。
なんてあけすけな! 恥を知れ!

 最近負の人事異動がありまして、わたわたもふもふしております。離職が増えた、とはいうものの、「離」のあとみんなどこに行くのだろう。
 気がつくと3月ですね。1日遅れの2月の報告です。

 2月の記事では小説記事がひとつ、noteの公式マガジンに入れていただいています。「#小説」のマガジンですね。3

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エッセイ 東風吹かば

エッセイ 東風吹かば

 梅の花には苦い思い出がある。

 大学の終わり、4年生に書いた公募の台本が関西の人形劇のフェスティバルの公募に残り(この公募はもうない)、表彰式と上演を見に行った。近くに天神社があり、早咲きの梅が咲いていた。

 縁ができて、それから数年、私は上演してくださったアマチュア劇団に年に1つ程度の台本を書いた。初演を観に行くのは春の初め。行く時はいつも天神社に寄る。(そして近くの商店街でたませんを食べ

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エッセイ 歩くことは信じること(「みちのく潮風トレイル記 潮風ふわり」ほか感想)

エッセイ 歩くことは信じること(「みちのく潮風トレイル記 潮風ふわり」ほか感想)

 昨年の12月に文学フリマ東京にお邪魔した際、少し早くに東京駅まで行って開場までの時間で東京ステーションギャラリーで開催中だった「みちのくいとしい仏たち」展をみてきました。東北地方に残る民間仏の美術展です。

 観光で行くような由緒正しいお寺にある立派な仏師が作った立派な仏ではなく、地方の村で大工さんが作ったりした仏像の展覧会で、タイトルがいいなあと思って気になっていました。(下は展覧会のリンクで

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エッセイ 背水の陣は、避けたい【ねこの悪だくみ2024年2月】

エッセイ 背水の陣は、避けたい【ねこの悪だくみ2024年2月】

 毎月、月初めに計画などを書いています。
 達成できたりできなかったりします。悪しからず。

 ここ数ヶ月、noteを休みがちにも関わらず、密かに目標にしていることがあります。それは「特定の曜日を全部公募作で埋めること」です。
 イレギュラーなことが苦手なたちな上に、職業的な習慣で、なんでもかんでもすぐに計画を立てようとします。noteも。月刊で記事のスケジュールを立てて、隙を見ては前倒し前倒し。

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エッセイ 文明の力(ネコ戦記2024年1月)

エッセイ 文明の力(ネコ戦記2024年1月)

 毎月、月末あたりにその月の公募活動などをあけすけに書いています。
なんてあけすけな! 恥を知れ!

 1月はnoteをお休みしがちでした。忙しかったとか体調を崩していたとかそういうことでもなく、なんていうか、noteの記事ではなかっただけで裏でごそごそ公募用の書き物をしており、かつそれが公募の締め切りに間に合わなかった、という非常にカッコ悪いことになっております。

 日常の変化と言えば、私、何

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