見出し画像

世界対抗国別歌合戦って知ってる?【Eurovision Song Contest 2024】

Hoi Zäme, ハイジです。

皆さん、Eurovison Song Contestという名の「世界対抗国別歌合戦」が毎年開催されているのをご存じですか?
私はスイスに住むまで見たことも聞いたこともなく、全く知りませんでした!

Eurovision Song Contestとは?

ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest、ESC、フランス語: Concours Eurovision de la Chanson、CEC)は、欧州放送連合(EBU)加盟放送局によって開催される、毎年恒例の音楽コンテストです。このコンテストでは各国代表のアーティストが生放送で自らの楽曲を披露し、それぞれの参加国が他国に投票して大会の優勝者を決定します。世界的に見ても長寿のテレビ番組であり、視聴者数は1億人から6億人程度と見積もられています。アーティストたちのパフォーマンスや国際的な音楽の祭典として注目されています。

出典:https://www.wikipedia.org/

名前にEuro(ユーロ)とありますが、ヨーロッパ諸国だけではなく、欧州連合とも異なるけっこう広範囲に参加国があります。
記念すべき1956年第1回目は、欧州放送連合の本部があるスイスで、私も大好きなイタリア語圏にあるルガーノにて開催され、スイスが優勝しました!
ちなみにその後スイスは、あまりに勝てなさ過ぎて、参加を見送った年が数年あるらしい。笑

そう、2023年までは・・・

2024年ついに優勝したスイス!

なんと開催し始めてから68回目、過去2回しか優勝できず、しかも、そのうち1回はスイス人でもないあの世界の歌姫セリーヌ・ディオン(!!)がスイス代表として出場した1988年のみだったスイスが今年2024年36年ぶりに優勝したんです!

スイス代表NEMO(ネモ)

NEMOは、1999年生まれの現在24歳。(2024年5月現在)
日本でも有名な時計Swatchグループ本社のあるBielという小さな街出身のとてもかわいい人です。
このNEMOという名前は本名で、「他の誰でもない」という意味が込められているそうで、もうすでに両親から芸術的な才能が垣間見れますね。
今回代表曲として披露したThe Codeは、オペラとポップとラップの融合のような新感覚の曲です。

NEMOの何がすごいのか?

今回のEurovisionで初めてNEMOを知った多くの人は、彼がノンバイナリー(男性でも女性でもない)であるために優勝したんだと言う人がいるようですが、私は彼がスイス代表という贔屓目を差し引いても、彼本人に、本当に稀にみる芸術的な才能があるように思います。
彼が注目され始めたのはずーっと昔、彼がまだ13歳の時、自分の生まれ育った小さなBielの街で、ミュージカルに出演した時でした。
そして、彼がスイス国内で超有名になったきっかけは16歳の時、スイスの国営放送で開催されるラップバトルで、すべての大人たちの度肝を抜いたパフォーマンスがこちら。

翌年、17歳でのパフォーマンスはこちら。

世界一の文句ったれである私のスイス人夫ペーター(笑)も「彼はゆっくりなラップも早いラップもできるし、何より言葉選びが秀悦で、本当に才能がある」と言い続けるほどで、ペーターにとってはNEMO=ラッパーという認識だったようですが、今回の優勝以来、鼻歌もずっとThe Codeです。笑
彼の初期の曲は、スイスドイツ語と英語のミックスでできています。
私ハイジのお気に入りのNEMOの昔の曲はこちら。

実は東京でミュージックビデオを撮影していたNEMO

渋谷・原宿・新宿辺りで撮影された過去のミュージックビデオはこちら。

ミュージックビデオのメイキング映像がこちら。

NEMOには世界で成功してほしいと思う訳

近年NEMO本人がノンバイナリーを自認してから、ノンバイナリーばかりが注目を集めすぎているような気がするのですが、昔の曲から最新まで聞いてみると、本当に多才で、ユニークで、特別な人だと感じます。
私がスイスに引っ越す以前、知ってるスイスの有名人は、アルプスの少女ハイジ、ロジャー・フェデラー、ウィリアム・テルの3人のみでした。笑
日本には、有名なスイス人なんかひとりも知らないっていう人も多いんじゃないかと思います。
本人も今後のキャリアはまだ検討中らしいので、どうなるかはわかりませんが、若くて、本当に才能のある人だと思うので、世界的に成功してほしいとこっそり勝手に願っています。笑

今回Eurovisionで歌ったThe Codeとはまた違った作風の曲がたくさんあるので、おすすめです。

近年のNEMO

36年ぶりに優勝したスイスのその後

このEurovision Song Contestという歌番組は、優勝国が次回の開催をホストする決まりになっていて、来年2025年はスイスで開催されます。
それに伴って、スイスはどの街で開催されるかの話題で連日盛り上がっています。笑
スイスでは公共放送の予算が不足していて、1番予算を多く出してくれる街で開催することになったので、チューリッヒやバーゼル等が今のところ有力候補のようです。
NEMOは出身地Bielで開催できなくても、開会式や何かしらのイベントができないかと思っているようですが、とにかく小さな街なので、すべては本社のあるSwatchグループの家族が協力してくれるかどうかにかかっている!?なんて噂話もあるみたいです。笑

余談ですが、Swatchグループは家族経営で、傘下に日本でも人気の高いOMEGAがあります。
同じグループなので、MoonSwatch Collectionが実現した訳ですね。
そして、BielにあるSwatch本社をデザインしたのは、日本人建築家の坂茂(ばんしげる)さんです。

とてもユニークで素晴らしい本社は訪れる価値があると思いますし、SwatchやOMEGAの時計にまつわる博物館やSwatchのドライブスルー(!!)、Bielでしか購入できない限定のSwatchも販売されているので、お勧めです!

まとめ

今年のEurovisionは、ロシアが参加できないのにイスラエルが参加できたり、とても人気の高かったオランダが決勝直前で失格になってしまったり、単純に歌だけでの評価ではなく、多くの人の納得できないものだったようですが、これをきっかけにアメリカやイギリスの歌手だけでなく、才能のある多くの人にスポットが当たり、世界で成功できるといいなぁと思っています。

参考資料

・The Code Official Music Video

・NEMOのドキュメンタリー

・最近日本でも人気のあるらしいイタリアのMåneskinは、実はEurovision2021で優勝したことがきっかけで成功

・失格になってしまったけど、私もお気に入りだったオランダ

この記事が参加している募集

#多様性を考える

27,738件

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?