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マーケティング・採用活動・組織開発に使える!『ジャーニーマップ』を作ってみよう

「新しい店舗を立ち上げたが、見込んだほどの認知・集客ができていない」
「採用選考の途中で離脱されてしまう」
「入社○年目を機に、離職してしまう社員が多い」

マーケター、採用・人事担当者。
それぞれ悩みは違いますが、実は共通の手法で解決できます。

それが『ジャーニーマップ』というフレームワークです。

本記事では、「シゴトレ」にて実際に行っている『ジャーニーマップ』についてのカリキュラムから、エッセンスを抜粋して紹介していきます。

具体的には、
・ジャーニマップの定義
・活用シーンや、作成のメリット
・ジャーニーマップの作り方
など重要なポイントをご紹介していきます。

ジャーニーマップ(Journey Map)とは

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ジャーニーマップとは、1人のユーザーが"目的"を達成するために辿るプロセスを視覚化したものです。デザインファームAdaptive Path社が、欧州鉄道の顧客体験をマッピングした事例がキッカケとなり、世界中に広まりました。

このフレームワークが優れている点は「ユーザー体験向上に必要な要素や課題をフェーズごとに整理し、1枚画で可視化できること」です。以下のポイントを念頭におきながら作成を進めていきます

・自社の製品・サービスを通じて、ユーザーは何を体験するのか(理想状態の設定)
・理想状態に達するために、ユーザーとの各接点において体験を損なう問題が発生していないか
・ユーザーとの各接点の体験を、更に向上させる手段はないか

ジャーニーマップの活用シーン
代表的な用途は、先述の欧州鉄道の事例にもある「顧客(カスタマー)」を対象としたジャーニーマップの作成です。いまでは汎用性の高さから、様々な業界・分野で利用されています。

・カスタマージャーニーマップ:ユーザーが「商品を購入」するまでのプロセスを可視化
・キャンディデイトジャーニーマップ:候補者が「自社に入社」するまでのプロセスを可視化
・エンプロイージャーニーマップ:従業員が「自社で成長し、退社」するまでのプロセスを可視化

どの用途においても「ユーザーの行動を最優先に考える」という視点を持つことが大切です。

「自社の製品・サービスを使ってもらえるように誘い込もう」ではなく、「自社の製品・サービスに触れた時、ユーザーはどういう心理になり・どういう行動をとるのか」を考えます。それを起点に課題を抽出し、解決していく。これがジャーニーマップ作成の醍醐味となります。

ジャーニーマップ作成のメリット

ユーザーを真に理解することに繋がる
ビジネスを展開する際、どうしても自社の視点(「この製品・サービスを届けたい」)に陥りがちです。しかし実際のユーザーの思考・行動にギャップが生まれていることも少なくありません。

大切なことは「ユーザーファースト」という考え方、すなわち「顧客を理解すること」です。

ジャーニーマップを作成することは、ユーザーのインサイトを深く理解することに繋がります。これにより、ユーザーニーズに寄り添った商品やサービスの開発、適切なマーケティング・広報施策を考えることができます

自社製品・サービスとユーザーの接点を俯瞰し、課題を抽出できる

ジャーニーマップは情報の網羅性と視認性(全体像を即座に把握できる)に優れており、今まで気付けていなかった課題を発見できる可能性が高まります。迅速な課題の発見は、ユーザー離脱を防ぐ上で欠かせないポイントです。

インターネット環境の整備やスマートフォンの普及により、ユーザーが製品・サービスに触れる機会は多様化しています。 企業によるTVCM、街頭ポスターなどは未だ根強い宣伝塔ではありつつも、インターネット上のサイト・ブログをみた時にふと目に入る広告、クチコミなどによる個人の発信など、様々なチャネルが製品・サービスの認知・関心に繋がっています。

このようにタッチポイントが複雑化・多様化していても、シンプルな形に纏めることができるのがジャーニーマップの魅力です。

関係者の共通認識がもてる
「ユーザーを理解する」と一言でいっても、理解の深さや広さは人それぞれ。受け取り手によって、細かいニュアンスにズレが生じるのは当たり前です。しかし、製品・サービスの開発を進めたり、マーケティング戦略を立てる際に、その「細かいニュアンスのズレ」がユーザー体験の低下に影響します。

ジャーニーマップの作成時に、ユーザーの心理や行動を明言化することで、担当者全員が共通の認識を持てるようになります。これは企業として一貫性のある製品・サービスの提供に繋がり、ブランド力の醸成に寄与していきます。

【Work Section】ジャーニーマップを作ってみよう

ここまででジャーニーマップの概要は理解できたかと思います。ただ「わかる」だけでは身につきません。ここからは、実際にジャーニーマップを作成してみましょう。学んだことはすぐ「やってみる」。セットで実行していくと定着が早いです。(実際の「シゴトレ」セッションで行っているワークです)

以下よりジャーニーマップのテンプレートがダウンロードできます。ご活用ください。

ジャーニーマップの作成手順
1.ペルソナ策定

対象としている人物像を端的に表します

例:新卒の頃のスーツを新調したい営業職の20代男性
例:リフレッシュ方法を探している30代女性(夫婦共働き)

2.ゴール設定
ペルソナが「どんな状況の人で」「何に困っていて」「どんなゴールを希望しているか」を記載します。

例:
社会人5年目になり、収入に余裕が出てきた。営業でもマネジメントを任される立場になり、責任者として若手と同行する機会が増えてきたが、見た目が若々しく、一見して責任者と捉えられないことが多い。貫禄をつけるためにも、素材やフィット感などを意識したスーツを購入したい。

3.フレーム作成
横軸はユーザーのフェーズを埋めていきます。フェーズ分けにはいくつかのモデルがあり、取り扱うテーマによって適切なものを選びます。代表的なモデルとして「AIDMA」「AISAS」「5A」などがあります。

例:
「認知・興味」「情報収集・比較検討」「来店・試着」「購入」

縦軸も取り扱うテーマによって項目は変わります。

例:
「ユーザーの行動」「タッチポイント」「ユーザーの思考」「ユーザーの感情」「解決すべき課題」

4.顧客の情報収集
フレームを埋めるにはユーザーの情報が必要です。有効な手段はユーザーインタビューです。想定しているペルソナに近い人物を見つけ、インタビューの依頼・設定をします。

各フェーズやタッチポイントにおいて、ユーザーがどのように感じているか。生の声をヒアリングし、収集します。例えば「ネットで他店と比較している時に、着目しているポイントはどこか」「お店に来店した時にどういう印象を持ったか」などです。

5.マッピング
ユーザー情報が得られたら、フレームに入れていきます。

6.分析→改善(1-5を繰り返す)
ジャーニーマップは作成したら終わりではありません。作成したジャーニーマップに沿って運用し、各フェーズやタッチポイントにおいて、ユーザーとの「ズレ」があれば修正していきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「どこから情報を収集すればいいのか」「どれくらいの情報粒度で埋めていけばいのか」などの課題に直面した方もいるかもしれません。

「シゴトレ」では専属トレーナーとのセッションを通じ、より質の高いジャーニーマップの作成を可能にします。また作成したジャーニーマップの活用方法についても、ご自身の状況に合わせながらお伝えしていきます。

再現性の高い事業戦略や企画の立案をし、自社成長に貢献していきたい。そんなあなたの想い・覚悟に向き合い、成果に変えるお手伝いをさせてください。

まずは無料でご相談も承っております。お気軽にご連絡ください。

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