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子供を退屈させない工夫

昨日は祝日だったが特に予定がなかった。

しかも天気は下り坂予報。

雨が降り出す前に以前からしようと思っていた
ウッドデッキの補修でもして、
午後から子供たちを連れて映画でも行こうか。

そんな風に思っていた。

息子が名探偵コナンの映画を見たいと
以前に言っており、
先週末に行く予定だったのだが、
息子が胃腸風邪にかかってしまったので
結局行けなかったのである。

最近下の娘も名探偵コナンに
とてもハマっていて、
毎週土曜日18時になるとテレビの前で
妙にいい姿勢で座っている。
(娘はなぜかコナンを和室で正座しながら見る)

なので、娘を一緒にコナンの映画を観たいと
言うのだが、
レギュラー放送に比べてコナンの映画は
やや難しい内容が多くなる。

今回の映画はごく断片的な情報以外
特に前情報を持たずに
観に行ったので、
どのような内容なのかもイマイチわからない。

果たして娘は理解できるのだろうか?

そう思いながら午後一の映画を観に行こうとすると
妻も一緒に行くと言い出した。

もともと妻は家でゆっくりすると
言っていたのだが、
何だか子供たちが妙に楽しみそうなので
一緒に行きたくなったらしい。

そうして家族4人で映画館につくと
さすがGW、過去にみたことがないぐらい
映画館は混雑しており、
チケット販売には長い列ができていた。

列の最後尾に並びながら、
他に上映されている映画の情報などを
家族で見ていると、
ふと息子がブルーロックの映画も
観たいと言い出した。

ブルーロックはサッカーをテーマにした
週刊少年マガジン連載の漫画が原作のアニメ。

以前から漫画やノベライズ版などで
息子はブルーロックを見てはいたが、
ここにきて急に見たくなったらしい。

見てみると偶然なことに名探偵コナンの映画と
5分違いで始まるようなので
結局私と娘は予定通り名探偵コナン、
妻と息子はブルーロックの映画を観る事になった。

妻からしてみればもともとコナンにも
それほど興味があったわけではないので
それがブルーロックになったからと言って
大した差ではないらしい。

親が言うのもなんだが、娘は6歳にしては
結構ボキャブラリーも豊富だし、
知識も多い方ではないかと思っている。

だが、難解なコナンの映画を2時間も
黙って見ていられるだろうか。

その不安を抱えながらポップコーンを購入して
私は娘と共に館内に入った。

しばらく待つといよいよ本編が始まった。

あまり書くとネタバレになるのだが、
今回の映画は五稜郭がテーマになっており、
土方歳三の話が冒頭から出てくる。

その時点で娘にはチンプンカンプンなはずである。

しかも、アニメ本編ではあまり頻繁に登場しない
怪盗キッドが本作では全編を通して出てくるのだが、
この内容が同じ青山剛昌作の漫画”まじっく快斗”
背景を知らないと理解しにくい部分が多々あった。

いうまでもなく娘はまじっく快斗を読んだことはない。

さらに、今回の映画では同じく青山剛昌作のYAIBAで
登場した沖田総司、鬼丸猛などが登場するが
それもYAIBAを読んだことがなければ一体誰なのか
よくわからないはずである。

内容としてはとても面白く、
私的には観ていてとても満足する映画だったのだが、
内心隣で見ている娘が退屈していないか心配していた。

だが、難しいシーンではポップコーンに意識が
向いてはいたものの、
概ね2時間しっかりと映画を観ていたのである。

映画が終わった後、娘に「難しかったやろ?」と聞くと
「難しかったけど、わからんくても面白かったで」と
言っていた。

正直、今回の作品は明らかに大人が視聴することを
想定して作られたものだと思う。

そして、先ほども書いたようにある程度
青山剛昌作品に知識がある人をターゲットに
作った映画と考えるのが妥当な内容であった。

そう言う意味では娘は完全にターゲット外の
観客ということになるが、
そんなターゲット外の観客も退屈させないような
映像演出、イベント構成がされているのであろう。

実際、映画館の中には娘に近いぐらいの年齢の
子供を連れた方が沢山いたが、
映画館を出るとき、主に感想を述べていたのは
子供たちが多かったように思う。

ビジネスにおいてもターゲットを絞ることは
とても大切だと言われている。

noteのような発信においても
ペルソナという仮想読者を設定して
その人に語り掛けるように書くことで
伝わりやすくなると言われているが、
ターゲットを絞りすぎることは
逆にターゲット外の人にとっては
近寄りがたいものになってしまう。

今回のコナンの映画では
ターゲット以外の人の視聴も想定して
内容や映像が吟味されていたと思うと
改めてすごい作品だと感じた。

ちなみに、実際に存在する函館の景色や
ラッキーピエロ(作品中では店名は変えてあったが)
などが出てきて、
函館に改めて行きたくなる内容でもあった。

GW後半に予定がないならば
ぜひ本作を大人だけでご視聴することを
オススメしたい。

作品のクライマックスで音声が止まるシーンがある。
ネタバレになるので書けないが、
とても大事なシーンである。

そのシーンに差し掛かり、音声が途切れた時
近くから見事なイビキが聞こえており
私はそれが気になってしまった。

色んな人に楽しんでもらえる映画ではあるが、
眠気も感じてしまう人もいるらしい。

眠くなりそうな予感がある人は
ぜひブリーズライトも持参することを
オススメしたい。


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