今日は何も無かった。
Mr.Childrenの音楽では、
さみしげな曲、かなしげな曲、はかなげな曲、
というのもたくさんあるとはぞんじますが。
それらのあまたの曲の中でもね、
昨年12月リリースのアルバム
『SOUNDTRACKS』収録曲の
『Documentary film』はさ、
Mr.Childrenのこれまでの曲の中で、いちばん、
さみしげで、かなしげで、はかなげだなあ。
と感じるの。
それをたらしめているのは、
やっぱり、冒頭の
“今日は何も無かった”
という歌詞から歌われ始めているところかな、
と思うのですが。さらには、、、
今日は何も無かった
特別なことは何も
いつもと同じ道を通って
同じドアを開けて
【Documentary film/Mr.Children】
ミスチルと言えば、
これまでの曲の中では、
あらゆる「道」を進み、
あらゆる「ドア」をノックしてきたと思うけど。
そんな「道」や「ドア」とは、
未来の希望の象徴だったと思うんですが。
その、あらゆる
「道」と「ドア」の行き着く先にて、、
“今日は何も無かった 特別なことは何も”
‥‥と、歌われているとも思えてきて。
つまりは、どれだけの
「道」と「ドア」を越えたとしても、
けっきょくは同じ景色だけが広がっている。
って、そんなふうに思えば、
とてつもなくさみしい感じがするのよねえ。
その進んだ先では、
同じ景色だけが広がっている、かのような
『Documentary film』の中で歌われる
希望というのは、、
誰の目にも触れないドキュメンタリーフィルムを
今日も独り回し続ける
君の笑顔を繋ぎながら
きっと隠しきれない僕の心を映すだろう
君が笑うと
愛おしくて 泣きそうな僕を
【Documentary film/Mr.Children】
その後の歌詞で登場する
“君の笑顔”
なのだろうと思える。
ここでの “君” とは、たとえば、
「家族」であり、また、
「子ども」のことだともぞんじますが。
そういうような、世代的に
命を繋いでゆくことが、
「希望」である。
というふうにも解釈できるように感じられて。
そこがさ、うまく言えないんだけれども、
聴いていて、ぐっとくる。
ぼく自身は、まだ、
その境地には達してないけど、
でも、なんだか、ぐっとくるのよねえ。
そうして、Mr.Childrenの
『Documentary film』を聴きながら、
「終わり」とは、
どういうことだろう???
というのも考える。。。。。
令和3年3月2日
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