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縄文土器、弥生土器、どっちが古い?!

常識って、こわいなあ!
と、先日放映されましたテレビ番組
『ブラタモリ』を観て思ったのですが。

タモリさんが「鹿児島・指宿」をブラブラ歩いて
解き明かした先日の『ブラタモリ』の番組後半、
案内される先生がおっしゃったのは、指宿の
「開聞岳」の噴火によって教科書にも載るような
歴史的大発見をもたらしたとのことで。
その大発見とは、開聞岳より北東へ8kmほど行った
「橋牟礼川遺跡」という場所の川の土手で、
あるものが見つかったことより始まった。
この「あるもの」というのが、
「土器」でして、つまり
「縄文土器」と「弥生土器」です。

今では、これらの
「縄文土器」と「弥生土器」について、
どちらの土器のほうが古いか? と言えば、
「縄文」が古い!!! って、
学校でも習うし常識のようになっている。
しかし、この事実がわかったのは
大正時代におけるこの場所でした。

大正時代までは、この
「縄文土器」と「弥生土器」は、
時代がちがうのではなく、使っていた
民族がちがうと考えられていた。
その後、どうして、民族ではなくて
時代のちがいだと判明したか、というのは
ふたつの土器が発見された「地層」が関係していて。
下側には「縄文土器」が出た地層、
上側には「弥生土器」が出た地層、
そのあいだには、開聞岳の噴火による
「火山灰」の層があったから。

「地層が重なる」とは、
下が古くて上が新しい、というのは
当たり前ではあるけれども、これも
火山灰の層が無かったらはっきりとはわからなかった。
このふたつの土器が出た地層のあいだに
火山灰の層があったからこそ、
それが決め手となり、ふたつの土器における
年代のちがいが科学的に証明された。
つまり、火山の地域の「火山銀座」と言われる
「指宿」だからこそこのことが判明した、
とのことでして。

ぼくは今回番組で観るまで、
「縄文土器のほうが弥生土器よりも古い」
ということについて、知識としては
もちろん知っているけど、では、なぜ
「縄文土器のほうが弥生土器よりも古い」
って言い切ることができるのか?
なんて、考えたこともなかったな。
でも思えば、ぼくの目の前に
ふたつの土器があったとしても、
こっちのほうが古いとか言えないし、それも、
縄文土器と弥生土器では、時代的には
何百年及び何千年もちがうんだろうけれど、
そんなこと想像もできないし。
そして、けれども、この土器の横に
博物館のごとくキャプションとして、
「縄文土器」や「弥生土器」と記されていれば、
あぁー、こっちのほうが古いな、とも思えてしまう。

つまりはさ、常識の知識とは
当たり前のことなのだから、そこから
さらに疑ったりもできがたい。
言い換えれば、「常識」によって
考える行為をちぢませられてしまう、
とも言えるのかなあ?!
そう考えてみれば、常識って、こわい。

どんな出来事によって、それが
常識となったか? というのも、
知らないままで過ごしている、
みたいなこともたくさんあるやもしらないか。
それは、でも、たとえば
「常識を疑う」とか
「常識なんてこの世に存在しない」とか、
たぶんそういうふうでもなくって、
ぼくにはうまく言えないけど、なんだか
なんとなくそんなようなことを思ったんだった。

縄文土器、弥生土器、どっちが古い?
そして、どっちが好き?!
どっちも古くて、どっちもドキで、
指宿も、大好き〜!!!

令和6年5月5日


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