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【疲】という漢字を眺めながら。

前回noteでは、「疲れる」という語句について
考えてみたことをしるしたですが、たとえば、
この「疲れる」の【疲】という漢字とは、
「やまいだれ」の中に「皮」が入っているけれども、
これってば、どういう意味があるんだろう?
ってゆうのを、ふと思ったのよね。

じぶんなりに想像するからにはさ、たとえば、
「疲れる」とは、人間の
「皮膚」がダメージを受けるかのようにして、
つまり、「皮膚」というのは、
人間と世界との繋ぎ目であって、
その繋ぎ目が疲弊してしまえば、
人間は世界と繋がれなくなって、
人間は休まないといけない、的な?!
うまく言えないけれど、なんだか、
そんなふうに想ってみたのよね。

そして、漢字のことを考えるときにはね、
いつものごとく、白川静先生の
『常用字解[第二版]』を、
ひもといてみたいとぞんじます〜。

【疲】 ヒ/つかれる
形成。音符は。[説文せつもん]七下に「つかるるなり」とあり、「つかれる、ものうい」の意味に用いる。疲れるの意味の字にはへいはいはい(つかれる)など、同じ系統の音を用いているのは、荒い呼吸をすることと関係があろう。

【疲】とは、
【勞】という漢字が元とされ、また、
「疲れる」の意味とする漢字では
【病(へい)】や【罷(はい)】や【憊(はい)】などなど、
おなじような音が用いられているのは、
人間の「荒い呼吸」が関係していると考えられる。

なるほどぉ、とは思いつつも、
でも、なぜ、
【疲】には【皮】が入っているのか?
というのはわからなかったので、さらに、
【皮】の漢字も『常用字解』で調べてみたい。。。

【皮】 ヒ/かわ
象形。獣の皮を手(ゆう)で引きがしている形。[説文せつもん]三下に「獸皮を剝取はくしゅする者、れを皮とふ」とある。革は獣の頭から手足までの全体の皮をひらいてなめした形である。皮革(加工した動物の皮)は古代の衣服や武具・装備の最も重要な材料であった。(‥‥後略)

【皮】とは、
獣の皮を手で引き剥がしている形であり、
(解説文の中での「剝」という漢字は、
もしかしたら機種依存の字やもしれません。
「剥」の左上部の「ヨ」みたいなところの
うえのふたつの横線が閉じている形です。)
【革】は獣の頭から手足までの全体の皮をひらき、
なめした形であり、また、
「皮革」とは、古代の服や武具の
「最も重要な材料」だった。

ともしても、やはり、
【疲】と【皮】の関連性は
よくわからなかったんだけれども、
でも、やっぱり、つまり
拡大解釈をするとすれば、
【皮】とは、人間にとって
「最も重要な」ものなのだろう、とも考えられる。

【疲】という漢字を眺めながら、
人間の皮膚と、そして、
被服と、獣と、呼吸のことを、
考えている。。。

令和5年4月13日


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