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大型連休と未来のヴンダーカンマー。

大型連休とは言ってみても、例年どおり
遠方の旅行も行かず過ごしているですが、
そんな連休中のぼくのいちばん大きな予定として、
一昨日、愛知県豊田市の豊田市美術館へとまいりました。
現在開催中の展覧会は、
『未完の始まり:未来のヴンダーカンマー』
というものなのですが、今年の一月よりこの展覧会が始まり
前売券も購入していたけどなかなか行けず、
今月六日までの会期ぎりぎりで、このたび
ようやく訪れることができました。

展覧会、たのしかったなあ〜!
とは言えども、その感想を言うのは
けっこうむつかしいとも思っている。
なぜ、感想を語るのがむつかしいかと申すならば、
美術、とくに、現代アートって
その作品の解釈をどう考えたらよいのか?
というのが、いつも、ぼくはよくわからない。
このたびの『未完の始まり:未来のヴンダーカンマー』でもね、
それはやはり同様で、むつかしいし、かつ
わからない、と思いながら鑑賞をいたしておりました。

でも、そのわからなさが
現代アートの醍醐味とも思えるし、はたまた
むつかしいとは言ってみても、
ただただ難解、というものでもないように思うし。
ぼくは、美術の専門家でも無ければ
きちんとした評論を言わなければいけないこともないし、
だからこそ、よくわからないけど
なんだか、たのしい、と思えたら、
なんだか、おもしろい、と思えたら、
なんだか、興味ぶかい、と思えたら、
それでいいじゃん! って思っちゃう!!!

今回の展覧展のタイトル
『未完の始まり:未来のヴンダーカンマー』での
「ヴンダーカンマー(Wunderkammer)」とは、
配布リーフレットによれば、、

ミュージアムの原型といわれる「ヴンダーカンマー(驚異の部屋)」は、15世紀のヨーロッパで始まりました。絵画や彫刻に加え、動物の剥製や植物標本、地図や天球儀、東洋の武具や陶磁器など、世界中からあらゆる美しいもの、珍しいものが集められたこの部屋は、見知らぬ広大な世界を覗き見る、小さいながらも豊かな空想を刺激する展示室でした。

「驚異の部屋」と訳され(ドイツ語かな?)、そして、
ミュージアムの原型と言われているとのことで。
そういうような、つまり、このタイトルのごとく
「未来のヴンダーカンマー」
を体現するかのような展覧会だったと思える。

ミュージアム、つまり
博物館及び美術館とは、
どういう場所なんだろう? ってゆうのもね、
今回鑑賞をしながら考えておりました。

リーフレットの説明ではさらに、、

かつて「博物館行き」は物の終焉を意味する言葉でしたが、本展の作家たちは、歴史や資料を調査・収集し、彫刻やオブジェ、映像とともに再構成することで、時を超えた事物の編み直しを試みます。

‥‥とのことなのですが、たしかに
「博物館行き」というふうに言うと、
ちょっと良くないイメージもただよう感がある。

また、リーフレットでの説明の中には
【18世紀の啓蒙の時代に博物館と美術館は分化され】
としるされていて、そこには
「啓蒙」ということばも登場しているのですが。
博物館及び美術館とは、
そんなような、よくも、わるくも
「啓蒙」の雰囲気もあると感じている。

ぼくが美術館を訪れるようになったのはね、
大学新卒で入社した会社を約半年で辞めてから、
その後、グラフィックデザインを学びたいと思い
専門学校へと入学してからなのですが。
今回のブログの最初でも、美術や現代アートとは
むつかしい、そして、わからない、
というふうとも申しあげましたが、
それまでのぼくの抱いていた美術館とは、やっぱり、
難解であり、高尚であり、別の世界のことで
とっつきにくい、という印象があった。
でも、行ってみるとぜんぜんそうじゃあなくって
むつかしくてわからなかったとしても、
たのしくて、かつ、おもしろい、と感じて
美術館へと訪れるようになったんだった。
それはたとえば、いわば「遊園地」的な?!

でも、やっぱり、そんなような
美術が好き! と申せば、そこには
高尚な感じ及び啓蒙な感じが生じてしまうのも、
ありうると思えるからこそ、
美術館ってなんなのだろうなあ? とも思うの。

その答えはぼくにはわからないんですが、
この現代では非情な戦争が地球各地で起きて
文化及び遺産も破壊されるような世界の中で、
美術や芸術だっても、ついえてしまう可能性が
無いとは言い切れない。
そんな時代だからこそ、
美術館や博物館について考えることは、
大切なのだと思う、ってゆうのは
どことなく高尚な考えやもしれないが、
鑑賞しながらそんなふうにも感じておりました。

先日、このおとなりにオープンしました
「豊田市博物館」は、今回、時間が無くって
館内には訪れてはいないのですが、
建物のほうへとまいりました〜。

建築だけでなくて、周りの
木や芝や植物もまだまだ新しくって、
でも、数年後、そして数十年後には博物館及び
これらの植物もとても繁栄している光景が
目に浮かんでくるように感じられました。

それこそ、つまり
「未来のヴンダーカンマー」なのだろうなあ〜。

令和6年5月4日


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