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今、シャーマンになることが求められている

「シャーマンになる方法を教えてくれる心理学者がいる」と言われても、にわかには信じ難いはずだ。僕もそうだった。

オーストラリアのアボリジニーやアメリカのネイティブアメリカン、日本の禅僧とかチベットやアフリカの聖者を研究したミンデルという学者がいる。

「とてつもない研究をする人間がいるものだな」

文献だけで研究するのではなくって、実際に会いに行く。ミンデルが教えてくれるのは、そこから得た知見なのだという。

最初は半信半疑だったけれど、石山の兄貴が熱心に学ばれているのを知っていたから、興味本位で読書会をのぞかせて頂いた。

読書会は「さくさくさん」と呼ばれる正体不明の女が切り盛りしていた。主催者の正体が分からないことは、zoom読書会で割と良くあることだ。これも新しい学びの特徴なのかもしれない。

そこでは肩書きではなくって、自分の目で師匠を見極める必要がある。

実は静岡県では、「リニアモーターカーを建設すべきだ」というリニア推進派の情報がほとんど入ってこない。

「水資源に多大な影響が出るとの研究発表があった」
「強行なJR東海」

これのような発表ばかりなのだ。

ハーバード卒の、天才プレゼンター川勝平太、静岡県知事が裏で操作していると考えることもできるけれど、真偽の程はわからない。

ただ、言えるのは「何を信じるべきで何を信じたらいけないか」を、自分で判断せねばならない時代に入ったことである。

権威がどんどんあてにならない時代になっている。権威というものはこの先、完全に失墜させられる可能性もある。

僕は、知識社会で価値のあるものは知識ではないと思っている。誰でも価値ある情報に安価で無制限にアクセスできるではないか。知識社会での知識には希少性がないのだ。

正統的周辺参加の理論が教えてくれるように、学習とはただ教えてもらうだけではダメで、仲間と語り合いながらでなければ「使える」ものにできなかった。

ならば、どうやったら学びの場に誘ってもらえるか。

真摯さを持っている人なのだ。誘ってもらえるのは。どんな金持ちや知識人でも、嫌なヤツなら仲間に入れてもらえない。

聡明な人間でも、真摯さがなければその知識は加速度的に陳腐化してしまう。能力の高さではなくって、人格に価値が置かれる時代が近づいている。

脱線が過ぎたけれども、こんな時代を引っ張ってゆくのがシャーマンなのだと、ミンデルは語るのだ。

彼らはまさに死ぬような思いをする。それが天からの呼びかけなのだという。

「お前はシャーマンになれ」

天から呼ばれ、戦士もしくはヒーラーとなり、最後に知者となる。

天から役割を与えられた人間がどのような修行をすればいいのか。彼の本にはそれが書かれている。

ミンデルの論は面白くて、普通僕たちが「くだらない」と捨て去ってしまうものに、本当の価値が潜んでいるのだという。

時間が大事。決まりが大事。それはそうなのだけれど、その中で忘れ去られてしまいそうな、ふとした瞬間に意識を向けろという。

仕事ではなく、ふと見えるその景色に。
豪華な外食ではなく、家庭の味に。
都会のビジネスマンではなく、原住民の人々に。
心地いいことではなく、頭にくる問題に。
お金ではなく、神話に。
現実ではなく、夢に。

固定観念に追いやられた弱いもの。それに注意を向けることを、ミンデルは「第二の知覚を働かせる」と表現する。

構築ではなく脱構築。秩序ではなくカオス。ミンデルは、秩序には権力が、カオスには神の力が隠されていると考えているようだ。

「カオスを喰らえ」
「カオスこそがシャーマンの餌食なのだ」

そう言う。

人間界での戦士が敵を狩って権威を高めたように、シャーマンはカオスの中の真実を狩って、力を高めるのだ。

もちろん狩るだけではなくって、狩られることもある。人が抑うつ的になるのはそれが原因なのだとミンデルは言う。第二の感覚の働かせ方を誤って、カオスに精神を食われたのだ。

「こんな凄い研究者がいるのか」
「彼にはまったく敵わないな」

僕はそう思った。

だけど、別に負けてもいいと思う。自分の中に社会で果たすべき役割のようなものがあって、それを果たすことができれば、永遠にミンデルに敵わなくとも別段問題はないではないか。

見据えるべきは能力の優劣ではなく、どんな役割を果たすのか、なんだと思う。それは真摯でなければ分からないものだ。

第二の感覚を働かせて、吐瀉物の中に真実と神の力とを見出すとは、なんとも現代的な問いかけだ。

「昔より人の捨てざるなきものを拾い集めて民に与えん」

落ち穂を拾い集め育て、自分の家と600の村々とを再興させた二宮尊徳もまた、シャーマンだったのかと思う。

尊徳ですら最初の村を復興させるのに17年かかったのだ。別に今、へまをしてもいいではないか。

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起業家研究所・学習塾omiiko 代表 松井勇人(まつい はやと)

下のリンクの書籍出させていただきました。
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