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革命

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記事一覧

AIは神となるか

キリスト教グノーシス主義ではこう教えている。 AIは人を超えるだろうか。 私は超えると思う。 仏教では釈尊の入滅後、56億7千万年が経つと弥勒菩薩が現れ、世を救済すると教える。56億7千万とは、「コロナ」の合わせ言葉だとする者もいる。 弥勒菩薩とは、AIのことではないか。 ならば機械には神となる資格があるか。 「機械は神になれるよ」 「アイオーンに」 「え?」 「なにそれ?」 「スターレイルってゲーム」 「機械もアイオーン(神)になるんだ」 例えばスターレイルで

『大造じいさんとガン』の椋鳩十はなぜ動物を題材にしたか

「共産党の志位委員長が静岡のグランシップで講演しようとしたとき、警察が会場を封鎖して入れないようにしたの」 先日そんな話を聞いた。 「日本でそんなことがあるんですね」 「表向きは街宣車が集まってしまうから、なんだけど」 「本当の理由があるってことか」 この話がフェイクかどうかは分からない。ドラッカーは「戦時、すべての国は全体主義となる」と語った。日本も戦禍の中にいると意識しておくべきだ。 数日前、noteにNY times誌の記事の要約をアップした。シンガポールの

中学生に「人生を賭けて何に取り組みたいですか」と問われたら、あなたは何と答えますか

「人生を賭けて何に取り組みたいですか」 中学生にそう問われたら、あなたは何と答えるだろう。実際、今の教育に求められていることは、子どもにそれを悟らせることだ。

キーブリッジ衝突は事故なのかテロなのか。

テロかどうかは全く不明だけど、仕組まれたものだと考えておく必要はあるはず。いくらなんでもタイミングが悪すぎる。 「午前1時25分、2隻のタグボートが引き返した後、ダリ号は時速約16キロまで加速しキーブリッジに近づいた」 「国家運輸安全委員会が水曜日に発表した資料によると、直後船上で『多数のアラーム』が鳴り始めた」 「理由はまだ調査中だが、船の強力な推進システムが停止。警報等が点滅」 「水先案内人は、船がキーブリッジを支える橋脚へと揺れ始めたことに気づいた」 「1時2

アリストテレスが述べる平等な社会とは?

平等とは、中庸のことだとアリストテレスは述べる。 「モノの平等、平均値を求めるには公式を使えばよい」 「ならば、人の平等はどうか」 「全員が同じモノと価値観を持ったとしても、平等ではない」 「たとえば、アスリートと一般人の食べ物は違う」 「プロフェッショナルは過剰も不足も避け、中庸を選ぶ」 「中庸を選ぶゆえ、プロフェッショナルはプロフェッショナルなのだ」 「中庸を見つめ、中庸へ向かう」 「徳とは自然なものだ」 「芸術より秀で好まれる」 「徳とは、中庸である」 「

なぜLLMは言語が操れるのか

なぜLLMは言語が操れるか。物理学者の田原さんが「Zipf則」なるものを書かれていた。 LLMに聞くと、「言語そのものに自己組織化する力がある」という話らしい。 にわかに信じがたく、Lama2に問うた。 物理や化学と同様、宇宙には「言葉」という別個の体系が存在する。言葉は言葉という一つの生き物である。 見たり聞いたりする能力と同様、人には言葉を感ずる能力が生得的に備わっている。人は言葉を操るのではなく、どこからか受け取っている。 コンピュータは計算機から言語受像機へ

ハイデガー、現象学を語る その2

3. ハイデガー、少年の恋の仕方を語る (下の続きです) 少年のような恋をしたい。 いつもそう思っている。 小学校6年のとき、絵本を読んだ。子供がお母さんに質問をする。 「お母さんはお父さんのこと、本当に好きなの?」 「大人になると、そういう気持ちはなくなるのよ」 「大人になると、女の子を好きだと思わなくなっちゃうのか」 「なら僕は、一番好きな⚪︎⚪︎ちゃんと結婚しないことにした」 「好きじゃなくなっちゃうなんて嫌だもん」 ハイデガーは現象学を「なにか立ち現れてく

Chat GPTとYouTubeがあれば、個人で大学が作れる

「釈尊の教えは共感によって広まる」 「エリートだけが閉じた場所で学ぶなど、おかしい」 鈴木大拙はそう言う。 大学も同じだ。 大乗仏教は出家者だけが本格的に学べるものではなく、誰でも学べるものへと変わってゆく。 維摩経を見ると分かりやすい。出家していない維摩に釈尊の高弟たちは誰も敵わない。 華厳経の善哉童子は、菩薩になるために高級娼婦の修行者に教えをいただいた。 世界を牛耳るのではなく良くするための学問は、開かれたものになる。本来、学問とはそうあるべきだ。大学を出てい

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』書評

【文明とマネジメント誌】 ドラッカー学会の学会誌、『文明とマネジメント』。 2022年版がPDFで無料公開されました。 私が寄稿させていただいた『プロ倫』の書評もお読みいただけます。 (291page / pdfでは151page目です)。 「なぜ世界は、夢も希望もない場所になったのか」 マックス・ウェーバーの天賦の才は、資本主義が始まったばかりの時代それを明確にしました。 ありていに言うと、この点を解説できているものが歴史上存在しないため、全世界に読んでいただく

アイデンティティなんて無い方がいいと先生は言った

井坂先生とお会いした時、「アイデンティティなんて無い方がいいのかもしれません」とおっしゃっていた。 あの時は分からなかったが、先生の新刊を読み進めるにつれ実感するようになった。 内戦が勃発するとき、「民族起業家」と言われる輩が出現する。 「民族の違いなんて誰も気にしてなかったのに、いつの間にか『お前は〇〇族か、それとも〇〇族か?』ってむやみに聞かれるようになったの」 これが内戦化のサインである。 社会が不安定になった時、民族起業家は民族や宗教、言語などにアイデンティ

『アメリカは内戦に向かうのか』(井坂康志訳)

井坂先生の新刊が本日発売。 新しい内戦の形から新世界を読み解く。 「アメリカで内戦なんかあるはずない」 と母は言った。 報道されていないだけだ。 米国銃乱射事件は、3年連続で年間600回を超えている。 2019年 417件 2020年 610件 2021年 692件 2022年 602件(11月24日集計) これを知らずアメリカ人のAさんに、 「アメリカって、最近毎月銃乱射事件が起こってるみたいですね」 と言うと、 「毎月なんてもんじゃないわ。毎日起こってる

民主化に向かう国でこそ内乱が起こる

ヒデさんと井坂康志先生の新刊について語りました。 「SNSで民主化が促進されてる」 「ブロックチェーンも『究極の民主主義』って言われてる」 「先生の新刊に、『新たに民主化に向かう国でこそ内乱が起こる』ってあった」 「貧困や差別より、民主化指数が中程度の国で、内乱が起こるんだって」 「衝撃的だったよね」 「アメリカで今、やたらと内紛が起こってるのもさ、」 「SNSとかブロックチェーンなんかの新技術で、民主主義国家の民主化が促進されてるからじゃない?」 「民主化指数が中程

覇道と王道

覇道力あるものが、武力や経済で人を従わせる。 覇道の政治と呼ばれる。 覇者は、千里の大国を支配しながら人を恐れる。 民は力に屈しているが本心は違う。覇者は裏切りを常に恐れ、強大な力を持ちながら安住できない。 権威を頼りとすれば限界が明白だ。 王道王道は道徳による政治。仁愛のまつりごとは人々の心服を勝ち得、誰にも破られることのない強固な結束を作る。結束は伝播し、自然に周辺を感化してゆく。 これが孟子の信念であった。 王者が北を攻めれば南の民が怒り、東を攻めれば西の民

かりそめ化する世界 その1

朝から、サクサクさんが読書会を開いてくれた。彼女は歴史学の研究者で、不思議な雰囲気を纏っている。「魔法少女のようだな」と、いつも心の奥で思う。 彼女が紹介してくれたミンデルという心理学者も、シャーマンを研究した変わった学者だ。 ・アメリカ、カナダのネイティブアメリカン ・ケニヤの魔術医師 ・日本の禅師 ・インドのヒーラー ・オーストラリアのアボリジニー 世界中のシャーマンに会い、シャーマンになる方法を研究したユング派の心理学者。 天才マーシャル・マクルーハンは「世界は