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「ベンチャーと大企業どちらが良い?」の本質

こんにちは、フリーランス人事をしている、はやとです。
本日は、いつの時代でも新卒や若い方に向けたキャリアとしてよく比較される、行くべき企業は「ベンチャー企業か、大企業か?」について、私の経験も踏まえ結論出していこうと思います。

なお、私自身は、大学卒業後、数十万人いる日本有数の大手グループ企業に就職しました。その後、外資系の数百名の人材紹介企業に勤め、数千名の外資系コンサルティングファームに勤め、10名規模のベンチャー企業に勤めました。

したがって、私自身、超ベンチャー、中堅企業、大手企業と様々な企業に勤めています。また、人材紹介やコンサルティングファーム時代に、ベンチャーから大手までありとあらゆる規模の企業へ支援をしているので、ある程度客観性も担保しているかと思います。


結論は・・・

ずばり「正直どちらでもよい」です。
というより、このテーマ自体、本質的でないと思ってます。

よく、この手のテーマになると、「ベンチャー企業の方がいいよ」になりがちな気がしますが、ベンチャー出身者による無責任なベンチャーごり押し感には、個人的には嫌気がさしてます。

むしろ、こんなことに悩んでいる時点で、私は、「そんなあなたは大企業に行った方がよいよ」と迷わず言いたいです。

なぜなら、30代前半くらいまでであれば、大企業からベンチャー企業への転職は、比較的門戸が広く、違うなと思っても入社しやすいからです。
逆に、ベンチャー企業から大企業へは、入社3年未満や目を見張る成果を上げた方以外は簡単ではなく、大企業に入りたいと思っても入れないこともあります。

大企業とベンチャー企業の特徴

とはいえ、これだけだと身も蓋もない話なので、一般的な特徴を挙げるので、自分はどちらが合いそうか参考にしていただければと思います。

まず大企業。

とにかく社畜です。
飲み会のときは、幹事や終電まで付き合わされることは当たり前です。
基本的に先輩や上司に意見やアドバイスすることは求められておらず、怒るなんてしたら出世できなくなります。

日々の仕事もスピード感もなく、会議長いし、何人も決裁や承認を取る必要があり、その中で、誤字脱字の細かい資料の修正や資料印刷なんてしょっちゅうです。年配の、ほぼ仕事していない窓際族みたいな人もいたりします。

しかし、中に在籍している人は、一定優秀な人が揃っていて、普通に仕事していたら、汎用的なスキルも身につくし、しっかりした育成体系に沿って何歳になっても成長します。役割に応じた難しい仕事が与えられるからです。

また、大きいのは福利厚生が充実していること。家賃補助や退職金や住宅ローンなどがその代表例です。だいたい年間100万程度分はあるのではないでしょうか。

さらに、一番大きいのが、働き方が穏やかな企業が多い。働き方改革も進み、月間残業45時間を超えないような仕組みを整えており、無理やり帰らせられることすらあります。

プライベートと両立したい人にはとりあえず大企業入っておけば、問題ない可能性が高まります。

一方でベンチャー企業。

大企業の逆をイメージしてもらったら分かりやすいかと思います。

一番は、裁量権があるという名の放置プレー。人が足りなさ過ぎて、何も整っていなさすぎて、面倒を見ている余裕がありません。
「何をしたらよいの?」と指を加えて待っている人には何も仕事が降ってこないので、基本的に何をやるべきか自分で判断して行う必要があります。

とにかく動き、先輩の仕事を巻き取ってプラスアルファの付加価値を出す、というマインドが求められます。

福利厚生が充実していない以外は、自由度が高いベンチャー企業の方がよいイメージがあるかもしれませんが、大きな課題としては、業務を覚え、ある程度成長した後に、どう自分自身でコントロールして課題を常に見つけていき、自身を成長させていくかということです。

安住してしまうとこれまた独りよがりの常識外れおじさんになりかねません。

失敗しないベンチャー企業軸

なんとなく、大企業志向かベンチャー志向か感じ取っていただけたかと思います。大企業を選択すると大体は予想通りの人生を歩めるかと思いますが、ベンチャー企業を選択した場合は、本当に玉石混交であり、ある程度運もあります。覚悟なく、下手にベンチャー企業に行って恨むくらいなら本当に大企業に行った方がよいです。

ベンチャー企業に入る際になるべく失敗しないためにはどうしたらよいのでしょう?

理念経営など重要な観点は多岐に渡りますが、定量ベースで判断できるものをピックアップします。

①伸びる市場で収益性の高いビジネスをしていること
ベンチャー企業で最も大切なのは「企業として成長し続けている」こと。
潰れてしまっては困るので、毎年売上を伸ばしている企業に入ることで失敗が少なくなります。

ただし、売上を公開している企業は少ないので、「どの市場」で戦っていて、「どんなビジネス」をしているかでイケている企業か判断できます。

それこそレッドオーシャンの市場で、労働集約型のビジネスをしていて、特に競合優位性がない企業なんかは一番入るべきではない企業群たりえます。

②他社の経営層と接することができること
仕組みがないベンチャー企業で成長をし続けていくには、常に刺激的なことが求められる環境であることが大切です。

自分自身でP/Lを持ってみる、色々な職種を行ってみる、などなんでもよいのですが、その中でも一番成長できるのが経営者と接すること。

自社の経営者や経営層と常に接することは普通の会社であればできるはずなので、背中を見ながら学べることはたくさんあります。
ただ、それだけではなく、色々な会社の経営層と接する中で、自身のビジネス戦闘力が上がり、転職なりビジネスなり始めるとなっても応援していただけたりして、他には代えがたい貴重な財産となりえます。

③優秀な人材が多くいること
大企業では多くいる優秀人材がベンチャー企業にいることは珍しいです。
大体は野良犬。どこの企業にも行けなかった人の吹き溜まりの場合すらよくあります。

ただ、ごくたまに本当かな?という位優秀な人が集まっているベンチャー企業があったりします。優秀な人を集められるだけ魅力的な企業ということなので、入れるのであれば、入っておけば間違いはないです。

リクルートとかアクセンチュアとか在籍しています、と書いている企業もそれだけで素晴らしいのですが、大体はその2名のみなんてことも。

ポイントは、多様な人材が集まっているかということなので、中小ベンチャー、大手ベンチャー、大手企業、コンサルなどいろいろな会社出身者が集まっている会社に在籍することで、大企業に在籍していなくても、大企業並みの成長環境は得られやすくなります。

いま、自分が本気で選ぶなら

もし自分がいま就活生で、選ぶとしたらどの企業か考えてみました。
具体企業名は色々な理由であえて避け、イメージで記載します。

・上記で述べた3条件に当てはまるベンチャー企業
自分の志向性として、「市場価値を高めたい、仕事を通じて成長したい」という思いが強くあるので、なんだかんだ凄いベンチャー企業に行けるのであれば選びたいです。

ただ、就活生のときはそこまで知識がないはずですし、ビジネスモデルの理解までしているとは考えにくいので、なかなかちゃんとしたベンチャー企業を選ぶのは難しいのかもしれません。

・コンサルやVC
そこで次点として出てくるのが、コンサルやVCの軸。
どちらも色々な企業を見れ、ビジネスの勘所が分かるようになるという点でまだ何をしたいか固まっていないファーストキャリアとしてはお勧めだし、とりあえずある程度名前の聞く企業に入社していれば間違いはないので、現時点では、最も選びやすいところかと。

正直、今のコンサルについては型化しつつあり、ビジネス変化が激しい昨今では微妙になりつつあるものの、いかに付加価値を出すかという当たり前のビジネス戦闘力が伸びやすいという点においては、まだまだ入社しておいて損はないのかと思います。

VCについては、少しトレンドにはなりつつあるとは思いながらも、今の時代は以前よりは入りやすくなったし、支援数も多くなり収益も高くなってきているし、まさに経営者と関われるし、ベンチャー企業の3条件にも当てはまるお勧め企業群。

ただし、投資企業のシードからイグジットまで関われればベストなので、最低でも5年~10年は在籍が必要だし、凄い重要な局面に携わるわけだから、
「とりあえず入るか」の生半可な気持ちでは絶対に入ってほしくはない企業群ではある。

結局は・・・

大企業でもベンチャー企業でも、どんな企業に行っても伸びる人は伸びるし、伸びない人は伸びない。

課題意識を持って期待以上に自主的に動き、置かれたところで咲くことで、そのうち進むべき道が見えることもある。
そんな風に動いている人間には、転職したくなったらどこにでも行けるし、自分で事業を興すこともできる。

私も常に心掛けてきたが、「やりきる」体験がやりたいことを見つけるきっかけにもなるし、結果として自分自身を幸せにすることになるので、
ぜひ悩む暇があったらやりきってみてください。

最後に

ご覧いただき、ありがとうございます!

読んでいただいた皆さんのご参考になれば幸いですし、もしもう少し詳しく聞きたい方や、カジュアルに話したい方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけますと嬉しいです。

また、これから定期的に記事にしていきますので、ぜひお気軽にフォローしてお待ちください!

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