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一料理人、ナポリへ帰る

こんにちは、ハヤシヨウヘイです。
私がイタリアではじめて給料をもらって働いたのはカンパーニャ州のTorre del Saracino というお店でした。
ソレント寄りの町だったのですが、休日にはよくナポリへ行ったものです。
そんなわけで私自身かなり馴染みのある都市ナポリへ、今回は出張で8年ぶりにやってきました。

ナポリって

ナポリ、イタリアでも5本の指に入る大都市です。
その魅力は「ナポリを見て死ね」というゲーテの有名な言葉があるほどで、今でも多くな人々が世界中から訪れます。
日本人のイタリアに対するイメージはほぼナポリで、イタリア人タレント第一人者のパンツェッタ・ジローラモ氏もナポリ出身、陽気な明るいイメージ、マフィア、ピッツァ、多くのものがナポリから来ています。
それくらい印象的な街ナポリ、その歴史も長く興味深いのですが、あまりに長いので今回は割愛します。

ナポリでは順番を守らないのは運転手の方、お客さんは並んでいるのにタクシーはぐちゃぐちゃ

今回の仕事

今回参加してきたのはBaccalaRe というイベント。
日本では馴染みがないですが、バッカラという塩漬けのタラ、またはストッカフイッソ干したらが欧米ではよく食べられます。
海の遠い内陸地でも魚を食べるための文化で、さまざまな歴史的背景があります。
北欧からやってくることが多く、今回はノルウェーのバッカラのイベントです。
バッカラつまり塩ダラ、お祭り騒ぎを指すbaccanale、最後に王様のReを掛け合わせてBaccalaRe、全てにバッカラを使ったディナーイベントです。

これは干しタラ、stoccafisso

リンクはこちら

こちらは塩タラ、baccala

会場はCastelnuovo , 中心街の観光地の一つでもあるので、ナポリに行ったらご覧になれますよ。
6日間ある初日の様子、なかなかごちゃごちゃしていてイベント初日って感じです。
日程表では18:30となっているのに、お客さんの集まりが悪くて20:30開始となったのもご愛嬌。

10名ほどのシェフが地元ナポリを中心に、各地からやってきました。
今回はそれぞれのシェフが一皿づつ作っていくタイプ。
私たちは16時に現地入りして準備を始めます。
開始時間が近づくにつれて、シェフたちも集まってきます。

伝統的なバッカラのフリット(揚げ物)、レモンを混ぜたリゾット、オーブン焼き、ナポリの伝統料理ラグージェノベーゼをバッカラにアレンジしたもの、たくさんあります。
私たちはコテキーノ、アマラント(アマランサス)のクレマ、コウイカのソース、そこにタラのレバーを組み合わせた料理。
魚の身だけではなくすべてを使い切る私たちのお店ならではのお皿です。

我々のシェフ、ヤコポとそのお料理

およそみんなのおなかが膨れてくると、あとはお祭りです。
イタリアだと生演奏もありますし、DJの場合もありますが、こういったイベントのあとは音楽に合わせて踊ります。
私は別に踊りませんが、イタリアってかんじで私はすきですね。

翌日は早くに帰りますが、忘れずにナポリで朝食をとります。
皆さんもナポリに来たら、ぜひスフォリャテッラは食べてください。

聞こえてくるナポリ言葉も町の騒々しさも、なんとなく通りが汚いのも懐かしい。
8年ぶりのナポリ、イタリアに来た初めてのころを思い出すことのできた、よい出張でした。



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