何故、「なぜなぜ分析」は上手くいかないのか。
1.「なぜなぜ分析」は意味がない?
「なぜ」を5回繰り返せ!
何か問題が起きたとき、よく言われる言葉です。
でも、この「なぜなぜ分析」、実際はあまり上手くいかないことが多くないでしょうか。「なぜ」を繰り返しても、結局は効果的な対策に至らない、、ということになりがちです。
ではそれは何故なのか。私の考えでは「問題の絞りこみ」が足りないから。具体例で考えてみましょう。
2.「なぜなぜ分析」が上手くいかない理由
例えば、次のような問題を考えてみましょう。
『 子供のテストの成績が悪い 』
これ問題に対して「なぜ」を考えてみてください。パッと思いつくだけでも、次のような原因が考えられます。
一度の「なぜ」でこれだけ発散するのに、この要素それぞれに更に「なぜ」を繰り返したら?
原因の仮説は指数関数的に増加して収集がつかなくなってしまうかと思います。
3.「どこどこ分析」で問題を具体化する
では、「なぜなぜ分析」を効果的に使うには、どうすれば良いのでしょうか。
私の考えでは、深掘りの前に問題を絞り込むこと。つまり、「なぜなぜ分析」をする前に「どこどこ分析」で問題を具体化するのが効果的だと考えています。
「どこどこ分析」のイメージを図にすると次のような感じでしょうか。
このとき大事なのは、あくまで事実ベースで問題の具体化をすること。ここに「なぜなぜ分析」にある原因仮説といった曖昧さはありません。
今回の例では「子供のテストの成績が悪い」という問題を、事実ベースで具体化して「公式が思い出せなかった」という問題の震源地を特定していることが分かると思います。
4.「どこどこ分析」が大事な理由
ではなぜ「問題を絞り込むこと」が効果的なのでしょうか。それは、問題定義の抽象度がそのまま対策の解像度に比例するからです。
例えば、問題の絞り込みが甘い状態で「なぜなぜ分析」をすると「成績が悪いのはスマホのせいだから、スマホ禁止にする!」といった短絡的な対策になりがちです。
一方、どこどこ分析で絞り込みした「公式の定着不足」から「なぜ」を考えてみましょう。より根本理解するために「公式の成り立ちを学ぶ」など対策も具体化すると思います。
数学の点数を上げるための対策として、「スマホ禁止」と「公式の根本理解」どちらが効果的かは明らかですよね。
5.「問題解決」のおすすめ本
本記事では問題解決するときの工夫のひとつを紹介しましたが、更なる理解には、次の本がオススメです。
問題解決の「手順」が体系化されており、知識としてではなく「実践で使える技術」がまとめられています。興味ある方はぜひ読んでみてください。
6.最後に
これからも仕事に役立つことを投稿しますので、ぜひフォローをいただけると嬉しいです!最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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