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第3弾✨No.8『"SFM"6分間のマイファンタジー🌈』秋葉神社編⛩


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【秋葉神社】
①危険なパワースポット
② 恐怖、夜の参拝と試練
③ 23才に出逢った鹿神さま⁈

【秋葉山本宮】
①偶然の産物の正体
②見えない炎と神さまの行列
③雲海に浮かぶ金の鳥居
④ナビに載らない神社?と危険な選択…
⑤夜の秋葉山へ本物か偽物か?
⑥守護霊さんの交代


⑤夜の秋葉山へ本物か偽物か?

この日はいつもと違う流れで遊んでいた。

3人は昼から買い物をし、夕方5時過ぎから目的である秋葉山に向かう。

前回の不思議な幻の神社⛩から急遽決まったこの流れ。もちろん夜景を楽しむという新たな旅にワクワクする3人。

今回はB君の車🚙で行く。


買い物の場所から進み始めて2時間、ようやく秋葉山近くにある唯一のコンビニへ到着。

一度休憩したのちに直ぐ車へ乗り込む3人。

この時点で時間はもう、夜中の9時を回っていた…

助手席に座るA君は、鞄の中からあるものを取り出すと、僕らにこんな事を言い出した。

A君「前に少しB君には伝えたのですが、実は私、昔にバンドをやってましてwその流れで今回、後輩のバンドを作曲したんですwwもし良かったら、お二人とも聴いてもらえませんか?ww」


僕「A君、バンドやってたの?器用だねー!」


背が高くてオシャレで能力者でバンドやってたって、天は二物を与え過ぎでしょ?👼

ここに来てさらなるカミングアウトに驚いた僕は、また新たな彼の潜在能力を知った。

どうやら、学生時代からドラムを始め、作曲まで手がけていたらしい…全く持って予想だにしなかった彼の過去だった。

そんな彼が手掛けた楽曲はROCK。しかも中々ハードな方だ。

それを車で流しながら、この秋葉山に向かおうとA君はあらかじめ決めていたようだ。

車はちょうど麓の民家を通り抜け、深い闇の中へ侵入した。そこで、A君は曲をかけると、激しいドラム音が車中全体に流れる…

ドドドドッ!ガガガガガッ!ガチャティンガチャティン♪ウヲーーーーッ!!〜この星に生まれ者はいつもひとり〜♪」

奇妙な闇夜の山道をさらに激しくするドラムとベース音。

その背後から叫び声の様なBGMが入り混じる。自然とは真逆にかけ離れたROCKな音楽が車内から漏れる程の爆音で埋め尽くす。

B君「ダメでしょwこんな夜の山道にかける選曲じゃないから〜ww」
(*≧∀≦*)


そう笑い、暗闇を照らしながら山を登る車は、ハードROCKに合わせ、くねるスピードを上げていく。

B君「このボーカルの彼、今までの人より上手いね〜」

A君「そう、僕も彼の声好きですよ。バンドとしても結構いい感じのクオリティーで…」

B君は前にも聞かされていたのか、ノリノリで話しかけている。

先に言っておくが、もちろん誰もお酒なんて飲んでいない。むしろ僕らはお酒に弱く、一切飲まないタイプだ。

それでいて純粋にこの音楽と夜の山による、ハイなスイッチが今入ったのだ。

僕をおいて、若い2人のテンションは山の麓にも関わらず、最上級に達している。

そもそも『どおしてA君はこの曲をここで聴かせているのか?』それが何よりの違和感だ。

普段のA君なら、こんな闇夜の山で流せば、僕らが怖がるに決まっていると思うはず。

もしかして、コレも敢えて勇気を鍛える為なのか?

いや、むしろ、こんな闇夜の山だからこそ、

「"余計な音"を僕らに拾わせない為に」ROCKな曲を聴かせて誤魔化してくれているのかも…

大自然の恐怖心を音楽の脅威で跳ね返すこれが夜景を観るための新たな手法なのだ。

こんな激しい曲の中、怖がりな僕は逆に有り難いとさえ思っていた。

以前の昼間と比べ物にならない程の闇の世界。
もう照らすヘッドライトは何が映っても不思議じゃない。

途中、雨でも落ちない何かの黒ずんだ影もそこには変わらずあった…そして鎖で塞がれた扉も…

そんな中、激しいROCKのアルバム全曲を2通り聴き、彼の新たな才能に魅せられた僕らは、あっという間に秋葉神社の駐車場に着いていた…


音楽を止め、車を降りると3人は、ようやく極寒の寒さに気がつく。当たり前だが、標高が高いこの場所は、風が吹き晒しで気温が低いのだ。

真っ暗闇のこの場所に、異様なライトアップがされた巨大な鳥居と狛犬が、一層威厳を放ち威嚇していた…

B君「ヤバイ迫力だね、相変わらず…。しかも鳥居の奥の方、何か灯りが灯ってない?」

確かに上の奥の方が明るく感じる。それは、階段の灯籠に火が灯り、亡くなった魂が彷徨いながらユラユラと揺れ動いているかの様な奇妙な光景に僕には見えている…

恐怖心を隠す為に、目的の空を見上げてみる。

するとそこは雲ひとつない別世界…すでに満天の星たちが輝いて待ってくれていた…

僕「ヤバイ‼︎ここでもすでにめっちゃ綺麗!」
(*゚∀゚*)💫

「「ホントだ!」」
(*´-`)(*´∀`*)(*´꒳`*)

A君「じゃあもっと上に行ってみますか?」

僕「ホントに大丈夫なの?さすがに向こうはヤバイ気が…」

A君「確かにヤバイ気がしますね…。ん〜でも折角来たんで…」

そう言いながらも僕らは鳥居の方へ近づいた…その時だ。

「ブォ〜〜〜ン‼︎」

突如、山の上から車のライトが見え、僕らのいる駐車場中にエンジン音が鳴り響き、一台の車が急斜面を駆け降りるところが目に映止まる。

B君「ヤバイ!何か来る…!
( ゚д゚)(・Д・)∑(゚Д゚)

逃げる間もなくその車は、僕らに目掛けて猛スピードで突っ込んで来たかと思うと、右前方で止まり、1人のお爺さんが急いで僕らの元へ駆け寄って来る…

お前たち〜ここで何しとんじゃ〜!もう今日は遅いから神社には上がれんぞっ👴いいからさっさと帰りなさい。」

一瞬の出来事に僕ら唖然としながらも、「分かりました。」と直ぐに返事を返す。

すると、僕らの帰る様子を見る事も無く、お爺さんはまた車に乗り込み、猛スピードで来た道を上がって消えて行った…

B君「ビックリした〜!(°▽°)さっきの…ここの管理人さんかな?どうしましょう…?」

A君「これは間違い無く、『行くな』警告メッセージですねwwここでも充分、星は見れますので、止めておきましょうか?」

行くな』の警告…つまりは何かしらの危険が待っているということ…。頂上で霊に突き落とされてもしたらいけない。内心、ホッとした。

ここの上空は自然に近いおかげか、雲一つない絶景で、細かな天の川の星々まで見える。僕らはオリオン座を発見すると、1番青く輝く星を発見した。

B君「あの青い星は何ですか?1番綺麗に見えるんだけど。」

僕「あれはシリウスで、オリオン座の3つの星を結んで左下にある星。結構、覚えやすいよ」

スピ好きと宇宙マニアでもある僕がさらに説明をする。

僕「地球🌏は、アンドロメダ銀河のひとつで、今見ている天の川は、アンドロメダ銀河の内側なんだ。それで川みたいに観えるみたい。この目に映る星は、ほとんどがこの銀河の中の星に過ぎなくて、銀河という集合体で考えても、宇宙には2000億個もあるから考えると気が遠くなるヤバイ世界なんだよww」

「「ヤバイじゃん!この宇宙!」」
(´∀`=)( ・∇・)

僕「だから人間なんて、ちっぽけな存在なんだよ。点ですら映らないぐらい小さな存在。」

B君「ちっぽけで欲深くてどうしようも無い奴ら。でも、ほんの少しだけ愛おしい存在だけどねww」

A君「間違い無いwwやっぱりこの3人はロマンチストwwちょっとだけズレてますけどねww」

💫✨⭐️💫✨💫⭐️✨💫

(´∀`=)(=´∀`)(*´-`)


この満天の夜空は、どの過去をみても群を抜いて最高に美しかった…

ただこの世界に浸っていたい…出来る事なら毎日こんな景色を観て、夢の中へ…

このまま数十分見上げる僕らは、時間も忘れ、空と山を繋ぐように暗闇の中を楽しんでいた…

B君「ねぇ、よく見ると、さっきより空が近く観えない?

確かにそう見えた。星たちが今にも降って来そうなくらい明らかに段々と迫ってきている…

A君「ホントですね💦さすがにヤバイので、そろそろ戻りましょう…」

A君は慌てて車の方向へと歩き出した。

星が近づいて見えたことがどうヤバイのかも僕らに伝えず…しかし何かの危険性があるのは行動からして間違いなさそう。浸りたりない衝動を抑え、直ぐにA君の後を追う。

しかし、最初に車に乗ったのは、何故か僕らだった。B君はエンジンをかけ、暖房を入れ車内を温め悴んだ手を擦り振るっている。

僕は後部座席の窓からA君の姿を探すと、彼は車の前でまた夜空を見上げていた…それは5分位のことだった…

僕「長い…それにしてもww」

見兼ねてB君が呼び戻す。

B 君「何やってんの?さすがにヤバイって言ったのA君でしょ?早く帰るよww」

少し強引に助手席に乗せる。

僕「ちなみに何か視えたの?」

A君「…」

返事が無い…助手席に乗っても、ただ真っ直ぐボーっと前を見つめていた。

B君「いいからとりあえずシートベルトをしてww」

素直にベルトをしだしたかと思うと、A君は不思議なことを言い出した…

A君「コッチの道から帰りましょう…コッチの方が近いんで…」

B君「えっ?近いわけ無いら〜wwだって反対方向から来てるしww大丈夫?」

A君「…いや…コッチの道から来ました。なのでコッチに進んで下さい…」

「「ハハハハハッ!来たのは逆だからそれは無いw道も二通りしか無いしwどうしたの、急にww」」
( ´∀`)( ^∀^)

僕らは面白くて笑った。いつもなら間違えました〜って返してくれる。しかし、今日はそうじゃなかった…

またボーっと前を見つめるA君…何か能力で視ているとしても、明らかに反応が遅い。それに、いつも会話を引っ張っていくぐらいの彼にしては、口数が異様に少ない。

それどころか、殆ど喋らなくなっていた…

中々暖まらない車内…すると、何かを察したB君が、バックミラー越しに僕を見つめ、震えた声で喋りかけてきた…

B君「ナビ…動かないんですけど…⁈それに彼、コッチから行けって言ってますけど…どうします…?早坂さん…。

「ゾクッ‼︎」

B君のこの感じ…これは間違い無い、

『SOS』だ…


急なナビの故障…そして途切れながら質問したB君のこのサイン…

きっとこれは僕に断って欲しいということだろう。

前に山に連れて行かれた時とA君の様子が同じなのか、それに気づいて声が震えてるんだろう。

後輩からの訴えにようやく気づいた僕は、返事を返す。

僕「向こうの道はまた今度行けばいいから、とりあえず今日は来た道を帰ろう。B君、とにかく安全に帰ろうか!

B君「ハイ。」

A君「… …」

精一杯明るく答えた。なるべく刺激を与えない様に気づいてないフリをして…

いや、まだ本物のA君かも知れない…決めつけるのも良くない。しかし…

僕はこの時、友人が憑依されたという初めての体験に戸惑い、頭を巡らせていた…

(どうする…何か対処法を考えないと…)

少し急ぎながらB君が運転する車は、駐車場を抜け、来た道を下り出す。すると今度は張り詰めた声で彼が言う…

「…だからこっちの道じゃないって!!」

助手席に座るA君が急に怒り出し、運転をしているB君に顔を近づけながら言い放った!その時だった…

普段とは違うA君の横顔から髪の長い女の顔が浮き出るのを僕は見てしまった…

ヤバイ…完全に憑依されている!


引き攣りながらも仰けに反り、必至に運転を続けるB君。

(いかん!このB君にここで危害でも加えられたら一貫の終わり。最悪、転落事故すら起きる可能性もある…)

腹を括り、後部座席の中央から、前のめりの体勢で2人の間を割って構える…

このたった一言で一気に車内は凍りついた…そして疑いが確信へと変わった。

しかし、ここから山を抜けるには、早くて1時間…あまりにも長過ぎる。だが、

耐えるしか方法はない…

ここに来た後悔をする間も無く、突如戦いの火蓋は切って落とされた…



衝撃のラストをどうぞ👇

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