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第3弾✨No.9『"SFM"6分間のマイファンタジー🌈』秋葉神社編⛩


ここまで読んで頂きありがとうございます😭

ついに第3弾のクライマックスです!!最後まで楽しんで下さい♪

【秋葉神社】
①危険なパワースポット
② 恐怖、夜の参拝と試練
③ 23才に出逢った鹿神さま⁈

【秋葉山本宮】
①偶然の産物の正体
②見えない炎と神さまの行列
③雲海に浮かぶ金の鳥居
④ナビに載らない神社?と危険な選択…
⑤夜の秋葉山へ本物か偽物か?
⑥守護霊さんの交代


シリーズ全てはコチラから読めます👇


⑥守護霊さんの交代

山を下る僕らは今、1番恐れていた事が起きていた…

ナビが誤作動を起こし、急に怒鳴りつけるA君…。


そして、普段とは違うA君の横顔から髪の長い女の顔が浮き出るのを僕は見てしまった…

そう、完全に憑依されてしまったのだ。

腹を括り、後部座席の中央から、前のめりの体勢で2人の間を割って構える


そして戦いの火蓋は切って落とされた…


B君にはとにかく安全に運転してもらわないと、3人全員の命が危ない。なので、彼には運転が最優先。

そう、戦えるのは僕…怯え萎縮している暇などここには無い。

手始めに、まずは中の霊を刺激しないよう、A君に話しかけて様子をみる。

僕「さっきの星、綺麗だったね〜。そう言えば、誰がここに来ようって最初に言ったんだっけ?」

これなら霊じゃ答えれない…さあ、どうでる…?

たった一つの質問で恐怖と沈黙の空気が僕らを苦しめる…だいぶ間が空いてから、ゆっくりと彼が答えた。

A君「…早坂さんじゃなかったでしたっけ…?」

答えた!しかも本人だ!


これは行けるかも…。

A君「ねぇ、戻って…コッチじゃないって…」

しかし3秒と待たず、直ぐにまた憑依する女が指示してくる。もちろん声はA君だが、明らかに言い方に違いがある…

つまり、『答えれないことはA君に話させる気だ!

そして僕らを闇の場所へ誘導し、殺す気なのだ。

でもこれで分かった。向こうもあたかもA君を装い騙し続けるつもりだと言うことが…

これは同時に僕が「気づいてない振りをし続けるしか彼の意識は戻らない』という事でもあった。

しかし山を下るこの1時間後にA君の意識が戻る保障など無い。とにかく思いつく限りに質問責めをして、本人の時間を増やすしか…


僕「このパワーストーン、何でこれを選んだんだっけ?」

A君「…」

駄目だ、記憶が遠すぎるせいか、A君に戻らない…。もっと最近の話題だ…

僕「昨日のあのTV観た?」

A君「…」

もっとだ、もっと記憶にある思い出しやすい話題を…。だめだ、会話が一方通行で持たん…。


「何してるの?間違えてるって道を!」

少しずつだが、苛立っている。口調が荒くなり攻撃的な仕草が所々現れ始める。

そうだ!あれなら!


僕は運転するB君に話しかけた。

僕「そう言えば来た時の音楽かけてよ。」

B君「ちょ、ちょっと待ってください💦」

安全なストレートの道まで来てから操作するB君。そして、車内はあの爆音に包まれた…

ドドドドッ‼︎ドドドドッ‼︎♪

B君「うわーっ!」

予想より音量が大きく、爆音が流れ驚くB君。音に負けじと強めにA君に話しかけた。

僕「これ‼︎誰が歌ってるって言ったっけー?」

A君「… …僕の後輩って言ったじゃないですか〜wwもう忘れたんですか?早坂さんww」

自分で作曲した音楽のおかげか、明らかにさっきより反応も表情もいい!しかも長く会話ができる。コレなら行ける!

そう思った矢先にまたアイツが顔を出す。

「…何これ、止めて!うるさい…」

無視して質問を繰り返す。

僕「この曲のタイトル何だっけ?


「…全然覚えてくれませんね早坂さんwwあれ?何だっけ?…」


「うるさいっ!止めてよ!ねぇ!!」

絶対に止めさせてたまるか‼︎

ここの山から抜けるには残り45分。

時計を見るたびに、時間が逆回りに廻っている感覚と異様な寒気の車内に、寧ろ自分が先に気狂いそうになってくる。


無情にもA君が手掛けた爆音のROCKが彷徨う霊との武器とかし、地獄の山道に響き渡る…

それでも僕は何度も戦いに挑んでいた。しかし、テンパって運転していたB君が突如話しかける。

B君「一度音楽を止めていいですか?さすがに集中出来ないんで‼︎」

そう言いながら音を消した…。

耳鳴りがするほど一気にクールダウンする車内…。

A君の意識を戻す為とは言え、闇夜の急カーブの山道と爆音、そして憑依した友人という過酷な状況に、大分きつい思いをさせてしまったようだ。

あくまで運転が最優先…改めてもう一度、作戦を練り直す。

まずは、冷静に他の対処法があるかを考えないと…

(これまで彼から学んだ情報から現在の状況を把握できるはず…)

そう言えば、彼からこんな話しがあった…

A君「実はB君だけではなく、他のツレにも過去にやらかしましてwwそのツレと夜中にドライブしてたんですが、中々強い奴に憑依されてしまったらしく、運転するツレに助手席から首を絞めたみたいでw泣きながら殴られて目が覚めましたww」

そうだ、飛び掛かる可能性は今もある…僕は左肘を助手席の肩に置き、最悪の状況を想定し、臨戦体制で備え直した。

そう言えば前にこうも言っていた…

A君「車って守られているので中には入って来れないんですが、強い奴は入って来ますので気をつけて下さい」

と…。つまりは今、彼に憑依している霊は、危険性が高いのは間違いない…尚更どうしたらそんな奴がこの場から出て行ってくれるのか…?

実は幼い頃の環境で、僕は3種類のお経が少し読める。勿論、霊感が無い自分が読んで効果があるかは分からないが…

それにより、逆上する危険もある。あくまで最終兵器ぐらいで留めておくのが身の為だと判断した方がいいだろう。

そもそも経験の無い事は無知と同じ。とにかくできる限り刺激しない方法を模索していた…

音の無くなった車内、暖房すら効かず明らかに背筋が丸まった彼からは、さっきよりも異様な極度の寒気が放たれていた…

そして、ゆっくりと右側を向き、一言いった…

「こっちじゃ無いって…聞こえてるよね」



「「ゾクッ…」」



また彼よりも前に女の顔が現れB君に近づき今にも飛びかかりそうだ!

さすがにここで止めないとヤバイ事になる!!

そう思った瞬間だった…

「パン、パン‼︎」


B君「うわーー‼︎ビックリしたー!?」


カーブを通過したばかりの車は、ラインを跨ぎながら急ハンドルを切って再び戻る。

バックミラーで僕を確認し怯えるB君。

そう、この時、反射的に僕は「」を打っていた。

それは無意識だった…。

『柏を打つとその一体の気が晴れる』のを知っていてはいた。それが今、危険を察知し体が反射的に動いたのだ。

僕「ごめん、驚かせて…」

しかし、運転手にはもちろん悪影響な行動。すると奇跡的に彼が反応した。

A君「…何の音?今の…?」

明らかに本人だ。しかもフリーズしていたナビが作動しようと動き出した。この2つの変化により柏の効果があったことを証明してくれた。


しかし、それも束の間、また10秒も経たずにナビが固まり、あの霊が戻る…

「フフフッ、、、」

柏が効いた逆恨みがつのり不気味に笑みを浮かべる…

(コレも駄目か…一か八か般若心経を読むしか方法は…)

そう思った時だった…

車はあの鎖の扉を通り過ぎ、奇妙な形の跡が残る黒い影に来た瞬間だった…

「…もうここまで来てたのか…」


霊が意味深な発言をする…気のせいか「フッ」と何かが居なくなった気がした…

そしてその5秒後、もう一度喋り出す…

「…もう降りて来てたんですね…ww」

「「…?!」」



沈黙したままの車内…今どっちなのか?僕らにはまだ分からない…

「この先、5キロメートル以上、道なりです…」

突如道案内する女性の声のナビに2人同時に顔を見合わせる…

全ての声が信じれなくなるこの状況に、我慢の限界がきたB君がついにキレる。

B君「もういい加減にしろ!どっちなんだよ!💢」

助手席の彼に向かって言い放つ。

A君「うわっ、ビックリした〜wwどうしたの急に?ww」

「「…⁈」」

僕「待って…?もしかして…戻ったの?」

また沈黙が続き、僕らを惑わす…

A君「… …そう言うことでしたか…ww」
( ̄▽ ̄)

「「おい、どっちなんだよ〜‼」」
ヽ( ̄д ̄;) 💢( ̄д ̄;)💢


はっきりしない返答に逆切れ気味の僕ら。

A君「(*⁰▿⁰*)お2人の状況を見て、いま察しましたww


B君「ようやくかよ〜。マジで死ぬかと思ったから〜💢」

僕「いや、まだ早い!またいつ憑依されるかわからんで、とりあえず山降りるまで気を抜いちゃいかん!一応、今、身体とか大丈夫だよね?」

A君「全然元気ですよ!ハハハッ(^ ^)」

ようやくいつものテンポで会話ができる彼。

その後、疑いながらも残り30分かけて危険な山を降りた。そして、3件ほどしかない民家の微かな灯りが僕らの目に飛び込んで来ると、僕ら2人は涙が出てくる程に安堵し、ようやく命のある実感を感じたのだ。


今までに聞いたことのある恐怖体験よりも、リアルは尋常でなく緊迫感があり、精神がズタボロになった。とりあえず何ごとも無く山を降りられたことが本当に良かった…

… … …

・「…まだ手が震えてる…」
:(-.- )y:-., o O_


・「…おぇ〜っっ…気持ち悪い…」
:(´ཀ`∠):

*「何か…腹減りましたねww?」
( ´Д`)y━・~~

ψ(`´)/( ´Д`)\(´ཀ`∠)


三者三様の僕らはコンビニに着いてようやくホッとした。不思議といつもの10倍は明るく、田んぼと山に囲まれた簡素なコンビニが素敵に輝いて見えた。

そして一番元気な彼…。ある意味で良かったが、この時だけは全く良くない気分だ。

一応彼に聞いたが、星を観たまでの記憶しか全く無いらしい…。

僕らは、後悔と恐怖心が入り混じったまま、震えた体をコンビニの光で癒した。

しかし、さらにこのタイミングで、彼から驚愕な言葉を耳にする

A君「コレ、もう一度秋葉山に行かなくては行けません。しかもまた夜に…🦇次、凄く意味があるんで。」


B君「マジで言ってる⁇この状況で冗談は許さんよ?💢」

A君「ハイ。でも真夜中では無く安全な夕方にしましょう。しかも来週にでも直ぐに…」


そう、信じられない事に、僕らは懲りずにまた秋葉山へ行ったのだ…今度は夕方の4時に

… … …

悪夢にうなされた日々が続いた一週間後、恐怖心が残る山道を今度は僕が運転し登った。

そしてまだ夕日が沈む前に、急いで頂上の金色の鳥居を潜り、色々な想いを巡らせたまま神さまに御参りをした

「「「パン、パン」」」

何の意味があってまた来たのか…参拝してもA君からは意味深な表情を浮かべ笑うだけで、僕らには教えてくれなかった…

そのまま日は沈み、空では一番星が輝き始め、全体がまたあの暗闇へと変化する…

降りる階段の両脇に並ぶ数百以上もある灯籠がゆっくりと灯り、不気味に僕らの帰り道を案内し出した…

するとB君が「ある物」に気づき立ち止まり、彼に尋ねる。

B君「あそこの木の間に切り株があるんだけど…何となく気になる…何か視えない?」

A君「やっぱり気づきましたか?あの切り株に今、後ろ向きで『おばあちゃん👵』が座ってます。」

B君「何となくそんな気がしたんだ〜。それで、そのおばあちゃんってもしかして…」

A君「…B君の守護霊さんだったおばあちゃんが、あそこにw」

B君「やっぱりねー。もしかして、さっき神さまに参拝した時に代わったの?」

A君「そう。なので、寂しいですが、ここでお別れとなります。」

僕「じゃあ、B君の守護霊さんが交代する為に、今日もう一回来たってこと?」

A君「そうです。先週の真夜中に来た時って、相当危険だったんでしょう。だから多分あの時に、B君のおばあちゃんがお爺さんを呼んで、僕らが行かないように護ってくれたんです。そして無事安全に帰れた。だから、役目は終えたそうです…。」


そう、一週間前のあの日に猛スピードで現れたお爺さんは、B君のおばあちゃんが僕らを危険から護る為に呼んでくれていたのだ。

B君「そうだったんだ〜。今一瞬、光って後ろ姿が見えた気がした。ありがとうおばあちゃん👵コッチ向いて〜」

手を振って感謝するB君。

A君「コッチは向いて来れませんね、きっと。守護霊さんなので自分を主張することはしないんで。」

B君「そっかー。何か凄く寂しい気分。ホントのおばあちゃんを亡くしたのと同じ感情なんだけど…」

守護してくれたおばあちゃんは、僕らが階段を降り、見えなくなるまで切り株に座ったまま背中で見送ってくれた。

最後まで愛を与えてもらったB君と僕ら…

そこからB君の守護霊は新たに男性に代わり、これからの未来を導く為にここ秋葉山で交代をしてくれたそう。


B君の守護霊が代わる程の危険な体験がこの地で起き、生涯忘れることの無い思い出と変わる…

こうして僕らの夜の参拝は幕を閉じた…

今回、神さまの演出から、何かの試練が盛り込まれたこの不思議な旅は…

ただの参拝だけでは味わえない、少しダークファンタジーが僕らを導き、勇気や知識、そして経験が詰まった、そんな旅だった…

ここ秋葉山の火の神様により、温かくも火傷しそうな炎に包まれ、ある意味『器』を広げさせられた僕ら。

そして、ここからさらなる不思議な体験が待っているとは、まだ知る由もない…

🔷終わりに…

最後まで読んで頂きありがとうございました😭

だいぶダークファンタジーな内容でしたが、読めましたか?

今回の旅は、非常に危険な経験が多かったその分、得た勇気や出逢えたものも多くありまして、

単に肝試しに行くのとは少し違う、夜の参拝についての知識や神さまの演出、さらには守護霊さんの交代などの、

普段、体験することの出来ない目に見えない不思議が盛り込まれた器を広げる旅でした。

そして、そこには、興味本位だけでは危険も隣り合わせだということも、読んでくれる皆さんに向けての僕らからのメッセージとして書いています。

この"SFM"の僕らの旅が書きながらどの方向へ向かうのかは未だに未知数ですが、

ノンフィクションの不思議な話が少しでも面白いと思ってくれる人がいれば、続けて書きたいと思いますので、

これからもよろしくお願いします🤲😊


第3弾 『"SFM"6分間のマイファンタジー🌈《秋葉神社編》』

著者 早坂 渚🌈
絵  B君
監修 A君



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