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西洋料理が変化して生まれた!?オムライスの起源を辿る🌈

老若男女問わず人気の高い洋食の定番メニュー『オムライス』。

オムライスは、日本で考案された料理です。

その歴史は、明治時代に遡ります。


文明開化が盛り上がり始めた1872年、東京の築地に創業したのが、フランス料理店『精養軒(せいようけん)』。

精養軒は、日本に現存する中で最も古いフランス料理店です。

このお店が創業した際、メニューに掲載されていたのが『オムレツ』でした。

オムレツは、フランスから日本に伝わった卵料理。

西洋料理が極めて珍しい時代ではありましたが、この精養軒の誕生以降、フランス料理は日本人に広く愛されるようになりました。


1888年に出版された料理書「軽便西洋料理法指南」には、サフランで色づけし、出汁で炊いたご飯に鶏肉を添えた『ライスチキン』のレシピが掲載されています(当時は、チキンライスではなくライスチキンと呼ばれていました)。

さらに、同じ時期に登場していたのが、『カレーライス』です。

実は、オムライスよりも先に日本で食べられていたのが『カレーチキンライス』。

この頃、巷で洋食ブームが起き、カレーライス・チキンライス・トンカツ・コロッケなど、定番メニューが洋食店に並び始めました。

チキンライスのサフランによる着色は、後に、トマトによる着色に変わっていきます。

チキンライスは、カレーライスと同様、イギリス(『ピラウ』という鶏料理)から伝わり、明治初期に東京にある西洋料理店に広まったもの。

そこから、カレーには『サフランライス』、オムライスには『ケチャップライス』が定番になったと言われています。


そして、1900年、東京の洋食店『煉瓦亭(れんがてい)』で、ある賄い料理が考案されます。

それが、

「スプーン一つで簡単に食べられる賄い料理」

具材は全て余りもので、溶き卵・肉・タマネギをご飯と一緒に焼いたもの。

それを見た客の一人から、「それを食べたい」と言われたのがきっかけで、『ライスオムレツ』という新メニューが誕生します。


しかし、この段階では、まだオムライスの誕生には至っていません。


そこから約20年後、大阪に洋食店『北極星』の前身となる『パンヤの食堂』が開業すると、オムレツに転機が訪れます。

いつも訪れる常連客に、胃の調子が悪く、オムレツと白いご飯だけを食べている男性がいました。

その男性を見て、店主が、

「毎日同じものばかりではかわいそうだ」

と、タマネギとケチャップで炒めたケチャップライスを薄焼き卵で包んで提供してあげたそうです。

その料理に、『オムライス』という名前が付いたのが始まりです。

そこから、鶏肉とご飯をトマトケチャップで炒めたチキンライスを薄焼き卵で包んだ『オムライス』が生まれ、瞬く間に、洋食店の定番メニューとなりました。


フランス料理とイギリス料理の派生で誕生した『オムライス』。

オムライスは、洋食店の客をもてなす心遣いや従業員への思いやりから生まれたものでした。

その気持ちを知ってから食べるオムライスは、さらに美味しく感じるかもしれませんね😌

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