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アンモナイトの耳 5.

かのEnigmaの“Return To Innocence”はこの四半世紀、おりにふれて聴いている曲の一つだ。私はアンモナイト工作員なので詳細なことはわからない。解説はウイキペディアに任せるとして、私の感性の反響のみを言語化してみる。なんてやっていると、ウイキペディアの精霊が、お前それはないだろう、フォロワーの方々にお前の妄想だけを読ませるのか、と突き上げてきたので、ウイキすると、
エニグマは1957年ルーマニア生まれのマイケル・クレトゥと妻のサンドラ・ラウアーを中心に1990年に結成されたドイツを拠点とするヨーロッパ音楽プロジェクト。クレトゥは1970年代からセッション・ミュージシャン(キーボード担当)として活動開始。民族音楽、グレゴリオ聖歌、カンタータなどの古典音楽とダンスビートを融合させて、世界的にヒットした。ディープフォレストやアディエマスなどヒーリング音楽の先駆け。

クレトゥがルーマニア生まれというところが、やはりヨーロッパにも血のグラデーションがあると思われてしまう。彼にユダヤ系の血が流れているかはわからない。(ウイキしろよ)しかし最先端の遺伝子科学では世界的に遺伝子の流体グラデーションもすでに完成しているはずで、ヤラレっぱなしの日本的知性としても、そろそろ逆に世界的に遺伝子グラデーションを研究して、新しい日本人のデザインをこちらから始めるべきだと思う。



エニグマは、宇宙的で壮大な古典世界を現代風のテンポで血流に流し込んでくる。族長の為の音楽だと思う。個人的な叙情でなく、民族の運命や民族に受け継がれている民族的英雄の叙事詩を私たちの中に立ち上がらせる。日々細切れになっている人間の心臓にもう一度深淵で高貴な自分自身の出自と覚醒と革命をインスパイアしてくれる血液を流し込んでくれる。とくに“ReturnToInnocence”のフレーズには日本の盆踊りや御詠歌、民謡のような、明らかな民族音楽リズムがあり、これこそ地球全地表の新しい時代の音楽だと感じる。そこで、
アイザック・アシモフの『銀河帝国の興亡』シリーズの中に、第1ファウンデーションのエージェントが、ミュータントのミュールや第2ファウンデーションの超能力者達とせめぎあい、予定調和的なハリ・セルダンの預言を成就してゆく最終段階で、ついにそれに遭遇した。惑星そのもの自身が知性を持ち、その惑星人達もまた惑星知性に含まれる世界。個性とは対極にある集合的知性、群体生命の世界。ハリ・セルダンことアシモフの脳裏には明らかに1960年代からラヴロックによって主張されたガイア理論があったにちがいない。そしてまさにこの惑星まるごと知性こそ私には日本民族ないし、西欧文明〜大陸半島文明の襲来渡来以前の縄文時代の人間達の暗喩と思われてならない。戦争や大規模な争いが無かったとされる縄文人の遺伝子には、ネアンデルタール人の遺伝子が濃厚であり、現代日本人にもそれは引き継がれている。かつてマッカーサーが日本人の平均的知性は中学生程度と言ったのも無理はない。知性のフェーズ、ステージが違っているのだから。殺戮と略奪と自己本位によって(聖書に精神的遺伝子を絡め取られて)、癌のように拡大した新皮質脳の人間にはまだ霊性の場所とされる間脳や視床下部、松果体などが脈々と生きていた日本人の霊性など、理解不能だったからだ。活性化している脳が違う人類どうしの間にはまともな相互理解〜信頼関係は生じようがない。かのアーサー・ケストラーが人類の脳は狂ってしまったと悲観して自ら命を断ったが、脳は新皮質脳だけではないし、脳は肉体器官にすぎないから。
そこで現在は数百年来、西欧文明に蝕まれた日本的霊性は見る影もないが、“ReturnToInnocence”のグレゴリオ聖歌やカンタータなどと日本の民謡、御詠歌、盆踊りなどの融合は、音楽からの霊性復元をもたらすのではないか、少なくとも急激に日本にやって来る非縄文の人々に日本的あり方をインスパイアする技法になり得ると妄想してしまったわけだ。
しかしウイキペディアの精霊の言った通り、ウイキしておいて良かったと思ったのは、なんと“ReturnToInnocence”の中の盆踊りとの融合と思われた部分は、日本人のものではなかったのだ。台湾アミ族の歌手Difang(郭英男)による台湾先住民の伝統的歌謡の歌唱スタイルだったからだ。しかしそれならば私には御詠歌〜盆踊りの歌唱と思われた部分が台湾アミ族の伝統的歌謡だったとすると、日本民族の歌唱遺伝子には黒潮によって遥かなる時空を運ばれた太平洋縄文圏からの流入融合もあったということだ。地表に隙間無く拡がった人類の遺伝子を縄文的に、八百万の神々的にジャンプさせる為には、日本とかヤマトという枠組みや仕切りを一度は創造的に外す作業もまた必要だということに他ならない。深層聖書意識 ×資本主義×共産主義×高次産業革命×縄文意識=日本的霊性によって浄化〜昇華されるグローバリズム、といったところが今回の妄想の着地点。ウイキしてなければ、やばかったなとウイキペディアの精霊がニンマリしている。


■画像はヤフー、エニグマ音楽画像、マイケル・クレトゥ画像より。
■エニグマ、“ReturnToInnocence”を聞きながら。


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