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【2024 ヴィクトリアマイル(G1)】徹底的に攻略データ篇

*「日本文芸社の重賞競走データBOOK 2024年度版」よりほぼ抜粋。

<2023年のレース検証>

レースは、中団でレースを進めたソングライン(4人気)が、直線で内から追い込むと、2番手追走から抜け出たソダシ(3人気)をゴール寸前で交わし、これにアタマ差をつけ優勝。さらに3/4馬身差の3着にスターズオンアース(1人気)が入り、中波乱決着!?

①人気スターズオンアースは3着。桜花賞以降、強烈な末脚で存在感を出していたが、今回はポジションを取りに行って、インの好位を追走。しかし、直線ではジリジリとしか伸びず、逃げるロータスランドを交わすのに手間取り、ソダシも交わせず、ソングラインにも差された。確かに距離不足もあっただろう。しかし、最大の敗因はポジションを取りに行ったことにありそうだ。2歳秋〜3歳春に好位で競馬をした3回は③②②着と勝ち切れていなかった。やはり脚を溜めて、直線一気という競馬がこの馬には合っている。


<勢いより格と実績と血統がモノをいうマイル女王決定戦!?>

[人 気]

①人気 [2-2-1-5] は複勝率50%とまずまずの成績を残しているものの、②人気は [0-0-1-9] で 3着1回のみとまったくアテにできない。 ③人気 [0-3-0-7] も信頼度は低いが、22、23年と 2着に好走しており、潮目が変わった可能性もある。一方、④人気 [2-2-0-6]、⑤人気 [2-0-2-6] は頼りない②③人気より高い複勝率を誇っている。

馬連平均配当は 10,768円。3桁配当だったのはアーモンドアイが勝つた 20年のみ。ただし、万馬券となったのは 15、17年の2回。残る 7回中6回は 10〜 40倍台で決着。 3連単平均配当は 2,241,214円。 15年のビッグな配当が平均を押し上げた形となっており、残る 9回中5回は 5万円以内。基本的には中穴狙いがベターといえる。

(netkeiba.com 想定人気)
想定1人気 ナミュール(牝5、栗東・高野友和)
想定2人気 マスクトディーヴァ(牝4、栗東・辻野泰之)
想定3人気 ウンブライル(牝4、美浦・木村哲也)
想定4人気 モリアーナ(牝4、美浦・武藤義則)
想定5人気 スタニングローズ(牝5、栗東・高野友和)

過去10年におけるヴィクトリアマイル 人気別成績表

[ステップ]

最も多く連対馬を輩出しているのは前哨戦の阪神牝馬S組[4-3-4-57]。阪神牝馬Sの距離が1400㍍から1600㍍に延長された16年以降、同組で馬券に絡んだ10頭は前走で 5着以内か①〜③人気と高い支持を集めていた。同じ牝馬限定の重賞である中山牝馬S組は [1-1-0-11]、福島牝馬 S組は[0-1-1-20]。共に3着以内2回ながら、人気薄の激走が期待できるため注意は必要。ただし、前走がOP特別、リステッド競走、 3勝クラス組は3着すらない。非重賞組はここでは軽視してOK。格がモノを言うようで前走が国内の G Iだった馬は [4-1-4-20] と活躍。 23年はサウジアラビア遠征帰りだったソングラインが見事に優勝。前走が海外のレースでも割り引く必要はない。

阪神牝馬S組 [4-3-4-57]
2着 ウンブライル(牝4、美浦・木村哲也)
6着 テンハッピーローズ(牝6、栗東・高柳大輔)
5着 ドゥアイズ(牝4、栗東・庄野靖志)
1着 マスクトディーヴァ(牝4、栗東・辻野泰之)
3着 モリアーナ(牝4、美浦・武藤義則)
10着 ライラック(牝5、美浦・相沢郁)
中山牝馬S組 [1-1-0-11]
1着 コンクシェル(牝4、栗東・清水久詞)
9着 フィアスプライド(牝6、美浦・国枝栄)
13着 ルージュリナージュ(牝5、美浦・宗像義忠)
福島牝馬 S組 [0-1-1-20]
2着 フィールシンパシー(牝5、美浦・小島茂之)
国内のG1組 [4-1-4-20]
大阪杯8着 スタニングローズ(牝5、栗東・高野友和)
大阪杯13着 ハーパー(牝4、栗東・友道康夫)

過去10年におけるヴィクトリアマイル 前走レース名別成績表

<攻略ポイント>

①前走国内G1組~20年以降は 4年連続連対中!! 狙える馬のハードルは高い!?

前走が国内のG1だった馬は [4-1-4-20]。20年以降は毎年同組から連対馬が出現しており、格上の意地を見せている。馬券に絡んだ 9頭中4頭が前走で3着以内に好走。残る 5頭中4頭は前走で①②人気と高い支持を集めていた。逆に前走③人気以下で 4着以下に敗れた馬は[0-0-1-12]。前走が G1だというだけで簡単に飛びつくのは危険が伴う。かなりの実力馬でないと勝ち負けするのは難しい。
前走国内G1組
6人気大阪杯8着 スタニングローズ(牝5、栗東・高野友和)
9人気大阪杯13着 ハーパー(牝4、栗東・友道康夫)

過去10年におけるヴィクトリアマイル 前走クラス別成績表

②生産者~ノーザンファーム生産馬強し、復権中の社台Fにも警戒を

生産界の巨人•ノーザンファーム生産馬は[7-5-3-42]、連対馬の半数以上を占めており、19年以降5連勝中。連対できなかったのは15年だけ。そんなノーザンファーム生産馬で前走が国内G1だと[3-1-2-5]。続けてG1を使つてきた馬からは目が離せない。もう一方の雄・社台ファーム生産馬は[0-2-2-23]と劣勢だが、20年以降に限定すると[0-2-2-7]。勝ち星こそないものの、結果を残すようになっており、復権は近いかもしれない。

ノーザンファーム生産馬
ウンブライル(牝4、美浦・木村哲也)
スタニングローズ(牝5、栗東・高野友和)
ドゥアイズ(牝4、栗東・庄野靖志)
ナミュール(牝5、栗東・高野友和)
ハーパー(牝4、栗東・友道康夫)
モリアーナ(牝4、美浦・武藤義則)

過去10年におけるヴィクトリアマイル 生産者別成績表

③波乱の主役~牝馬の気持ちがよくわかる? 戸崎・吉田隼騎手が狙い目!?

古馬のマイル女王決定戦。このレースを得意としているのが過去2年に当レースを制している戸崎騎手と吉田隼騎手。まず戸崎騎手は 9回騎乗して [3-0-2-4]、馬券に絡んだ5頭は⑤⑦⑪⑤④気。①〜③人気に騎乗せずに 3勝を挙げているのは驚異的。 2桁人気での3着もあり、単勝回収率は437%、複勝回収率は220%となっている。吉田隼騎手は5頭に騎乗して [1-1-0-3] なのだが、関西馬に限定すると [1-1-0-1]。21年は⑩人気ランブリングアレーに騎乗して2着。翌22年は④人気に甘んじていたソダシを勝利に導いた。こちらは複勝回収率が 340% 。関西馬が相棒ならマークは外せない。

戸崎圭太騎手騎乗予定馬
ライラック(牝5、美浦・相沢郁)

過去10年におけるヴィクトリアマイル 騎手別成績表

【戦術ポイント】

[軸馬の狙い方]

ルメール騎手が①〜③人気に騎乗した際は [2-1-1-1] で唯一の着外も4着と安定した成績。該当馬が出走していれば1頭軸で買える。もし、条件を満たす馬がいなければ、軸候補は複勝率50%を誇る①人気。関東馬[2-0-1-1]、関西馬 [0-2-0-4]だから関東馬なら1• 3着固定、関西馬なら2着固定で狙ってみたい。

過去10年におけるヴィクトリアマイル 馬齢別成績表

[相手馬の狙い方]

相手は4 • 5歳馬を中心に選びたい。6歳以上で馬券に絡んだ4頭は前走で重賞を勝つか、これまでにG Iで連対実績があった。阪神牝馬S組は前走で5着以内か①〜③人気、国内GI組は前走で3着以内か①②人気の馬なら買える。非重賞組は軽視。また川田、M.デムーロ両騎手の騎乗馬は上位人気でも買えない。

過去10年におけるヴィクトリアマイル 東西厩舎別成績表

[注 意 点]

<前走1400㍍以下>

前走で1200㍍、1400㍍に使われていた馬は[2-0-3-31]。1着馬は2頭いるのだが、14年ヴィルシーナは前年のヴィクトリアマイル優勝馬。また、15年ストレイトガールは前年の3着馬。このように前走で1400㍍以下に出走した馬は前年の当レースで好走していないと連対するのは難しく、単勝、連勝式の馬券では見送るのが妥当。

*今年出走予定馬に前走1400㍍以下出走馬無し!

過去10年におけるヴィクトリアマイル 前走距離別成績表

<川田将雅騎手、M.デムーロ騎手>

当レースと相性が最悪なのが川田騎手とM.デムーロ騎手。川田騎手は[0-0-0-10]。 22年は①人気レイパパレに騎乗しながら12着に敗れるなどまったく結果が出ていない。M.デムー口騎手も [0-0-0-9]と不振。②〜⑤人気に5頭騎乗したが、掲示板にすら載れていない。2騎手は上位人気に騎乗していても過信は禁物である。

川田将雅騎手騎乗予定馬
ウンブライル(牝4、美浦・木村哲也)

過去10年におけるヴィクトリアマイル ワースト騎手別成績表

<枠 順>

1枠に入った馬は[0-0-3-17]。
   内過ぎるとゴチャつく分、割引が必要なのか連対馬は出ていない。

過去10年におけるヴィクトリアマイル 枠番別成績表
過去10年におけるヴィクトリアマイル 馬番別成績表

[注 目 デ ー タ]

①前走重賞で2着以下
②東京(芝)重賞で1着 or 東京(芝)G1 3着以内
③近3走以内に(芝)12~1600㍍重賞3着以内実績
④ノーザンファーム生産馬

ちなみに、すべて該当したのはウンブライルナミュール 2頭のみ。

*「モバイル サラブレの重賞のツボ」を参考に抜粋。


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