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【2024 中山記念(G2)】徹底的に攻略データ篇

*「日本文芸社の重賞競走データBOOK 2024年度版」よりほぼ抜粋。

<2023年のレース検証>

レースは、中団を追走したヒシイグアス(4人気)が、直線で前の各馬を差し切り、大外を追い込んだラーグルフ(8人気)に3/4馬身差をつけ優勝。さらにクビ差の3着にドーブネ(7人気)が入り、大波乱決着??

1000㍍通過60秒0と前年パンサラッサの57秒6より2秒4遅いペースで、先手を主張したのはドーブネ(武豊騎手騎乗)。逃げる可能性のある馬は、ショウナンマグマ、トーラスジェミニなどもいたなか、「レジェンド」が逃げれば、他の騎手は下手な動きはできない。結果は、最後に力尽きたものの大健闘3着入線。


<買えるのは8人気まで!? 優勝馬はG1組か、中山金杯組から??>

[人 気]

1人気 [3-0-0-7] と勝率を除けば不振といえるくらいの成績だが、それをある程度を補っているのが2人気 [3-2-2-3]。9人気以下が1頭も馬券に絡んでいない点からも実力馬拮抗の傾向がうかがえる。

馬連平均配当 3,252円
それほど高くはなく、万馬券は17年の1度だけ。逆に3桁配当が3回出ており、無理な大穴狙いは避けた方が賢明といえる。

(netkeiba.com 想定人気)
想定1人気 ソールオリエンス(牡4、美浦・手塚貴久)
想定2人気 エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)
想定3人気 ヒシイグアス(牡8、美浦・堀宜行)
想定4人気 ソーヴァリアント(牡6、美浦・大竹正博)
想定5人気 レッドモンレーヴ(牡5、美浦・蛯名正義)

過去10年における中山記念 人気別成績表

[ステップ]

多彩な重賞から臨戦してくるので、出走数に大きな差はない中で、最も存在感を示しているのが中山金杯組 [3-1-1-4]。

また、もう少し視野を広げると国内G1組 [6-3-3-24] と結果を出しており、海外組も含めると優勝馬10頭はすべてG1組か中山金杯組から出ている。なお、3勝クラス組は過去10年に1頭しか出走していないのも珍しい特徴といえる。

中山金杯組 [3-1-1-4]
7着 タイムトゥヘヴン(牡6、美浦・戸田博文)
14着 ドーブネ(牡5、栗東・武幸四郎)
4着 ボーンディスウェイ(牡5、美浦・牧光二)
3着 マイネルクリソーラ(牡5、美浦・中野栄治)
国内G1組 [6-3-3-24]
マイルCS 6着 イルーシヴパンサー(牡6、美浦・久保田貴志)
マイルCS 4着 エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)
チャンピC 15着 ジオグリフ(牡5、木村哲也)
有馬記 8着 ソールオリエンス(牡4、美浦・手塚貴久)
マイルCS 12着 ソーヴァリアント(牡6、美浦・大竹正博)
マイルCS 9着 レッドモンレーヴ(牡5、美浦・蛯名正義)
海外G1組
香港C 3着 ヒシイグアス(牡8、美浦・堀宜行)

過去10年における中山記念 前走レース名別成績表

<攻略ポイント>

①中山金杯組~前走で馬券圏内が必須条件!?

中山金杯組は出走数こそ多くないものの、好走例が18年以降の6年に集中しており、23年も2着に好走している。まず前走着順は3着以内5頭がすべて1~3着で、馬券圏内は必須条件。一方、前走時の評価は21年3着馬を除くと1~3人気で、こちらは連対条件といえる。

中山金杯組3着以内
3着 マイネルクリソーラ(牡5、美浦・中野栄治)

過去10年における中山記念 前走クラス別成績表

②馬齢~好走確率では4歳馬がリード

馬齢別成績は4歳馬 [4-4-6-16]、5歳馬 [4-4-0-23]、6歳馬 [1-2-2-23]、7歳以上 [1-0-2-30]。連対数こそ4・5歳馬が互角でも、5歳馬は3着が1度もなく、出走数も考慮すると好走確率は4歳馬が優勢。馬券に絡まなかったのは17、21年の2回だけ。

4歳馬 [4-4-6-16]
エエヤン(牡4、美浦・伊藤大士)
エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)
グリューネグリーン(牡4、美浦・相沢郁)
ショウナンバシット(牡4、栗東・須貝尚介)
ソールオリエンス(牡4、美浦・手塚貴久)
5歳馬 [4-4-0-23]
ショウナンマグマ(牡5、美浦・尾関知人)
ジオグリフ(牡5、木村哲也)
ドーブネ(牡5、栗東・武幸四郎)
ボーンディスウェイ(牡5、美浦・牧光二)
マイネルクリソーラ(牡5、美浦・中野栄治)
マテンロウスカイ(セ5、栗東・松永幹夫)
ラーグルフ(牡5、美浦・宗像義忠)
レッドモンレーヴ(牡5、美浦・蛯名正義)
6歳馬 [1-2-2-23]
イルーシヴパンサー(牡6、美浦・久保田貴志)
ソーヴァリアント(牡6、美浦・大竹正博)
タイムトゥヘヴン(牡6、美浦・戸田博文)
テーオーシリウス(牡6、栗東・奥村豊)
ホウオウリアリティ(牡6、美浦・高木登)
7歳以上 [1-0-2-30]
ヒシイグアス(牡8、美浦・堀宜行)

過去10年における中山記念 馬齢別成績表

③重賞実績~中距離で重賞勝ちが連対条件

別定G2戦らしく実績面のハードルは高めで、過去10年の連対馬が16~2000㍍重賞で勝ち鞍がなかったのは、当時重賞初挑戦だった17年2着サクラアンプルールだけ。優勝馬は、すべて条件を満たしていた。なお、3着も例外は3頭だが、21年以降の過去3年に集中している。

中距離(芝1800㍍以上)で重賞勝ち馬
エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)=G2毎日王冠
グリューネグリーン(牡4、美浦・相沢郁)=G3京都2歳S
ジオグリフ(牡5、木村哲也)=22年G1皐月賞
ソールオリエンス(牡4、美浦・手塚貴久)=23年G1皐月賞
ソーヴァリアント(牡6、美浦・大竹正博)=G3チャレンジC
ヒシイグアス(牡8、美浦・堀宜行)=G2中山記念
ラーグルフ(牡5、美浦・宗像義忠)=G3中山金杯

過去10年における中山記念 性別・東西厩舎別成績表

④波乱の主役~逃げタイプ

23年のドーブネは前走がOP特別の白富士Sだったせいか、他に先手候補が見当たらない組み合わせでも上位人気にならず、3着に逃げ粘って3連単12万馬券の立役者となった。他にも22年の勝ち馬パンサラッサは2人気だったが、17年3着時のロゴタイプは7人気、18年3着マルターズアポジーも6人気で馬券圏内に粘り込んでいる。この4頭中3頭は、前走も主導権を握っていたので突然戦法を変えたわけではなく、逃げ候補を探すのも容易だったはず…。

逃げタイプ(近2走以内に逃げた馬)
テーオーシリウス(牡6、栗東・奥村豊)
ドーブネ(牡5、栗東・武幸四郎)

過去10年における中山記念 脚質別成績表

【戦術ポイント】

[軸馬の狙い方]

まずは9人気以下が馬券に絡まないことは、3連単を購入する時にも大前提。軸を選ぶなら1・2着は4~5歳馬、マルチで流す場合は4歳馬が候補か??

近年の傾向からは、中山金杯組で前走3着以内の馬がいれば有力。該当馬がいなければ、1着候補は前走G1組になってくる。

過去10年における中山記念 種牡馬別成績表

「相手馬の狙い方」

注意したいのは、2着と3着の傾向に差がある点。特に5歳馬は3着がないので、フォーメーションで買って、思い切ってノーマークにする手も?? これは1人気も同様で、2・3着から外して、点数を減らしても良さそう。

過去10年における中山記念 騎手別成績表

[注 意 点]

(8歳以上の高齢馬)

7歳馬は23年の優勝で久しぶりに連対を果たしたが、通算成績は分が悪く、さらに8歳以上になると [0-0-0-12] と全滅。13年3着が最後の好走例。過去10年に馬券対象は1頭もいなくなった。

8歳以上 [0-0-0-12]
ヒシイグアス(牡8、美浦・堀宜行)

過去10年における中山記念 馬体重別成績表

(前走3着以下のOP特別組)

OP特別組 [0-1-2-19] と、22、23年に続けて3着と複穴に押さえが必要だが、馬券に絡んだ3頭はすべて前走が2着で、3着以下になると [0-0-0-15]。意外に対象馬は少なくない。

前走3着以下のOP特別組 [0-0-0-15]
グリューネグリーン(牡4、美浦・相沢郁)
ショウナンマグマ(牡5、美浦・尾関知人)

過去10年における中山記念 生産者別成績表

(枠番)

枠連で2枠が出たのは10年が最後で、それ以降は3着1回が最高着順。必然的に馬番2番枠も未連対が続いている。

過去10年における中山記念 枠番別成績表
過去10年における中山記念 馬番別成績表

[注 目 デ ー タ]

①4~5歳馬or前走・G1の6~7歳馬
②近2走以内に芝G2&G3で1着or芝G1で3着以内
③O型コースの芝1800㍍オープンで連対実績
④父サンデー系or父キングマンボ系

ちなみに、すべて該当したのは エルトンバローズ 1頭のみ。

*「モバイル サラブレの重賞のツボ」を参考に抜粋。


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