感想　ファミレスを享受せよ

初投稿で不馴れです。また、薄い感想ですがご容赦ください。

⚠️ネタバレ注意です⚠️

人間の不完全さ

人間の未熟さや生命の有限性を、色々と超越した生命体が魅力的に思ったり反対に見下したりなんだりと言ったストーリーは割と見かけますが、月の民の思考回路や根幹の考え方は人間とほぼ同じであるのがこの作品の素敵なところだと思います。不必要なのに自身に名前をつけてみたり、反対に便利だからと番号で呼んでみたり、後輩を気にかけたり、人のために命(語弊がありますが)を捨てたり……。
そのため、主人公が本作品で最も超越的な存在であるような印象を受けました。プレイヤーの没入感のために主人公の情報を最小限とすることは理解できます。しかし、最後の4人の会合で、主人公に関する情報を明らかにし、かつ特筆すべき人生を送っていないということを強調したのは何故でしょうか。また、エネルギーをもて余して資格試験をたくさん受けているという情報も超越的で、人間特有の弱さを感じさせません。
主人公がいなければ、ムーンパレスからの脱出が叶わなかったことは言うまでもありません。しかし、有限をもて余すな、行動しないと何も変わらないぞ、という攻撃的なメッセージを作者が伝えているとも思えません。主人公が優しさで包み込んでくれるような存在であるとも思えません。主人公の存在を私のなかでどう消化するか、まだ決めかねています。

総当たり

このゲームは、GW最終日に怠惰に過ごした日々を取り返そうと焦って始めました。そのため、箱を開ける時に総当たりでパスワードを入力しなければならないかもと考えたとき、げんなりしました。今日中に終わらせたいのに、という焦燥感がありました。こちらは1日のなかの10分ですが、ゲームのなかでは何百万年、というギャップが堪らなく面白かったです。総当たりの時も割と時間がかかったのがよくできているなと思いました。私はその時間スマホをいじっていましたが、主人公はダイヤルを回し続けていたのだと思うと……。
プレイヤーは暇で、主人公は暇じゃない状況は楽しかったです。
あと曲がめっちゃいいですね。ピアノバージョンの失踪感が好きです。

初投稿ですが、書きなぐるのが楽しいですね。ありがとうございました。