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歯は万事だいじ(元夫の悪口③)

※超ブラックれみにつき注意※


私の両親はマメに歯医者に行く人で、私のことも小さな頃からよく歯医者に連れて行ってくれた。
虫歯ができればすぐ治す。
詰め物が取れればすぐ治す。
「早く歯医者に行って早く治療すれば、早く治るし、一番痛くないんだよ」と教わった。

もちろん歯医者なんて行きたくなかったけど、「歯医者は、行くもの」と学習した。

その教えは体に染み込んで、親の手を離れてからも自然に守り続けた。
詰め物が取れたり歯がしみたりすると「歯医者に行かなきゃ!」と焦るくらいに。


そんなわけだから、元夫と結婚して、元夫が「歯磨きをしない人」だとわかった時は、かなりの衝撃だった。
私とのデートの前だけ念入りに磨いてきていたみたいで、一緒に暮らし始めるまで歯磨きの習慣がないことに気が付けなかった。


年中、虫歯が痛い痛いと言いながら、歯医者に行こうとしない。
義母も同じタイプで、60歳の時点で総入れ歯だった。
親が連れて行かなければ、子も歯医者になんて好んでは行かない。
この時ほど「教育って大事だな。親に感謝だな…」と思ったことはない。

歯槽膿漏で歯がグラつき、虫歯で痛い思いをしたうえで、次々に歯が抜けていく元夫。
私がいくら歯医者を勧めても「忙しくて行っている暇がない」と言う。

「あのねぇ、、、
みんな、忙しくても、なんとか時間を作って歯医者に行ってるんだよ?
暇だから行ってるわけじゃない。
あなたはただ面倒くさがってるだけ!」

どれだけ言っても「うるさい」とキレて、行かなかった。
その結果、結婚期間10年の間に、下の歯は全滅した。
上の歯はブリッジだけど、支えの歯が倒れたら、ブリッジもつかなくなるだろう。
これまでなんども部分入れ歯を作っても「めんどくさい」と言って付けずに、付けないから合わなくなって、お蔵入りしてきた。
そもそも歯磨きをしない人間が、入れ歯の衛生的な管理なんてできるわけがない。


そんなわけで下の歯が無いから、噛み砕けないし、嚙み切れない。
数年前、私の出した夕飯のしいたけステーキを見て「きのこは嚙み切れないから、細かくしてきて」と言いだした。
「自分でやってよ」とナイフを渡しても突き返し、「めんどくさいから、れみがやって!」と言う。

私は言った。

「嚙み切れないのは、自分が歯医者に行かなかったからでしょ?
私は何回も何回も歯医者に行け歯医者に行けって言ってきたのに、言う事を聞かなかったから歯無しになったんでしょ?
なんでそんな人のために、私が食べ物を細かくしてあげなきゃならないの?
めんどくさいな!」



「じゃあ丸呑みするからいい!怒」

逆ギレした元夫は、きのこに限らず、嚙み切れないものは丸呑みするようになった。
何年もそうやっていて、それが原因ではないだろうけど、1年くらい前には胃潰瘍になったりした。
(そしてそれを私のせいにし、完全に愛想が尽きて離婚になったわけ)


嫌いな人間のために料理を刻んであげるほど私は優しくない。
言う事を聞かなかった人間の言うことなんて、聞くわけねーんだよ!

離婚を後押ししたのは、「こんなやつのために刻み食を作る老後なんてイヤだ」と思ったからというのもある。
介護もイヤ。
ぜったい、虐待するし。
お互いに不幸だわ。



自分の子どもたちには、自分の親からの教えを説いている。
「早く歯医者に行って早く治療すれば、早く治るし、一番痛くないんだよ〜」って。
あと、「歯医者に行かないと、お父さんみたいになっちゃうよ!」ってね。


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