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家計の見直し 自由な生活の第一歩

あれは、昨年の5月の連休中。入院している母を見舞うため実家へ帰る飛行機の中でした。
妻が持たせてくれた本を暇つぶしに読みました。
タイトルは「お金の大学」

時を少しさかのぼること昨年のお正月ごろ。clubhouseというアプリでいろいろな人のお話を聞き始めたころ、「お金の学校」という番組にハマっていました。

この番組の影響で、証券口座を開設したり、NISAを始めてみたりと、お金のことに関心を持ち始めていたころでもありました。

本のサブタイトルに「本当の自由を手に入れる」とあります。
「本当の自由ってどういうことだ?」
「お金があると、どんな自由が手に入れられるんだ?」
ちょっと拝金主義的な嫌な感じを受けるかもしれませんが、その時は単純にこの「自由」という言葉に惹かれていったのでした。
少し長いですが、「はじめに」を引用します。

「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」という、お金にまつわる5つの力を鍛えることでしか、自由な生活を手にすることはできません。この際、キレイゴトは一切抜きにしましょう。はっきり言います。
「お金なくして自由なし!」
これが、資本主義社会のリアルです。
多くの人が自由になれないのは、お金がないからです。お金がない原因は、お金について真剣に学んでこなかったからです。そもそも、日本の公教育には、お金に付いて学ぶプログラムが一切ありません。

私は、教員をしているので、生活していくのに困るほどお金がないわけではありません。かといって、自分の好きなこと、やりたいことがいつでもできるという「自由」がある暮らしには程遠い。

確かにお金について、学んできたことはありません。保険屋さんの営業トークにふむふむと納得したけれど、これは、決してお金について学んでいたわけではないのです。

そして、公教育にたずさわる者としても、お金のことなんて教えた覚えはこれっぽちもありません。このことが、教え子たちの将来の「自由な生活」に影響していたかもしれないなんて・・・・。

まずは自分がお金のことを学ぼう。そして、金融教育の本質を見極められるようになろう。
今回の記事では、そう決心した私が起こしたお金にまつわる行動、自由な生活の第一歩「家計の見直し」について書いていくことにします。

この本では、人生を豊かにする、お金にまつわる5つの力として
1貯める=支出を減らす力
2稼ぐ=収入を増やす力
3増やす=資産を増やす力
4守る=資産を減らさない力
5使う=人生を豊かにすることにお金を使う力
をあげています。

まずは、一丁目一番地の貯める力アップのための行動を起こすことから始めました。
毎月毎月出ていくお金=固定費の見直しからです。

1 通信費の見直し

通信費の見直し

私は、iPhoneSE2を使っています。
当時は、mineoを使っていました。あまり動画を見ることもなかったので、音声通話(10分まで無料)+データ通信(1GB )のプランで契約していました。確か1,980円だったように記憶しています。
auからmineoに乗り換えた頃は、3大キャリアの格安プランがまだ始まっておらず、その頃としては、かなり低価格で維持していたように思っていました。

ところが、3大キャリアでも格安プランが発表され、高品質でもかなりお手頃に運用できるようになる中、mineoのお得感がだんだん減ってきました。そして動画視聴の回数が増えて、データ容量が1GBというのもだんだんと苦しくなってきました。

色々調べていくうちに、容量無制限で1,200円ちょっとで運用できる方法を知ったのです。
それが楽天モバイル+mineoというプランです。

えっ?2つも契約するとかえって高くなるんじゃないの?
そう思われるかもしれませんが、実は、違うんです。

楽天モバイルは、女優の米倉涼子さんが教えてくれているように、1GBまでなら0円です。しかも、楽天Linkというアプリを使えば、通話が無制限にできます。
音声通話用に楽天モバイルのSIM(契約者情報が記録されたチップ)を使って、毎月0円なり。

そして、データ通信は楽天を使わず、mineoのSIMを使うのがミソです。
mineoの1GBのデータ通信のみプラン880円に、パケット放題Plus 385円を加えることで、月々1,265円でデータ使い放題、楽天で通話し放題、というスマホのできあがりです。

これは、どのキャリアよりも最安のはずです。
ただし、使用上の注意が2つほど。
1 2つのSIMが使えるデュアルSIM対応のスマートフォンであること
2 楽天モバイルの通話が安定しないことがある

私の場合は、iPhoneSEを使っているので1については大丈夫。
2については、確かにそんな時もあったけど、まぁ、あまり気にならないかな。通話自体もあまりしなくなりましたしね。今はほとんどLINEですから。

設定方法等、詳しくはこちらにお世話になりました。

というわけで、これで月々700円ほど固定費を下げることに成功。
って、たった700円か!とお思いの皆さん、これで年間8,500円、家族3人分なら26,000円の節約になります。家族で美味しいもの食べに行けますよね。
最初だけ手間はかかりますが、あとは何もしなくても、勝手に貯まり続ける。これが貯める力になるのです。

2 光熱費の見直し

光熱費の見直し

次に狙いをつけたのは、光熱費です。

楽天モバイルに切り替えた際に、ついでに楽天でんきに切り替えることにしました。

詳細な額は忘れてしまいましたが、その当時に使っていた電力会社よりも安くなったことはもちろん、楽天経済圏に入ることでお得度が増すということが大きかったのです。

楽天経済圏とは
証券会社・銀行、電気、携帯電話といった生活に関わるサービスを楽天に統一し、楽天ポイントを貯める・使うというサイクルを作り出すこと

そのカラクリは楽天SPU(スーパーポイントアップ)というプログラム。

例えば、今回の私の場合、
・楽天会員で+1倍
・楽天モバイルで+1倍
・楽天カード通常分で+1倍
・楽天カード特典分で+1倍
・楽天証券で楽天ポイントを使って投資すると+1倍
となっていて、通常の5倍の楽天ポイントが貯まっていくという仕組みになっています。
全部で16サービスと連携することで、最大15倍まで伸ばすことができるそうです。(2022/2現在)

あれ?楽天でんきのポイントはどこへ行ったのでしょう?
そうなんです。楽天でんきに切り替えた一つの動機でもあったSPUの対象から昨年6月で外れてしまったのです。
2021年中に改悪が続いた楽天経済圏。
PayPay経済圏、Line経済圏、au経済圏、ドコモ経済圏と○○経済圏と呼ばれるものものもありますが、私にとっては、それでもなお、楽天経済圏が一番メリットがあります。

電気の次は、ガスです。
私の家は、プロパンガスを利用していますので、都市ガスと違って、料金が下がる可能性が大だったのです。

こちらのサイトで地域の適正料金を調べ、どれくらい安くなるかを調べると、他社に乗り換えることで、毎月1,000円ほど下がることがわかりました。
協会の担当者がとっても親身になって相談してくださり、スムーズに手続きが進みました。

と言うことで、光熱費を見直したことで、毎月約2,000円、年間24,000円ほど固定費を下げることに成功しました。

3 保険の見直し

保険の見直し

さて、ここからが本丸、保険の見直しです。
なにしろ毎月90,000円を越える保険料を支払っていたのですから。

私はこれまで、単純に、不安に備えるのが保険だと思っていました。
だから、親身になっていろいろ勧めてくれた保険屋さんの話に乗っかってどんどん保険料がふくらんでいったのでした。

本来、保険はただ不安という感情で判断するものではなく、数字で考え、理性で判断しなければならなかったのです。

次の2つの条件を満たすトラブルには保険で備えておく必要があるな。
(1)起こる可能性は「超低い」けど
(2)現実に起きてしまったら、損失が「超大きい」

つまり、低確率・大損失なものにこそ保険に入って備えるべきだったのです。

(1)がん保険

この考えで、私の加入している保険を見直してみると、まず、がん保険は見直す必要があるということがわかりました。
その理由はズバリ、
「がん治療には意外とお金がかからない」
ということです。つまり、低確率であるものの、生活が立ち行かなくなるほどの大損失にはならないのです。

保険のセールストークの一つに
「がんになったらお金がかかりますよ。」
というものがあり、だったら保険で備えるか、となるわけですが、きちんと調べてみると、これは保険会社の不十分な説明であることが分かります。

まず、がんになったら一体いくらかかるのか?ということですが、
こちらを見ると分かります。

こちらによれば、例えば、がん死亡率第一位の肺がん(小細胞肺がん 限局型ステージ)の場合、治療費総額(5年間治療)は約2,966,000円かかると書かれています。治療1年目の手術にかかるお金が高いんですよね。約2,520,000円と高額になります。
ただし、がんの種類は多く、治療法、治療費はさまざまで、実際の治療では、3人に2人くらいは50〜100万円くらいで済んでいるとも言われています。
それでもやっぱり高いじゃんか!となりますが、自己負担額はここまでかかりません。

日本には、公的医療保険として、高額療養費という制度があります。

高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。

例えば、がんの手術に100万円かかったとします。
自己負担は3割なので、30万円支払う必要があります。
しかし、高額療養費制度を使えば、平均所得の世帯では、自己負担上限は9万円になります。
つまり、月に100万円を越える治療費が発生したとしても、実際には9万円を負担すれば0.Kとなります。

ということで、私の話に戻しますと、夫婦二人で毎月10,000円程度、年120,000円がかかっていました。保険会社に多額の手数料を払いながら貯めるよりも、自分で貯金して備えた方が良いということになります。

ということで、がん保険は解約!

(2)医療保険

同様の考え方で、医療保険も見直してみました。すると家族5人で月に30,000円弱、年間では360,000円もかかっていました。
こちらも手厚い保障の公的医療保険があるので、民間の医療保険で備えるよりも貯金で備えた方が良いという結論になりました。

この項の最初に述べたとおり、民間保険は確率小・損失大のものに備えるべきものであって、公的医療保険に手厚くカバーされている日本であれば、確率小・損失小となるがんやその他の病気には、貯金で備えた方が良いということになります。

ということで、医療保険も解約!

(3)生命保険

もしも、稼ぎ手である私が働けなくなってしまったら、死んでしまったら・・・・。
残された家族はどうやって暮らしていけばいいのか・・・・。
この不安に応えるべく、生命保険にもたーんと入っていました。妻と私で月45,000円ほど。ただし、保障のみのいわゆる「かけ捨て保険」ではなく、「貯蓄型保険」とよばれる保険でした。
貯金もできるし、運用してくれているから、長期間続けて満期になったら、増えてふえて戻ってきてくれて嬉しい。なんていい保険があるんだろう、って、契約当時は心底思ったものです。

でも、それは、少し違っていたのです。
貯蓄型保険商品は、いろいろな種類が出ていますが、乱暴にいえば、どの商品も概ね、うすーい保障がついている、高い手数料で運用している投資商品にすぎなかったのです。
それなら、自分で投資をした方が良い。同じ年数運用することを考えると、リターンが大きく違います。
近年では、オンライン証券会社の商品が充実し、ほとんど手数料をかけずとも手軽に自分で投資ができるようになりました。
また、政府も投資を推奨していて、NISAやIDECOなど税制優遇措置も行ってくれています。

保険は保険。貯金は貯金。投資は投資。混ぜるな危険。

もしも・・・に備えるには、収入保障保険のような掛け捨て保険で備えればいいのです。

とはいえ、この頃すでにかなりの資金を投入してしまっていたこの貯蓄型保険。
途中解約を行えば、元本割れが生じてしまいます。支払ってきた額よりも返戻金の方が少ないということになります。今解約すれば、総額で50万円ほど損をしてしまうことがわかりました。
しかし、このまま保険で運用を続けるよりも、やっぱり自分で積立投資をしていこうという結論にいたりました。そうすることで、この損失は十分取り返すことができそうです。

ということで、掛け捨ての収入保障保険以外は全て解約。
この収入保障保険と、もう払い込みが終わっている生命保険、さらに遺族年金、そして貯金、資産などで、残された家族のことを守ることができます。

(1)〜(3)の保険の見直しをすることで、月額約80,000円の固定費を下げることができました。

まとめ

今回の記事では、自由な生活のための「家計の見直し」について書いてきました。
貯める力アップのための行動として次の固定費の見直し、年間約100万円の固定費を下げることができました。

1 通信費の見直し
 スマホのキャリアを楽天モバイル+mineoの併用にすることにより、月額約700円、年額約8,500円の固定費を節約できました。
2 光熱費の見直し
 電気とガスを見直したことにより、毎月約2,000円、年間24,000円ほど固定費を下げることに成功しました。
3 保険の見直し
 がん保険、医療保険、貯蓄型の生命保険を全て解約し、月額約80,000円、年額960,000円

お金のことを真剣に学び始め、そして、行動に移すことができたのは、書籍「お金の大学」を読んだことをきっかけに知った「リベシティ」というコミュニティのおかげでもありました。

ここに集まる人たちにたくさんの刺激と知識をもらって、行動に移すことができたのです。
そして、固定費見直しで生まれた資金を使って、今度は増やす力を鍛え始めるわけですが、このことについては、また別の機会に。

今回の記事は長くなってしまいました。お付き合いありがとうございました。

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