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母の旅立ち、私の見送りへの道 8月~9月編 1/35

この記事は母が旅立つまでの道のり、私が母を見送るまでの道のりを綴ったものです。


まず最初は母が身体の異変を感じ取ったと思われる8月、初期の診察結果が出た9月の母の日記から紹介。全部は載せきれないので一部抜粋となります。


8月

【記述日不明】

8月になってこめかみのホクロが急に大きくなり、首にしこりがあることに気付く。定期健診の時に相談してみよう…。早く検診の日にならないかな…。

【補足】ここで言う定期診断とは、10年以上前に大腸がんの手術でお世話になったM病院の2か月1回の定期診断。患部が異なるものの他所の科を紹介してもらえないかな…という感じのものと思われる。

8月24日

こめかみ(左目横)の ほくろ(黒い腫瘍)がチクチク、ジワジワと痛み出す。ここ数日間でかなり痛が増した感じ。

8月25日 M病院

M病院。定期健診(大腸がん後の定期健診)にてほくろの件と首の痛みを訴え、ほくろは除去できないかと相談すると、その先生に耳鼻科を紹介される。そして耳鼻科の先生よりO病院を紹介されることになる。

【補足】
O病院は市内で一番大きな病院。
M病院にはもともと皮膚科が無いのでO病院への紹介となった。

8月28日 M病院

M病院にて医大の紹介状を受け取る

8月30日 O病院

O病院にてほくろの診察を受ける。
皮膚科・耳鼻科にて患部の診察で悪性黒色腫の声。
同時に心電図、肺活量、首のエコー検査、採血、採尿なども行う。
首のエコーでは耳下肉腫(耳下腺腫瘍)の可能性を示唆される。

朝8:30から16:00までの長い一連の検査を終えて、やっとの思いで帰宅…。

【補足】
病名は悪性黒色腫。後に治療をしない方針を伝えた為、その他の症状での診断結果はなし。この診断結果が全てであり、最終的には悪性黒色腫の悪化で亡くなったという事になる。

9月

9月5日 O病院 耳鼻科

首の痛みはリンパ球の腫れの為で、こめかみほくろ(腫瘍)に関連したものという診断。9/29に入院して10/2にこめかみのホクロ除去(皮膚の移植)と首のリンパ手術を打診されて承諾。

【補足】
後に母から聞いたが、リンパの手術は医師も躊躇したという。病巣を取った所で…という思いもあったらしいが、少しでも早く取り除かないといけないという判断だった模様。

9月6日 O病院

PET検査。
帰宅後に家族(私)にO病院への入院と、以降の家の生活にしての話し合い

9月12日 O病院【がん転移を示唆】

9/29に向けた入院の説明。同時に耳鼻科へも行くが待ち時間が2時間以上。
PET検査では骨盤(正しくは右腸骨)に何か異常があった(がん転移を疑う集積あり)との報告を受ける。

9月13日 O病院 皮膚科【皮膚がんステージ4を示唆される】

皮膚の組織検査の再検査したいとの事。
まだ最終的な診断では無いものの、皮膚がんステージ4を示唆され、免疫治療の説明を受ける。

9月15日 O病院 形成外科

MRI検査

9月19日 O病院 【手術説明】

耳鼻科 皮膚科、形成外科でそれぞれ手術の説明を受ける

9月22日 O病院【胃カメラ】

胃カメラ検査。
鎮静剤ありでお願いしたが、終わった後にふらつく感じ。
何とか帰宅…。

9月25日 O病院【大腸カメラ】

大腸カメラで2Lの洗浄剤には辟易としたが、何とか無事に終了…。
ただガンはあったようで、小さなポリープの一つを切り取ってもらった

9月26日 【患部から出血】

こめかみのホクロから出血。
ポタポタと流れ落ち、ガーゼで押さえ込む

9月27日 O病院【がん転移の告知、全ての決断の元となった日?】

消化器内科・・・検査の結果で胃は綺麗との事。大腸で見つかった大きいポリープはガン?
皮膚科・・・手術の説明 免疫治療は考え中と先生に伝える
整形外科・・・骨盤両方にガンが転移していると言われる
耳鼻科・・・手術の説明

この日も朝から病院詰め。帰宅は17:00…

【補足】リンパの手術を目前に控え、検査結果の報告と手術説明の為に病院詰め。その中で整形外科から「ガンが骨に転移している」と言われたのはショックだったと思う。

9月29日 O病院 【入院初日・家族への手術説明】

家族(私)付き添いでO病院へ
9:00 耳鼻科で診察
9:30 入院手続き
10:00 病棟に案内される
荷物を看護師さんに預けて家族(私)と別れる。付き添いありがとう。

17:00~18:00 家族と一緒に改めて手術説明を聞く
(こめかみホクロ除去と皮膚移植、首リンパの摘出手術など)

【補足】
付き添いで病院へと言ったものの、病院の規則で家族は病室内に立ち入れず(コロナ過の影響)。入院用の手荷物を受付前で看護師さんに預けて一時退散。夕刻に再び訪れて詳しい手術説明を受ける。私からの質問していく過程で母本人も知らなかったような内容もあり、ちょっとショックを受けている感じ。想像以上に大掛かりな手術でもあり、後遺症の件も想像以上だった様子。

8月~9月編 まとめ

母の日記には8月に初めて身体の異変があった事を記入しているが、こめかみ部分のホクロが大きくなっているのは私が見ても分かっていたし、もっと前から異変は感じ取っていたと思う。

M病院の定期検診の際に初めて医師に相談したが、そこから紹介状を貰ってO病院の診察を受けたのが全ての始まり。8月下旬からは検査の連続で頻繁にO病院へ通う事になり、9月下旬には首リンパの手術を受ける。しかし一連の検査の中で皮膚がんステージ4、骨盤へのがん転移を宣告されている。

最終的に母が「治療をしない」という事を決めるのはもう少し先の事になるが、骨盤の両方にがんが転移していると言われた事が大きな決め手になっただろう。もうこの年(70を超えている)ではもう無理かもしれないと思った可能性はある。しかもこの日は4か所の科を回ってそれぞれ診断と今後の手術についての説明を受けている。すでに皮膚科で皮膚がんステージ4を宣告されており、更に骨盤両方にがんの転移…と言われた母の気持ちは察するに余りある。母上の気持ちの中では「もうダメだ」と思わせた大きな要因のだろうか。

まだこの頃は全然自力で歩けているし、歩くことが大きな負担にはなってはいない。なのでバスに乗って通院しているが、なにせO病院は大病院で診察が予定通りの時刻に行われない(待たされる)、会計ですら長時間待たされる事も多く、身体的にも精神的にも負担が大きかったと思われる。


【注意事項】

この記事を書いている私は医療に関しては素人なので記事の中で間違った認識、表現、名称を記述している可能性は高いです。さらに一部で感情論に走っている面もあると思いますが、なにとぞご理解と温かい目で見て頂けるとありがたいです。


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