出会いは 別れの始まり 喜びの中に 少しだけ 哀しみの色が滲む
進化でも 退化でも 老化でも ない ただ変化しているだけ
器が大きくなった そうではなく 受け止める 器の数が 増えただけだ
波長が重なれば 密室でさえも 立派な 舞台に 様変わり
幸福も悲劇も 安心も不安も 興奮も退屈も 全ては揺れ動く 振り子のよう
痛みは苦痛だが だからこそ 痛くない状態を 改めて 感謝できる
休みも仕事も どちらも現実なのに 皆 現実に戻ると言う 大型連休明けの初日
人間力という 言葉に煽られて 自己啓発と 心の病の 市場が潤う
見たくない その哀しみ 見たく は ないのに…
服は濡れ 靴下も湿った それでも観たい 作品があった 雨の一日
観光するでもなく ただ 新しく来た 街を歩く 贅沢な時間
意志は弱いけど 頑張っているように 見えるのは 単なる 強迫観念だ
見たいものだけを 見つめて 見たくないものは 見えているのに 見えないふりをする
メリトクラシーが 蔓延る この 競争社会は ワリトクルシー
指に インクがついて なかなか取れない 指紋の凹凸に 改めて気づく
信じるものは 何もない そう思いながらも 言葉を紡げることを 信じている