青空に桜の実のなる鯉のぼり
青き実や花なき時に万の花びら
実りけり万の花びら風に舞う
東京の花咲き満ちて舞い散るや
一面の花散る時に実りけり
雨水かな鳩の形で春を知る
凍雲や鳩のまるきは屋根の上
永遠のふゆを生きるや銀杏の樹
一日の葉の軽きかな冬の風
新嘗の稲のあとにも芽新し
朝の陽にまろがる鳩の春近し
鳥の鳴くことばとともに大祓
大寒の道はありけり一歩一歩
ふゆの陽にさくらの木あり声遠く
柴犬に餌やるひとの師走かな
一日や葉軽き銀杏 冬の燥
冬晴や爺からプロのカメラマン
国々のやまとのひとの姿かな
冬の燥一日乾く銀杏の葉