子なしの敵は、どこからともなく現れる
3年前、東京から大阪に引っ越すことになり、退去日に夫と一緒に不動産屋に鍵を返却しに行った。その地域では50年くらい続く不動産屋で、家の周りを500mくらい歩くと、二つ三つは管理物件を示す看板を目にするような、地元では名の知れた不動産屋だった。
鍵を持って行った私たちを対応してくれたのは、70代くらいの品のよさそうなご婦人だった。月1くらいで帝国劇場とかに通っていそうな雰囲気。退去することは既に伝えていたので、手続きをしながら「大阪のどの辺りに住むのか」「この地域の住み心地は