霜月の小春のごとき日の暮れて月照る空を蝙蝠の舞ふ (蝙蝠は写せませんでした)
上州に雲の早さよ麦の秋 麦秋の風や消印無き手紙 加那屋こあ 2024.4.11
鯉幟すいすい海老フライもまた 初夏や機影たちまち薄雲へ 加那屋こあ 2024.4.22
初夏や母に内緒で犬を飼う 夏蝶の影濃くなりぬ銀時計 加那屋こあ 2024.4.23
夏めくや白い土星の柄のシャツ ゆるっと男子はつなつの山手線 加那屋こあ 2024.4.20
夏めくやサックスの音まっすぐに 前髪に銀のピン留め夏来る 加那屋こあ 2024.4.18
夏の季語穴子の旨き冬はじめ 1並びたるチンアナゴの日
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海に弾丸 夏蝶を眠らせよ 死期いまだ知らさずにいて朝桜 加那屋こあ 2024.4.2
夏の季語負ひたる面で秋の壁攀ぢ登りをり蠅捕蜘蛛が 面〔つら〕 攀ぢ〔よぢ〕=よじ 蠅捕蜘蛛〔ハエトリグモ〕
素足まだ深さをしらずオフィーリア 初夏のシェイクスピアは新訳で 加那屋こあ 2024.4.26
出口みなビルにつながり百日紅 演じきる我の人生花茨 加那屋こあ 2024.4.30
快速を待つ間の冷やしたぬき蕎麦 運河また運河に注ぎ新樹光 加那屋こあ 2024.4.29
照りかえす金糸銀糸や薪能 色悪に脛の白さや夏芝居 加那屋こあ 2024.4.27
校歌まだ上手く歌えず聖五月 鳥風やビッグエッグの上に人 加那屋こあ 2024.3.30
山茶花をサザン花と脳が変換す サザンは夏の季語なりと聞き