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葉ざくらよかげとひざしの珈琲店

かきつばたかげも花咲く水のうえ

空にきえ空にあらわれつばめの子

一つ鳴く山そのもののかっこうが

いまの世におもいでの世に蛍とぶ

虹一重そらにしんじつのこるまで

消灯よ大地とねむるキャンプの夜

立ちつくすゆうぞらいろの潮干狩

こいのぼりときにかぜ吹く人生よ

絵はがきの風車とともに夏が来る

挿し活けて丸くひろがるかすみ草

たんぽぽようつむきのぼる坂の上

田一枚間をうつくしく植えてこそ

風鈴よ夜々生きたさがあるばかり

こころにもかぜをとおすか衣更え

ジョギングよ後ろすがたに緑さす

目つむってまたふるさとへ遠い夏

ちんもくにちんもく返す武者人形

からの巣よもうおもいでの燕の子

やどかりよ巻きこんで引く波の音