パラパラ読み世阿弥133葉 「上手だにもわろきところあり」 風姿花傳 第三「問答条々」 ...世阿弥のすごいところのひとつが、下手と上手をフラットな目で見ていること。 きちんと上手の上手たる努力の部分はみとめた上で、下手な人の必死さや体当たりできる度胸なども誉めている
パラパラ読み世阿弥 118 「自然居士の物まね,高座の上にてのふるまひを,時の人,十六,七の人体に見えし」 風姿花傳 第七「別紙口伝」 ...つづき 観阿弥の演技についての記述. この16,7歳に見えたという舞台をした時の観阿弥は四十路を越えてから. 年々去来の花を極めた演者
パラパラ読み世阿弥 41 「稽古の劫入りて、垢落ち(洗練され)ぬれば この位(生得の位相当のものが)おのれと(自然と)出で来ることあり。」 風姿花伝 第ニ「問答条々」より …"垢抜ける"という 室町からの共通認識にちょい痺れるのは私だけかしら♡♡♡
パラパラ読み世阿弥136葉 「花と申すも去年(こぞ)咲きし種なり」 風姿花傳 第七「別紙口伝」 …珍しさの流れ。同じ花は2度咲かない。 様々な植物が季節ごとに咲かせる花。年に1度しか咲かないことがまた、花を美しく見せている。 努力の種が時々に応じ花咲くの意味にも見える🌸
パラパラ読み世阿弥132葉 「老人の物まね、この道の奥義なり」 風姿花傳 第二「物学条々」 ...重く扱うのは、わざとらしい芸にならない為もあるやろけど 加齢延年を寿ぐ申楽では 老人の存在自体が現代の感覚と違うと思う🤔 御神木への敬いや 老木の神性へのよりそいに似てる
パラパラ読み世阿弥131葉 「神さび、閑全たるよそほひ」 至花道「二曲三体事」 ...直訳するまでもなく、とてもステキな超越した身体操法の極み 閑全は、静かで端正な美しさ。 この表現が、現代の能の舞姿に直結してるんやろなぁ🤔 物まねを超越し、人間くささを排除した表現法
パラパラ読み世阿弥129葉 「元次、芸能感人たるによつて、是を又伝フル所也」 風姿花傳 第七「別紙口伝」 ...この元次が気になる人物 一説に、元雅の兄とされる五郎か?とも言われる そうなると世阿弥の息子は3人 でもその史料の信憑性が微妙...🤔 そこが歴史の面白いとこ
パラパラ読み世阿弥 125 「人に油断させて勝つことを得る」 風姿花傳 第七「別紙口伝」 ...当時の演能は座同士の対決 兵法書のように勝負に対する心構えの言葉も続く 何をもって勝敗とするかは、今と感覚が少し違う 面白いと思わせたもの勝ち N-1グランプリやってほしいな
パラパラ読み世阿弥 120 「上果の芸風」 至花道「二曲三体事」 ...最上級の芸態。 <上果> 優れた結果や、修行の先の到達点の中でもとくに優れた点。 迷いを去ったさとりの境地のことも言うのだそうな。 仮名書きやと、じやうくゎ。 この仮名の表現がなんともいいなと思う。
パラパラ読み世阿弥 119 「後々までの芸態に 幽玄を残すべき風根なり」 至花道「二曲三体事」 ...ここでいう後々までとは,成人後までもという意味。 前段まで入門してからの心得を書いてある 幼少期は物まね芸はさせずに,歌舞音曲を中心にお稽古をさせること.年齢相応の花が大切
パラパラ読み世阿弥 98 「わが風体の形木のおろそかならんは、ことにことに能の命あるべからず」 風姿花伝 第五「奥義云」 …自分の座の芸態の基本がしっかりしていないと、芸の成長や発展はありえないの意。 いつも思う。 リズム感がいいので心地よく読める。 厳しく優しい
パラパラ読み世阿弥 97 「たとへ一子たりといふも 不器量の者には伝ふべからず」 風姿花伝 第七「別紙口伝」 …この箇所は応永25年、世阿弥56歳の折に書かれている。 一子相伝の一長一短を痛いほどに見てきて、この境地に至ったのだろうな。 この後さらに跡継ぎで悩むことになる
パラパラ読み世阿弥 81 「憑き物の品々、神仏・生霊・死霊のとがめなどは、その憑き物の体をまなべば、やすく、たよりあるべし」 風姿花伝 第ニ「物学条々」より …とがめ=たたり。 なんと!憑き物の体(てい)を学ぶ?! そ、それはホンモノさんに? そこんとこ詳しく( ̄□ ̄;)!!
パラパラ読み世阿弥 79 「風体・形木は面々各々(めんめんかつかく)なれども、 面白きところはいづれにもわたるべし」 風姿花伝 第五「奥義云」より …天下の許されを得た演者は、 芸風や演技の形は各々変われども、どれも面白さがある。 そこに登り詰めるまでの方向性正しき努力♡
パラパラ読み世阿弥 78 「日を重ねたる申楽、 一日のうちは申すに及ばず、風体の品々を色どるべし」 風姿花伝 第七「別紙口伝」より …世阿弥の時代は、今と違って連日興行があった。 その日ごと番組ごとで細かく芸を変えて、 同じ人が何度見に来ても違う楽しさがあるようにと。
パラパラ読み世阿弥 77 「大網(たいこう)よりはじめて、ちち[些細]とあることまでも、 自然ゝに心にかくれば、 一期花は失せまじきなり」 風姿花伝 第七「別紙口伝」より …大網は根本。 細かい所まで心にかけ精進を続けると、時々の花を生涯咲かせ続けることができると。
パラパラ読み世阿弥 42 「しほれたると申すこと、花よりもなほ上のことにも申すべし。 花なくては、しほれどころ無益なり。」 風姿花伝 第ニ「問答条々」より …"しほれ"は花が散ったり弱ったりすること。 花を会得した上で、手に入れる事ができる境地。なんか凄みあるな〜
パラパラ読み世阿弥 75 「人の悪きところを見るだにも、わが手本なり。いはんやよきところをや」 風姿花伝 第三「問答条々」より …言葉ではわかってる。 うん、わかってる。 でも、これほど実践の難しいことはあるやろか。 なかなか、そうはいかんな~人は鏡やと思うのが関の山😂
パラパラ読み世阿弥 76 「ただ花は、見る人の心に珍しきが花なり。」 風姿花伝 第七「別紙口伝」より …不思議な事に、人って興味の無いことは 目にも耳にもはいらないように出来ているという。 珍しいと思わせるところに持っていく,その手前の技術というのもある気がするな。
パラパラ読み世阿弥 65 「当世、この道のともがらを見るに、芸のたしなみ[練磨]はおろそかにて、非道[本業以外]のみ行じ (以下略)」 風姿花伝 第五「奥義云」より …64葉にも書いた、観阿&世阿の危機感の部分。 安直に云うと見逃せぬ程副業が流行った。極道の意味ではなく😀
パラパラ読み世阿弥 59 「夜はまた陰なれば、 いかにもうきうきと、やがてよき能をして、 人の心花めくは、陽なり」 風姿花伝第三「問答条々」より …[うきうき]のニュアンスが今と若干違うとはいえ [心花めく]と相まって、この一文がめちゃくちゃ可愛い雰囲気に読めてしまう♡
パラパラ読み世阿弥 52 「花なくては、しほれどころ無益なり。それはしめりたるになるべし。」 風姿花伝 第三「問答条々」より …42葉にも書いた、この"花を得た境地"からの"しほれの境地" 興味深い!! 花ないまま萎れると"しめりたる"になるっていう。 絶妙の表現力🌸
パラパラ読み世阿弥 51 「経にいわく『善悪不二、邪正一如』とあり。 本来より、よし・あしきとは、何をもて定むべきや」 風姿花伝 第七「別紙口伝」より …善悪というのは、時代や場所や権力者によって変化する。 必要に応じて、必要とされる方が善になる。 今も昔も根本は一緒やな