夏の手前に春の温もり感じけり
快特の行くや父と子昭和の日
生きてるか私のこころは石のよう
春空に二羽の鴉の毛繕い
空っぽの洗濯籠や囀れる 西村和子
花は咲く人の思いに応えては時や思い通りにならずと
5月2日忌野清志郎の命日に 夏はみな亡き人想い響きけり
5月2日忌野清志郎の命日に 線路も鳴くよ音の響きの夏は来ぬ
龍天に登る七つの星や龍
尉鶲つる子と呼ぶとき六千万画素
青空に桜の実のなる鯉のぼり
新しき街に住みけり初燕
母の抱く子が抱く母の土曜日や
春暮るる父と幼子歩きけり
うつりけり亀の二人の春暮るる
亀ふたり同じほう見る暮の春
令和5年の年度末に花を観て 花は待つ花咲く花の花のとき去年の枯れ枝枯れていないか
春風や冬の月見て恋しくて
一日の気づきは今日の十年後
自らを知ったつもりになるな春