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Web3/クリプト業界で仕事をしたい人のはじめの一歩と、その後のキャリア形成

これからWeb3/クリプト業界で仕事をしたいと考えている人へ

「未経験ですがクリプト/web3業界に転職したいです。」という声は、HashHubで採用活動をしていて度々耳にします。

あくまで私の視点からですが、自社に限定せず業界に情熱を持った人はまだまだ入ってきて欲しいとも思っているので、その時話していることを書き綴ります。

私たちはリサーチと資産形成に関する2つのビジネスを軸にしているので、特にそのうちの1つのリサーチを起点に書きます。後半はリサーチャーを起点にしたweb3業界でのキャリア形成みたいな話でもあります。

まず、現実として、採用活動をしていて、「未経験・非エンジニア・完全に異なる業界出身・募集ポジションとぴったりハマるものは思いつきません・やる気はあります」という感じで、Twitterなどで声をかけていただいたり応募いただいても、残念ながらポジションを用意できず、心苦しながらお断りしてしまうケースが多いです。(いきなり冷たい感じですが、本当に心苦しいと思っております。)

一方で面談が進んだり、フルタイムではなくても業務委託などで一緒に仕事をしてみましょう、と話が進むケースで多いのは、過去にブログを書いていたりとか、SNSで情報発信しているケースは名刺代わりになりやすいです。

ブログやSNSでの情報発信は、発信している当人自体が勉強になりますし、「この分野に詳しくて情報まとめや考察ができます」という実績紹介でもあります。 それでしか判断できないの?という声もありそうですが、あくまで判断材料の1つとしつつ、前提知識が結構必要なクリプト業界ではこの小さな実績は重要です。

ブログやSNSでの情報発信は、やる気と根気、知的好奇心があれば、誰でもできます。それを一定以上のクオリティで半年間くらい続けている人が応募すると、そこそこの割合の企業やPJが「おっ?」とはなってまず面談はすると思います。 まずは取っつきやすいニュースまとめなどから半年間の情報発信コミットはお勧めです。

ハードルが低い実績作りは情報発信に限りません。
・DAOでのコミット(最初は無報酬で勝手にコミットするでも良いと思います)
・Duneでクエリ作成
などもあるでしょう。

この辺が1つではなく、2つ以上揃っていると業界内の仕事に困ることはあまりないのでは?という感覚があります。

このような実績の低いハードル作りを3ヶ月くらいすると、どこかしらにリサーチャーとして潜り込めるのではないかと思います。 リサーチをビジネスにしているHashHubはもちろん、内部にリサーチャーを複数名抱え、現在も採用しているクリプトPJや企業は多いです。

リサーチャーは未経験から業界に入りやすい役割の1つです。

web3業界でのキャリア形成パターンの例

ここからは一歩先の話ですが、「リサーチャーを起点にしてその後、どういう風にキャリア形成する?」という観点も考える必要あるなと最近よく思っています。

例えば当社ケースでは、リサーチ業務を主とする人材がスキルの高いエンジニアと同等以上の報酬提示を出来る状態にはなれていませんし、今後も不可能ではないとしつつも簡単ではありません。 また最初はリサーチャーとして業務をスタートしても、本人が長く続ける中で知的好奇心で駆動されるリサーチ業務に飽きを感じてしまうこともあるかもしれません。

リサーチャーの後のキャリア形成は、色々あると思っていて、私の観測範囲で多いケースではこのようなものがあると思います。

  • リサーチ能力をバックグラウンドにしたコンサルタント

  • PMや新規事業立ち上げ屋さん

  • 金融ストラテジスト(何処の会社でもあるわけではないですが、弊社のケースでは資産形成サービスをやっていることから、アセットマネジメント部門があります)

  • データ等を高いレベルで駆使する上級リサーチャー

リサーチをフルタイムでやると、日々調査業務をしながら色々なことを考えます。 「DeFiで自分が稼ぎたい」 「最近、あのお客さんのあの企業の新規事業部の人、この辺の分野気になっているからインサイトを与えたい」 「ビジネスモデル分析が凄く好き」 とか色々あります。

それは知的好奇心の向く方向によりますが、その向く方向次第でリサーチャーの次のキャリアも描きながら、フルタイムリサーチャーを行うというのは1つのあり方です。

個人の知的欲求を満たしながら、次のキャリア形成の下地作り・勉強を常にできるのがリサーチャーの良いところです。

また上で例示したキャリアまで行けると、仮にクリプト業界を離れることになっても、また別の業界にも転職しやすいですし、報酬などの観点でもキャリア形成しやすい気がします。英語中心で情報速度が異常に早い業界をキャッチアップしながら、コンサルタント業務をしたりアセットマネジメントに関わったりした経験は、直接的でなくとも血肉のスキルになるはずです。

スキルを掛け算して希少性の高い人材になるという話が有名ですが、それにも通じる話です。

3つのキャリアを掛け算して100万分の1の人材になる――藤原和博氏が語る人生100年時代の働き方

リサーチで培えるクリプト知識や調査能力と、何かをかけることで、人材としての希少価値を引き上げます。

また、免責しますが、他の仕事がリサーチャーに対して上級職というわけではなく、リサーチャーとして尖っていく道もあると思います。 例えば、凄く特異な分野でリサーチができる・企業や個人問わずその人のリサーチを読みたいという人が大勢いる・データ分析が非常に強いなど、色が出るとリサーチャーという職種で限定しながらさらに強い人材になれるかもしれません。

まとめ


本コラムの要点としては以下です。

  1.  業界に入るためには、ハードルの低い実績作りが大事

  2. リサーチャーはフルタイムで潜り込みやすいポジションの1つ

  3.  リサーチャーの後のキャリア形成も大事。リサーチしながら、より高い価値を生みだせるように「報酬面での人材価値向上」「業界問わず活躍できる人材になる」という側面において検討できると良い

きっかけはリサーチ以外にも色々あると思いますが、リサーチは業界に深く足をつっこむにはきっかけにしやすいです。他にもパターンはあるだろうとしつつも、クリプト/web3で仕事をしたい人が増えれば良いなという想いから一定の汎用性のある業界への入り方とキャリア形成について綴りました。

HashHubにはこの業界の入り口としてのリサーチャーのポジションはもちろん、コンサルタントや金融ストラテジストなどのポジションも社内に存在しています。

組織内でリサーチャーのポジションスライドの可能性も提示しつつ、Web3業界で仕事をしたい人にとっての入り口にもなれて、その後のキャリアも一定考えられる会社でありたいなと思っています。

引き続きHashHubでも採用をオープンにしています。ご関心をお持ちの方は以下ページを御覧ください。


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