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膝関節の異常アライメント 〜外反膝〜

外反膝(X脚)や内反膝(O脚)は、荷重線が外側や内側に偏るため膝関節の一側に負担がかかり、摩耗や変形、痛みが生じてきます。

外反膝(X脚)になる原因は様々あります。膝関節を構成する大腿骨や脛骨に加えて、股関節や足関節の骨が原因となることがあります。

膝関節の変形は、膝関節ばかりに注目しがちですが、股関節や足関節にも目を向けてみましょう!


外反膝・X脚の要因

過度の外反膝やX脚には複数の要因が関与する可能性があります。

受傷の既往、遺伝的要素、高いBMI値、靭帯の弛緩などです。

外反膝は下肢のどちらかの一端の異常なアライメントあるいは筋力低下の結果であり、またはこれらにより症状が悪化することもあります。

外反負荷を増加させる

股関節外転機構の潜在的なトルクの低下(股関節外転筋力の低下)や股関節内転筋の筋緊張は、大腿骨を正中方向に傾かせ、理論的には膝関節の外反負荷を増加させる可能性があります。

また、足関節の過度の回内が、脛骨の遠位端を正中線から離れて傾斜(外転)させることで、膝関節の外反負荷を増加することがあります。

それらにより、時間経過とともに、内側側副靭帯および隣接する関節包に加えられる張力が組織を弱化させる可能性があります。

さらに、膝の過度の外反は膝蓋大腿関節の軌道取りに悪影響を及ぼし、Q角を増加させ、膝蓋骨の外側弓弦力を増加させる可能性があります。前十字靭帯にさらにストレスを生じさせる可能性があります。

外反変形の影響

正常よりも約10°大きく外反変形を伴って立つと、関節圧迫力の大分部が外側コンパーメントにかかります。

この局所的ストレスの増加は、外側の片側性変形性関節症を引き起こします。これは、女性においてより頻繁に発生することが示されています。

膝関節置換術は、外反変形の矯正、とくに進行性で苦痛であり機能喪失を引き起こす場合に適応になります。



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今回の記事は以上になります。

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