西桜はるう

読むことと書くこと。 文章のお仕事のご依頼は→yuu₋haru224@yahoo.co…

西桜はるう

読むことと書くこと。 文章のお仕事のご依頼は→yuu₋haru224@yahoo.co.jp

マガジン

最近の記事

私の読書を取り戻す

読書が好きです。 小さい頃から図書館に通っていたし、中学生の頃はハリポタ一色に染まっていたし、高校生になり途中で不登校になった時も救ってくれたのは本であり、読書でした。 いつしか本に関わる仕事がしたいと思うようになり、書評ライターという仕事も経験しました。 残念ながら書評ライターの仕事は縁がなくなってしまい、辞めざる負えなくなってしまったのですが、本の魅力を文章で伝える仕事は今でもしたいという熱意は持っています。 しかし、ここのところ読書に対して発狂するほど苦しい思いをして

    • 未来へのビジョン

      今月はお出かけが目白押しでした(自分的には)。 4年ぶりの推しのライブ参戦、仕事がきっかけでハマってちいかわの「ちい活」に勤しんだり、そのちいかわの作者さんの原画展示会に出かけたり。 とにかく下半期は自分的にはかなり外へ出たなあと振り返っています。 今日は今年の反省と来年のビジョンを一日中考えていました。 考えすぎておかげで夕方から偏頭痛に(気圧のせいもあったのですが)。 毎年この時期に反省して「今年も何にもできなかった」と嘆くのがオチ。 今年も相変わらずの「今年何やってた

      • [書評]信じることは罪なのか?『食べると死ぬ花』(芦花公園)

        いやはや、えらいものを読んでしまった。 ホラー小説の類に入るのだろうけど、幽霊が出て来たり、心霊現象がほぼ起きない。 登場する人物はちょっと人生につまづいてしまっている人たち。 いや、ちょっとじゃないかな。 上手く立ち回れなかったり、ボタンの掛け違いだったり、なんというか、不器用でもあり、ズルくもあり、とにかく「人生上手くいってません」という人たちが主人公の連作短編集である。 その弱さにつけこむように「久根ニコライ」という人物が救いの手を差し伸べる。 この「久根ニコライ」は

        • 何がそんなに忙しいの?

          先日、妹から衝撃の事実を聞いた。 本を耳で聴く便利な「オーディブル」で、とある声優さんが朗読したものが倍速で聴くには合わずXで苦言を呈されていたらしい。 そのポストを朗読した張本人の声優さんが見つけてしまい、リポストしていたのだが、当たり前だけど声優さんなんだからおばあちゃんのセリフはゆっくりとおばあちゃんっぽく読むし、青年だったらハキハキと読むのは当たり前。 そのスピードやニュアンスの差が、倍速で聴くとどうも不自然で不満だったらしい。 ちょっと待ってよ。 現代人はドラマや

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        • エッセイ
          66本
        • 書評(ホラー)
          7本
        • 書評(国内ミステリ)
          12本
        • 書評(エッセイ)
          15本
        • 書評(国外ミステリ)
          3本
        • 文字で読む文学ラジオ
          1本

        記事

          読むことしかできない

          ここのところ、SNSで何もかも共有する世界に疲れてしまっている。 と、いうのも私は本が好きで、読んだ本をXとかThreadsとかInstagramに共有するのだけど、写真のセンスはないし、スマホでちまちまと文章(キャプション)を打つことが本当に苦手なのだ。 もちろん面白い本を共有して、次の読者に繋げる活動はしたいし、私の目標としては書評本を出版することだったり、アンソロジーを編んで出版することだったりするので、SNSでの布教活動というか、仕事に繋がるような活動はしていくべきな

          読むことしかできない

          【書評】汝、破ることなかれ『十戒』(夕木春央)

          ひゃー、すごいもの読んじゃったよー。 というのが、読了してからいちばんの感想だった。 『方舟』という衝撃作を世に送り出した著者の次の一手は? どんな切り口で読者を驚かせてくれるのだろう? 期待を込めて読んだ今作「十戒」はとんでもない怪作だった。 舞台は孤島。 その孤島を管理していた叔父が亡くなり、姪である里英(主人公)と、叔父の兄弟である父親と、その孤島をリゾート開発しようする関係者たちと、叔父の友人がやって来る。 孤島と言えば「クローズドサークル」。 ミステリの王道中の王

          【書評】汝、破ることなかれ『十戒』(夕木春央)

          ホームズ好きを名乗りたい

          ここ2日ばかり、仕事をしつつもよく動いた。 基本は在宅ワークでずっとパソコンに向かってるのだけれど、1年ぶりに美容院に行ったり(美容院に行くと必ず偏頭痛になるから、なるべく行きたくない)、偏頭痛なってしんどい体調をおして月末の猫たちのトイレ掃除&砂総替え(6個あります)をこなしたり、妹の部屋のベランダの片づけを手伝ったり(これがかなりの肉体労働だった……)。 疲れているはずなのに、夜中に何度も目が覚めて、眠れなくなったり。 新聞もニュースも暗い話題ばかり。 もう、ホント、やっ

          ホームズ好きを名乗りたい

          【書評】毒のない透明な世界『世界でいちばん透きとおった物語』(杉井光)

          発売日に買ったのに、今まで読めなかったこちら。 私はひねくれ者なので、あまりにも世の中で激推しされると読めなくなってしまう。 「そんなに人気なの?ふーん」と冷めた態度で積ん読行き。 しかも「電子書籍化不可能」。その文言でさらにこじらす私。 というわけで、発売してから約4か月経ってようやく読んだ次第なのである。 大御所作家の愛人の息子で、会ったこともないその父親が癌で亡くなった。 主人公はその大御所作家の父親を亡くす前に、交通事故で母親を亡くしている。 関わりも持たないように

          【書評】毒のない透明な世界『世界でいちばん透きとおった物語』(杉井光)

          夢の点検

          今週はずっと自分の目標について悩んでいた。 というか、今年に入ってからずっと同じことで悩んでいる。 繰り返し繰り返し自問自答をし、やっと答えが出たと思ったら気が付けば同じことで悩み、日記もそればかり。 「いい加減にしなさい!」と自分に言いたくなってしまうのだけど、でも将来についての悩みだからそうも易々と答えが出るわけでもない。 私は書評ライターをしていた時代があった。「あった」と過去形なのは、今は「書評ライター」という形では仕事を受けていないからだ。 私はライターになりたい

          読書だけだったあのころ

          私の読書のキッカケは、母が勧めてくれた偉人の伝記漫画からだった。 家の近くに大きな図書館もでき、2週間の期限に1人15冊借りることができたので、目一杯借りてとにかく読んだ。 偉人の伝記漫画の次は「学校の怪談」シリーズにハマって、怖いのが苦手なくせに「トイレの花子さん」とかを読んできゃあきゃあ1人で騒いでいた。 私が小学校2年生のときに「ハリー・ポッターと賢者の石」と「ハリー・ポッターと秘密の部屋」がセットで販売されて、子供に与える児童書にしては少々お高めだったのに、母はなんの

          読書だけだったあのころ

          【書評】書きたいものを見極める『べらぼうくん』(万城目学)

          変わった人だなあというのが読み始めた印象だった。 万城目学が小説家になるまでの紆余曲折が綴られたエッセイ集なんだけど、浪人したり(京大生だったことに驚き!頭いい!)、工場勤務したり、工業勤務で貯めたお金を引っ提げて上京して小説家を目指したり、行動力が半端ない。うらやましい。 でも節々に感じる「この人きっとおもしろい人なんだろうな」というテンション。関西人だからだろうか。独特のノリというものを文章から感じる。 実は私は彼の著書を一冊も読んだことがない。一昨年ぐらいに「バベル九

          【書評】書きたいものを見極める『べらぼうくん』(万城目学)

          【書評】当たり前過ぎて忘れてたけど『くもをさがす』(西加奈子)

          かんちがいしていた。 タイトルの「くもをさがす」の「くも」を私は「雲」だと思っていたのだけど、いざ読み始めてみたらスパイダー、つまり虫の方の「くも」のことだったのだ。 この本は旦那さんとお子さんとカナダに滞在中にがんになった西さんの闘病記(本人は「闘病」という言葉を避けているけど)で、初のノンフィクション。 タイトルの「くも」の正体を、西さんは亡くなったおばあちゃんだと言っている。 なぜなら、がんが発覚したキッカケがくもに噛まれたことによる湿疹で病院へ行くことになっせいだった

          【書評】当たり前過ぎて忘れてたけど『くもをさがす』(西加奈子)

          【書評】とにかく見方を変えよう作戦『ミライの源氏物語』(山崎ナオコーラ)

          源氏物語を実は読んだことがない。 何回かチャレンジしたことはあるのだけど、いかんせん長い。 あと口語訳が合わなかったのかかなり読みにくかったことに加えて、そこまで恋愛物語に興味がなかったのもある。 いや……だって……プレイボーイのラブストーリーなんか読んで何が面白いんだろうと思ってたんですよ、ごめんなさい。 と、まあ私の前置きは置いておいて。 この本は源氏物語を読んでいなくても大丈夫(フワッと「平安時代の恋愛物語なんだな」ということだけは知っておいた方がいいけど)。 源氏物

          【書評】とにかく見方を変えよう作戦『ミライの源氏物語』(山崎ナオコーラ)

          刺さる日本語と苦しいコナン愛

          映像作品が苦手だ。 ここでいう映像作品とは、映画、ドラマ、アニメなどの映像で見る作品のことだ。 持病になっている統合失調症を発病する前から私はそういった映像作品が苦手だった。 何故かというと、耳で聞く日本語が刺さるからだ。 どういうことかというと、例えばラブストーリーの途中で恋人と喧嘩になるシーン。「あなたのことなんか嫌い」はまだいい。いわゆる罵詈雑言的な言葉の応酬になった日には、いくら作り物だとしても自分に言われいるようにその罵詈雑言が心に刺さる。 シリアスなシーンとなれば

          刺さる日本語と苦しいコナン愛

          【書評】アイドルのトライ&エラー『TRY48』(中森明夫)

          私はいわゆるジャニオタ(ジャニーズオタク)で、女性のアイドルにはまったく興味がない。 同族嫌悪というものが働いているのか、キラキラと輝く女性を見るとその放つ光が眩し過ぎて直視できず目を背けてしまう。歌う歌詞も女性目線の恋愛ものが多く感じられ、恋愛に興味のない私は聴いていて微妙に感情移入ができない(だからといって、男性目線だと感情移入できるかと言ったらそういうわけでも決してない)。 なので、私にとってのアイドルはジャニーズだけだし、もちろん女性アイドルを何グループも知ってはいる

          【書評】アイドルのトライ&エラー『TRY48』(中森明夫)

          本の予約は未来の予約

          持病が悪化してなかなか外へ出かけることができなくなった。 それでもTwitterで日々本の情報を漁っているもんだから、欲しい本はわんさか増えていく。 そんな私にネット書店はやさしい。欲しい本はポチれば次の日には届くし、関連して「こんな本好きじゃない?」とおススメされた本が好みのツボを絶妙に抑えていて一緒に買ってしまうこともしばしば。 街の本屋が減っていくことが嘆かれているニュースを目にすることがあるので、本当なら地元の本屋に貢献したい。だけどなんせ出かけることができない。申し

          本の予約は未来の予約