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【精神疾患】発症・通院から8年かかってようやく明確に診断名をもらえた話。

こんにちは。

春野太陽です。

本日2つ目の記事執筆。

1月に仕事をクビになってからグループホーム入居の目処が立つ今の今まで

たくさんの記録や経験を書き留めてきていたので

落ち着いてきた今になってまとめ書き大放出!


さて、本題ですが、

私には発症からこの8年間、診断名がありませんでした。

正確には、【主治医ごとに私の診断名を持ってはいたのだろうけれど、私にはっきり告げてくれることがなかった】という感じかな。

はっきり告げなかった理由は

「告げることに患者メリットがなかったから」
なのか

「医師的になんとなく診断名の候補はあるけど確定的なものじゃなかったから」
なのか

「特に患者側から問われなかったからなのか」
なのかはわかりません。

とにかく、はっきり言われることがありませんでした。


でも、各タイミングで「今の所こういう診断名なんだな」と知る機会は何度かありました。

例えば、

発症したのが大学生の時でしたので、

講義を精神病理由に欠席してしまう点について

合理的配慮をしてもらう必要がありました。

その時に発行してもらった診断書で

『自律神経失調症』との記載。



また、絶縁に伴いかかりつけの病院も変更しようとのことで、転院のための紹介状。

そこには『適応障害』との記載。



流石に自殺行為をした後は
『双極性障害の疑い』と言われはしましたけど、

それもあくまで『疑い』でしかなかったわけで。


とにかく私自身は『自律神経失調症』も

『適応障害』も『双極性障害』も 

納得がいっていませんでした。

だって、どの診断にも、

【発症の根本原因は両親からの虐待である】

という重要すぎる部分が

見落とされているというか、足りてないというか。。。



今回グループホーム入居の手続きを進めるにあたって、

最初は市から委託されている福祉相談員さんが

ヒアリングにいらっしゃいました。

当然の如く、最初は病名を尋ねられます。

でも私は「適応障害とか自律神経失調症とか双極性障害とか言われたことはありますけどどれも明確に告げられたこともないしはっきりしてないです。具体的な家庭の様子を聞いてきているカウンセラーさんからは複雑性PTSDの要素が圧倒的だって言われてるんですけどね。」

としか答えられませんでした。

これは今後もいろんな支援員さんたちに顔合わせする中で、障害福祉支援を申請する中で、すごく不便だなと痛感しました。


だから、今年の3月、意を決して尋ねることにしました。

「私は就労もできない。親からの虐待とトラウマに苦しんでいる。そしてこれからグループホームでの支援を必要としている。そこで各所に問われる病名にいつも返答に困る。診断がまだ確定じゃないならそれはそれでいいから、ちゃんと私の虐待育ちという生育歴を汲み取った上で、現状での医師の意見を教えて欲しい(意訳)」と。


医師というのは本当に人それぞれだもんで、

特に精神科ってなると、薬の出し方や診断名の出し方も医師の価値観や裁量が大きいものです。

前の非常勤の医師は『できるだけ薬は最小限に。』『病名を複数個つけるのは良くない。』
『重い診断名はできるだけ出さない。』

という考えの持ち主で、それはそれで慎重さがあって良い考えだとは思うのですが、

私みたいに、発症までにいろんな要因が複雑に絡み合っている場合の人間だと

「原因がいくつもあって症状もいくつもあるから診断が数個重なるのはあると思うんだがそこは柔軟に検討してくれないのか?」

と思う部分もありけりでなかなかに複雑な気持ちでした。

対して今の非常勤の主治医は運良くトラウマや毒親というものに対して理解の深い方でした。

その人が赴任して新しい主治医になったその初診の日から

ご挨拶や自己紹介と共に今までの経緯を話すと

「虐待は大きなポイントですね」
「確実にそれはトラウマ症状です」

と私の見出して欲しいポイントを断言してくださり、

『この人ならやっと診断名を出してくれるかも』

と淡い期待を持ちました。

この医師は、私がカウンセリングルームで受けた知能テストやトラウマスクリーニングの結果などの資料もちゃんと目を通してくれて、カウンセラーさんとうまく情報共有をしてくださったのも私がすごく信頼を置けた大きなポイントです。


「うちはカウンセリングじゃなくて病院だから」と、カウンセラーさんに準備してもらった資料にまともに目を通してくれない医師もいたのでね…。

一回5分診察の医者より、一回70分対話のカウンセラーのが私の状況に詳しいんだよ!おい!とすごく突っ込みたかったですが、そうもいかず。

…なんて話は置いておいて。



そんな理解ある主治医だったので、今回診断名を尋ねたことで、

ようやく私の診断名がちゃんと出ました。

【2024年3月時点での医師の見解・診断名】
『幼少期の不適切な養育による愛着障害とトラウマからなるうつ病』

以下、医師からの説明です。↓

「他人に一言で話すなら「うつ病」となるでしょうね。
トラウマや養育の部分は逐一説明しないと理解を得られないような、他者からは見た目で見えない難しい部分なので。」とのこと。



さらに詳細を伝えてくれました。
「ASD(自閉スペクトラム症)ではないものの不適切な養育でASDに似たような認知の歪みが脳にできている。
虐待のトラウマも抱えており回避行動やフラッシュバック体験も多い。
それらを根本原因・一次症状とし、二次的症状として鬱が現れている。表面上としては『うつ病』という見られ方。
病院でのお薬も鬱症状を抑えるものとなっており表面に見える症状を抑える助けにしかなれない。根本的なトラウマや愛着障害については薬では治るものではないので時間をかけて向き合ったり長く付き合っていくしかない。」


との具体的な解説付きで診断がはっきりつきました。

私が「これが現時点での見解ってことで、福祉の申請の時にお話しして大丈夫ですか?」と念押しすると

「現時点というより、これで確定でしょう」

と言ってくれて、これで私の長い病名探しの旅は終わりを迎えました。


ここまでたどりつくのに8年。。。

長かった。。。

正直、診断名がなんであろうと自分の症状は変わりません。医師の見方が違うだけで私の症状は同じものです。

でも、診断名はやっぱりはっきり欲しかった。

なぜなら、
「自分はどうしてこういう精神病になったのか」「なんの病名なのか」ということを考える行為は

つまりは、「私はどんなふうに生きてきたのか」「私という人間はなにものなのか」

というアイデンティティ、バックグラウンドを

確立させる作業でもあり、

それ(診断名)が納得いかないまま、曖昧なまま、濁されたままなこの8年は

「結局私は何を頑張ってどう生きればいいわけ!どう治療すればいいわけ?」

と、アイデンティティに多いに悩みまくる

日々であったことは間違いなかったです。


人によっては「診断名なんて知りたくない」

っていう方もいて、それぞれですが、

私はようやく自分のアイデンティティがピタッとみつかり、

他人にはっきりと病状を説明できる状況も整い、

今後の治療方針(うつ用に通院服薬、愛着障害&トラウマ用にカウンセリングの使い分けの意義)も改めて明確になり、


ほんとに、ほんっとーに暗いトンネルから抜け出せました。

病気が治ったわけじゃないけど、

ひとまず、よかった。よかった。


2024.05.14(Thu)
春野太陽

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