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ブログ「My blessed days」

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仕事のこと、子どもたちの日々のこと、私自身のことなどを書いています。
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#人生

時間が経って分かること

時間が経って分かること

時間だけが唯一の解決方法であることというのは
これだけ文明も科学も発達しても、未だにたくさんあると思います。

悲しみもその一つで、長い長い時間をかけて、鍾乳洞が出来上がっていくように、流した涙の積み重ねが、悲しみを知る前には想像もつかなかった広く優しい新境地へと私たちを連れていってくれるように思います。

この時間を早送りできたらどれだけ楽だろう
この時間を一足飛びして悲しみを乗り越えた世界に行

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三十三回忌に寄せて

三十三回忌に寄せて

お父さんへ

元気ですか。
今生きていたら、65歳?かな。
私は38歳になりました。もう私の記憶の中のお父さんよりも6歳も年上になりましたよ。

32年前、お父さんが天国へ行ったことを聞かされた日の朝のこと、今でもたまに思い出します。

お父さんの最後のお別れの時に私はお父さんにピアノを弾きました。
お父さんは聴こえていましたか?
間違えて繰り返しを一回多く弾いてしまった、バッハのメヌエットとジー

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幸せは「今ここ」にある

幸せは「今ここ」にある

読み人知らずの詩

大きなことを成しとげるために
力を与えてほしいと神に求めたのに
謙遜を学ぶようにと
弱さを授かった
 
より偉大なことができるようにと
健康を求めたのに
よりよきことができるようにと
病弱を与えられた
幸せになろうとして  
富みを求めたのに
賢明であるようにと
貧困を授かった
 
世の中の人々の賞賛を得ようとして
成功を求めたのに
得意にならないようにと
失敗を授かった
人生

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揺れる天秤の中で見えた光

揺れる天秤の中で見えた光

ホタルライトヒルズバンド主催イベント「ホタルナイトセッション vol.2」で歌わせていただきました。

どのアーティストも本当に素晴らしく、
この人たちが10年後、20年後、どんな歌を歌うのか楽しみになる時間。

各アーティストの曲に2曲ずつホタバンのみんなが入って演奏してくれて、そこでの化学反応もまた最高に面白く、それぞれの楽曲にホタバンの音色がすっと馴染んでいく感じがたまらなかった。

まるで

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写真を通して受け取る、愛のバトン

写真を通して受け取る、愛のバトン

引っ越しを機に昔の写真を整理している。
祖父母の若い頃から両親の赤ん坊の頃、私の生まれた時からこれまで、
そして自分の子どもたち(3人)のこれまでと、4世代分の写真を整理するのはそう簡単ではない。

祖父母の若い頃の写真なんて手に入らないと思っていたら、
実家を手放すタイミングで白黒の手のひらサイズの渋い写真がわんさか出てきた。

祖父がギターを片手にタバコを咥えていたり
(楽器を触ったことがある

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あなたの人生はあなたの道になっていますか?

あなたの人生はあなたの道になっていますか?

誰かの役に立ちたい。

それは誰しも思ったことがある気持ちだと思います。
でも、「なぜそう思うのか」というのはとても大切で、

その「誰か」が大切だからなのか
自分が「必要」な存在だと思ってもらいたいからなのか
誰かの役に立たなければ「価値がない」と思っているからなのか

表向きには同じ「誰かの役に立ちたい」でも
その裏にはいろんな「理由」があるように思います。

私は10代〜20代はじめの頃、上

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愛するものは両腕を大きく広げ、心で抱きしめる

愛するものは両腕を大きく広げ、心で抱きしめる

今年に入って、たくさんの大きな手放しをしてきた。

目に見えるものも、見えないものも。
手放すまでは一体どれくらい悩んだことだろう。

もう二度と戻りたくないと思うくらいに悩んだ。
でも、悩んで、悩んで、
自分の心と向き合って、向き合って向き合い尽くして出した答え。

そして今がある。

私はそんな今も、向き合い尽くした時間も、悩み抜いた時間も、
正解かはわからないけれど、大切に思っている。

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「朝が来るよ」

「朝が来るよ」

久々にYoutubeに音源をアップしました。

この曲は去年の暮れにギタリスト&SSWの牧野容也さんと2マンライブをした時に教えてもらった曲で、当日ライブでも歌わせてもらいました。
そこから大好きになった曲です。

10年前のまだ「老い」が他人事だった自分には決して
歌える歌詞ではなかったなぁと思います。
この40歳に差し掛かろうとしている30代だからこそ、
感じられるものがあるんじゃないかなと思

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自分を赦し、愛する時間。”PRAYACTION circle”のお知らせ

自分を赦し、愛する時間。”PRAYACTION circle”のお知らせ

PRAYACTION Projectとは

PRAYACTION Projectは
「PRAY=祈り」と「ACTION=行動」という言葉を組み合わせた造語で、
「祈りを行動と共に」というコンセプトで、音楽活動をメインとして行なっている山口春奈のライフワークです。

今年の3月にファーストプロジェクトとして世界中の祈りの言葉にオリジナルのメロディをつけて一つのアルバムにまとめた「SHANTI」(内な

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悲しみと喜びはいつもセット。

悲しみと喜びはいつもセット。

亡くなった父の字はタイプライターかのような、几帳面な字で、
この字を見れば、どんな人かすぐわかるような、そんな本人を映し出すような字だ。

私が父を語るとき、それは私の数少ない記憶や、数少ない形見から語っている。それは、どこまで真実で、どこまでが私の頭の中で作り上げた父なのか、その境界線は、年を重ねるごとに曖昧になっていく。

父の最後の姿を見ていない私にとって、そもそも父が亡くなってしまったかど

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Webマガジン「LIFE」スタートします!

Webマガジン「LIFE」スタートします!

Photo: Kiyoaki Sasahara

先日、7年ぶりにカメラマンの笹原清明さんに写真を撮ってもらいました。笹原さんは、私が19歳の時からずっと写真を撮り続けてもらっている、大好きなカメラマンさんです。

大学生のニキビいっぱいの顔でおしゃれとは百万光年離れたどスッピンの顔で(笑)代々木体育館でポラロイドとフィルムでまだインディーズで活動していたユニットのアーティスト写真を撮ってもらった

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天国へのエレベーター

天国へのエレベーター

寒い冬の朝に私は母から父が亡くなったことを聞かされた。

私が6歳の時だった。

大晦日の日に仕事に行ったきり父は行方不明になった。
年が明け、もう立春も近づいてきているころ、父は変わり果てた姿で家に戻ってきた。

父の元気な姿を覚えていてほしいから、と私と弟は父の最後の姿を見ていない。

父は「行ってくるね」と、当時住んでいたマンションのドアから出て行った。

それが父を見た最後だ。

あの時は

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