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退職する日が一番元気|日記(4/25-4/28)

4月25日(木)
あと二日行けば退職。もう一踏ん張りだ。今朝も星野源のANNを聴きながら準備。夏に公開される映画『ラストマイル』が気になるから、『アンナチュラル』や『MIU404』を事前に観たい。今日の仕事では結構動くことに。作業が一緒になった人に「次の仕事は決まってるの?」と聞かれる。デスクワークの職に就くと言うと「その方がいいよ」と返してくれる人もいた。沢山動いたからか、時間経過があっという間に感じる。休み時間に吉本ばななの『花のベッドでひるねして』を読む。いわゆる"引き寄せ"について触れられている小説。昨日イロハさんの占いを聴いて、全ては思い込み次第かもと考えていたので、興味のある内容。どんどん読み進め、明日には読み終わりそう。仕事の終盤、本の話をよくしていた先輩に話しかけられる。「あなたに触発されて小説を読むことができたよ。これからは、教えて貰ったように好きな言葉をメモしながら読もうかな。」と言ってくれて嬉しかった。連休前で今日会うのが最後である人も多く、挨拶を済ませて帰る。帰り道、スーパーでカツオの刺身と厚焼き卵が割引だったので購入。なんと卵焼きは半額だった。料理のお供にポッドキャストを漁っていると、『私より丁寧に暮らすな』というナイスなタイトルを発見。エッセイストの上坂あゆ美さんの番組らしい。上坂さんは美大卒で歌人、エッセイストとかなり自分の理想に近い人で興味を持った。ポッドキャストを聴きながら、買った材料を正方形に切って、丼に乗せる。あっという間に1200円くらい取れそうな海鮮丼の完成。夫もおかわりをしながら美味しそうに食べてくれたので良かった。スマホのアプリを諸々消してからというものの、自分が今なんのコンテンツに触れたいかがわからなくなるということが増えた。ネガティブな意味では決してなくて、単純に今までスマホをダラダラと観ていたことの裏返しだと思う。明日は最終出勤日なので、22時半くらいには布団に入った。

四色丼と豚汁

4月26日(金)
目覚めのいい朝。洗面所で鏡を見ると、ここ最近で見たこともないくらい肌艶のいい自分がいた。昨晩、コスデコの美容液の試供品を使ったからかと思う。高いから買う気なかったけど、一気に気になってしまった。夫に伝えると、「クマもニキビも良くなるなら、僕もつけたい!」というので、もう一つの試供品をあげることにした。会社の最寄り駅でバスを待っている時、この長い列に並ぶのも最後かと思うと感慨深くなった。もう並びたくないけど。更衣室で準備を済ませてぼーっとしていると、入社時の教育担当の方がお菓子をくれた。作業着に着替えて、みんなで黙ってボロボロのエレベーターに乗るのもこれが最後。とはいえ、いつも通り作業を始める。虚無作業に嘆いてはいたけど、学生時代から工場のような黙々と取り組むバイトに興味はあったので、結果的に不向きであったにしても一度体験できて良かったと思う。作業中、最後だから何話してもいいだろうと思われているのか、「実はあの三人は家が近くて子供も同じ学校で…」などと狭い世間の話を聞かされる。でもこういう話を聞くことも最後だから、別に平気。一つずつ"最後"を数えるうちに就業時間を迎える。帰り際、特に話す機会が多かった歳の近い先輩たちと言葉を交わす。ちょっと変わった人だなと思っていた先輩に「お互いドラえもんに会えるまで、長生きしましょうね」と言われる。「ドラえもん?」と聞くと、「2112年にドラえもんが来るんですよ」と言う。聞いてもよくわからなかったが、改めてこの人は小説の登場人物のようなユニークさがあっていいなと思う。上司に挨拶して、バスに乗る。カネコアヤノを聴きながらバスに揺られていると、一つの映画のエンドロールを迎えているような気分になる。今日は『花のベッドでひるねして』を読み終えてしまったので帰りに図書館に寄り、予約していた5冊の本を受け取る。家に着いてしばらくするとガストの宅配が到着。私はサラダうどんと唐揚げ、夫は二郎系ラーメン風うどんを頼んだ。GWへの高揚感も相待って、二人でモリモリ食べる。食後は『ラブデッドライン』の最終話まで観た。恋愛の行方も気になるけど、ゆうし君の人の目をじっと見て話を聞く姿勢がいいなと思った。今日は心身ともにかなり元気で、図らずも退職する日が一番元気になってしまったなと思う。

会社に向かうバスの行列も、今日で見納め

4月27日(土)
休日だけど、少し早めに起床。今日は夫の仕事関連のお祭りがある日。身支度をした後、会場へ向かう。外に出ると少し雨がぱらついていた。会場に着いて式典を見守っていると、夫の元に会社の人が何人か駆け寄る。彼は会社の人たちに信頼されているのだなと言うことがわかり、尊敬の眼差しで見る。金券をもらったので、お祭りの屋台に並び、焼きそばやフランクフルトを購入。その後も式典が長く続いたので少し飽きてしまい、キョロキョロしたり遊びにきていた犬を見るなどしていると、早々に夫に飽きたことがバレてしまっていた。帰り道でコンビニに寄り、お昼ご飯用に大盛りパスタを購入。屋台で買ったものと合わせて食卓に並べると、なんだかピクニックに来たようなラインナップになった。中でも思いつきで買ったコンビニのパスタが美味しく、「君に出会ってから、チェーン店とかコンビニとかの美味しさを知ったよ」と夫に言われたので、「なんか貧乏な人みたいじゃん」と返す。二人でcamyさんのVlogを観て少し休んだ後、日課の掃除を始める。一時間くらいで終えた後、夫はスーツ、私は会社の作業着を持って少し遠くのクリーニング屋まで向かう。二人で8着くらい出したのに5千円以下で、先日行った駅前の店から乗り換えることを心に決めた。その後はクリーニング店からほど近くにあるスーパーに寄り、物色をする。お肉や魚、惣菜まで魅力的なものが多く、我々にしては珍しく色々買い込んだ。歩くとそれなりに距離があるものの、こんなに素敵なスーパーなら通いたいねと話しながら帰る。帰宅後はデータ整理に勤しむ。写真をGoogleフォトに移行したり、紙のポイントカードをアプリに移行したりする。夜ご飯には夫がブリの照り焼きを作ってくれた。食後はドラマ『Destiny』の最新話を観る。真樹に駆け寄った奏の髪が乱れて大学時代の風貌になる演出、素晴らしすぎる…勉強していたはずの夫もいつの間にか手を止め、ドラマに見入っていた。そのあとは寝るまで夫とのんびり過ごして幸せな気持ちになった。夏みたいに暑い夜で、この間新調した半袖のパジャマを着て眠りについた。

ピクニックみたいな昼ご飯

4月28日(日)
6時前に目が覚める。まだ眠いがあまり眠れそうもなかったので、図野象さんの『おわりのそこみえ』を読む。リズムのいい文体と絶望感が交互に押し寄せてくる感じが『推し燃ゆ』に似ててかなり面白い。あっという間に半分以上読んでしまった。今日は早お昼を食べるので、朝は軽めにポケモンパン。ポケモンの話をしつつ夫とピカチュウのイラスト対決をし、圧勝。食後、飲んでいた水のグラスがどちらのものかわからなくて夫に聞くと「君は昨日からベッドの脇に水を置いていたから、結露していないグラスの方だよ」と推理され、天才かと思った。お昼まではPCで集中して日記を書く。スマホからアプリを消してだいぶ無駄な時間が減ったものの、ついYahoo!ニュースとかをザッピングしてしまう。芸能ニュースなんて、ためにならないのに。ブラウザは消せないから、自分で気をつけようと思う。今夜は家族とステーキを食べに行く予定なので、お昼は健康的に納豆パスタ。正午から家業を手伝うため、実家に帰る。連休で賑わう人を書き分け、電車に乗る。実家に着くと、兄も今日のために休暇をとったようで家にいた。去年の今頃は両親に怒られて引っ越したら距離を置こうと思っていたけど、なんだかんだ今は仲良くしているので、人生はわからない。家族総出で何十人ものお客さんの対応をする。手伝いの合間に母と話していると、なんともう一人の従姉妹も婚約したと報告を受ける。「一番年下のあなたが結婚したから、みんなに火がついたんじゃない?」と言われたけど、別に結婚してもしなくても、それがいつでも私は別にいいと思う。先日LINEした方の従姉妹の話も聞いているらしく、「相手が大企業勤めで、同じ水準くらい稼ぎたいから転職するみたいよ。私は何でもかんでも平等にはいかないと伝えたけど。」と母は話していた。平等を望まない点には賛成だけど、現代でそういう考えを持っている人の方が少数派だから頭ごなしに言わない方がいいんじゃないかなと話した。従姉妹の話だけでなく、私が結婚してから優しくなっている点からも母の考えは至る所で昭和的に感じるけど、周囲の人を愛して心配してくれているのは日に日にわかるようになってきた。価値観が違うことは念頭に置きつつ、愛情を感謝できる距離感で今後も付き合っていきたい。お客さんが帰った後の掃除も済ませ、みんなでステーキ屋さんに向かう。途中に我が家にも通ってもらい、夫も合流した。開店前にも関わらず、ステーキ屋さんには多くの人が行列をなしていた。運よくカウンター席に全員腰掛けることに成功。大学受験に受かった時や誕生日など、おめでたい時に通っていたステーキ屋さんへ夫も一緒に来れて嬉しい。久々に食べたヒレステーキは、高級感があるのに柔らかく胃がもたれない。たっぷりのガーリックを乗せて食べると箸が進む。カウンター席なので隣り合った夫や兄と話す程度で、気楽に過ごせた。帰りに両親からお米5kgとお菓子、母から書籍とお金を頂いて解散した。家に帰ると、「今日は手伝いに来てくれて本当に助かった」とLINEが。こちらこそステーキをご馳走になったので、いい一日になったと思う。パパッと片付けを終えて、早めにシャワーを浴びる。食後、木曜日と同じで自分が一体何を観たいのかわからない状態になった。何でもかんでも観れる時代は、逆に"本当に観たいもの”を見つけるのが難しい。寝不足だったこともあり、夫に「ボーッとするのも大事だよ」と言われて早めに寝ることにした。

死ぬ前に来たいくらい好きなステーキ屋さん

〈今回の気付き〉
・上坂さんのポッドキャストと歌集が気になる
・ドラえもんは2112年に来る
・スマホからアプリを消すと空白の時間が生まれる
・何のコンテンツにも触れられる環境にいると、かえって何がしたいのかわからなくなる
・最後だと思うと大体のことが受け入れられる
・家族とは違う価値観を持っていることを理解し、愛情が感じられる距離感で接する
・美味しいご飯は人を幸せにする

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