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長すぎる準備期間 #センセイを捨ててみる。

「学業」が一般教育で大きな比重を占め続けている理由の一つは、大学が小学校から高校までの教育課程や教育評価方法を掌握していることです。小学校から高校までの教育全体が、いろいろな意味で大学進学に向けた長すぎる準備期間と化しています。高校を出てすぐに就職したり、職業訓練プログラムを受けたりする生徒よりも、大学に進学する生徒の方が、この制度の真の成功者と見なされるのです。

ケン・ロビンソン著 尼丁千津子訳
『パワー・オブ・クリエイティビティ 個性と才能を思いっきり引き出そう!』

ケンは、一貫してこのように指摘しています。
「現在の学校教育は、すべての生徒を大学教授にするためのプラグラムと化している」と。

机上の、
知識注入型の、
現実社会とリンクしていない学びを揶揄した言葉です。

いまさら言うまでもないことですが、日本では「大学入学」がゴールになっています。そして、大学教育は実社会での要求とは分断されています。つまり、学びのリセットがかけられてしまうわけです。

大学卒業後、再び「学び直し」が始まります。それまでの学びを捨て、専門性とはかけ離れる新たな「学び」をするという意味で、このリスタートは不毛と言わざるを得ません。

大変不思議なことに、そして悲しいことに、大学卒業後、多くの若者が淘汰されていきます。実社会が彼らに求めている振る舞いは、それまでに獲得してきたスキルや知識とあまりにも乖離しているうえ、年長者や上司からのプレッシャーにも晒されるからです。

「大学進学に向けた長すぎる準備期間」として、小中高の12年間という月日は長すぎます。大学は生き残りをかけた戦いに突入していますが、そもそも大学の数自体が日本は過剰です。大学は適正な数に抑え、グローバルな視点に基づいて育成したい人材を考え、社会につなぐ役割を果たさなければなりません。


ケンは、根本的な問題提起を続けます。

学業での成功が人生で一番大切だという考え方を我々が捨てなければ、失敗した時の対処法を教えることはできない。我々はそんな基本的なことを見過ごしてしまっている。

「我々」とは「大人」を指しますが、とりわけ「学校教育に携わる者」の責任は大きい。

学校教育の目的が「学業での成功」ただひとつならば、そのレールから外れた者すべてが「落伍者」となり、秘めた才能は発掘されないどころか、チャレンジすらさせてもらえない、重苦しい雰囲気が醸成されてしまう。

そんな世界は、お断りです。


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思いつきと勢いだけで書いている私ですが、 あなたが読んでくれて、とっても嬉しいです!