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クリスマスの表情は予想外の成長 

どうしても今年のクリスマスのことを書いておきたくて。
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毎年、育児をされてる方のSNSで、今年のクリスマスはどんなだったという記事をみるのが楽しみだった。
子供だけじゃなく、親にとってもクリスマスは一大イベント。子供がサンタクロースを信じるか信じないかは、親の手腕にもかかってくる。プレゼントを届けるというミッションを遂行するための悲喜こもごもや、いろんな家庭のクリスマスの朝の光景を想像しながら、ほっこりした気持ちになる。

うちも、娘が、サンタさんの概念がおおよそ理解できるようになって初めてのクリスマスの日。
起きて、プレゼントに気づくと、それはもう狂喜乱舞、テンションマックス。ぎゃーーーーっ!きたーっ!!!!と朝から大歓声をあげて飛び回って。心からの喜びようで、親としてもサンタ業務大成功!
ほっとして、幸せな気分になったのが、去年の3歳のクリスマスの思い出。

だったので、今年は少し油断していたのです。

きっと君はまた、テンションぶち上げで、朝からあの心からの無邪気な笑顔を見せてくれるだろうって。
去年と同じようにデリバリーすれば、純粋にサンタさんからのプレゼントを喜んでくれるだろうって。

24日はクリスマスパーティーもして、準備万端迎えた25日の朝。
寝ぼけまなこの君は、しばらくなにも気づいていないようだったので、
「何かあるみたいよ?」と声をかけると、ツリーの下のプレゼントに気づいた君は、
ぎょっとした目でそれを見て固まった。あってはならないものがあるといった表情だった。

そして、おそるおそる包みに近づいていく。

おそろしく低いテンションになって、何か考えるような、腑に落ちない表情で、ゆっくりゆっくりと静かに包みを開いていく。
娘がすごく欲しがっていたパウパトロールのゲームが現れても、まだ無邪気な笑顔はなかった。

何?どうしたどうした? あの笑顔はどこへいった??
狂喜乱舞するかと期待していた親の方が拍子抜け状態。
いや、いいんだけれどね。びっくりしたけれど。

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でも、君はあのとき、明らかに何かを考えていたね。
君はかしこい子だ。カンのいい子だ。
思えばこの一年間で、君はすごくいろんなことを理解するようになったよね。
たくさん話して、大人顔負けで話題にどんどん入ってくるようになった。
自分の気持ちを表現するのも本当に上手になった。

君は疑問に思うことはなんでも質問してきた。
どうしてこれはこうなってるの?
これはどこのできごとなの?
どんな事件が起こったの? 神様ってみえないの?
何の悪いことをしてつかまったの? どうしてしんじゃったの?
どうして戦争してるの? 日本は戦争ないの?
そのたびに、一緒に向き合って、なるべくわかるような言葉で説明してきた。どんな小さなことでも、難しい言葉でも、聞かれたら必ず答えるようにしてきた。けして子供扱いせずに、現実と事実を。

君は一年分、賢くなった。いろんなことを学んだ。現実の世界の形や概念を、少しずつ、掴みつつある。
それによって、サンタクロースというのはあくまでファンタジーのお話であって、4歳にして現実には「来るはずない」と考えてしまったのか?

君は、聞きたかったんじゃないだろうか。
どうして、私がここに住んでいると知っているの?
どうして、ほしいものがわかるの?窓もドアも鍵をかけている、マンションのお部屋に、サンタさんはどうやって入ってきたの?
聞いてくれたなら、私はなんと答えただろう。すてきな模範解答はいくらでもあるだろうけれど。

いつもはなんでも聞く君が、それをしなかったのは、「これを聞くとママを困らせるのではないか」という空気を感じ取っていたような。親に気を使わせてしまったかな。4歳にして見せた複雑な表情。もっと普段からファンタジーの世界を信じられるようにしてあげるべきだったか。

私は普段、いろんな物事について説明する時、君を子供扱いしなかったけれど、クリスマスについてだけは、大々的に子供扱いしてたからな。その矛盾が「腑に落ちない」といったようなそんな表情だったのかな。

そんな忘れられない表情を見せた今年のクリスマス。
はたして、来年はどんな表情を見せてくれるのか予想もつかないけれど、君とまた、一年過ごした先のクリスマスが楽しみだ。
どんな表情で、来年の成長を伝えてくれるだろう。

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